0からesportsに携わりたい人へ
2019/04/24 追記修正
(総文字数:約5000文字、記事を読み終えるのに必要な時間:約13分)
Pro eSports Team 思考行結のHADO部門選手・チーム運営マネージャーとして活動をしているRainbee@雨蜂(あめばち)です。
先日、謎部えむさんが以下の記事を公開していました。
この記事では「とりあえずnoteでゲーム関連の記事書くところから始めたら?」という話でひとまずは終わっていますが、文章書ける人って今は割と少数だと思うんです。
そもそもパソコン持って無い層がスマホでぽちぽち文章書くの大変だし、本当に文章を書く縁がない人生を送ってきた人は「文章を書くと言っても何から始めよう」って人もいるはず。
私は今ではスポンサー様から協賛を頂いているチームに属していますが、たどってきた道のりは以下のようになっており、esportsのいろいろなシーンを見てきました。
アマチュアゲーミングチーム所属※のちに解散
→ゲーミングメディアに参加※のちに脱退
→大会運営などを経験
→noteでesportsについて書き始める
→アマチュアゲーミングチーム(思考行結)の運営に加入
→オフラインイベントなどの開催に携わる
→所属しているアマチュアゲーミングチーム(思考行結)がプロ化
特に、ゲーミングメディアに所属する前は”何もできなかった”ところから始めたので、色々な仕事(作業)を担当してきました。
当然、自分のように”何もできなかった”人間が今ではesportsに貢献できているので、”自分は何もできない”と思っている人でも真似するだけでesportsに携わることができます。
「esportsに携わりたいけど何すれば分からない!」って人の少しでも参考になればいいなと思います。
順番にステップを踏んで説明していきます。
※ここでいう「esportsに携わる」というのは自分が主体で、ということなので「esports業界にお金を使おう!」「記事をシェアしよう!」「大会を見よう!」などといったことは紹介しません。
何がしたいのかを考える
分かるよ、それが分らないからこうやってこの記事を読んできているんだろ?安心してくれ。
まず、esportsの業界を大きく分けると5つに分類できる。
1.大会主催コミュニティ
2.イベント主催コミュニティ
3.ゲーミングチーム(アマチュア)
4.ゲーミングチーム(プロ)
5.フリーで活動
1.の大会主催コミュニティは大会を運営する人の集まり。
2.のイベント主催コミュニティはC4LANやRIZESTなど、オフラインイベントの主催をやる人たちの集まり。
3.4.のゲーミングチームは文字通り”ゲーミングチームの一員”として、様々な大会やイベントに出場する人や、それを支援する人の集まり。
5.はフリーで様々な活動をしている人のことを言う。ライターで言えば謎部えむさん、業界分析では但木さん、実況解説のabaraさんなど。
この5つの中で、esportsに初めて携わる人におすすすめ(参加しやすい)なのは以下の3つ。
1.大会主催コミュニティ
2.イベント主催コミュニティ
3.ゲーミングチーム(アマチュア)
なぜ4.ゲーミングチーム(プロ)をおすすめしないのかというと、彼らはプロとして仕事をするケースが多く存在する。
つまり、"金"が発生する。
そのため、それに携わるスタッフにも”社会人としてのビジネススキル”を求められる。そして責任も。
esportsに携わりたいと思っている人(特に学生)にとっては、少しハードルが高い。
5.はそもそもフリーで活動する気があるなら既に活動しているはずなので省略する。
え?まだ活動していない?じゃぁ以下の記事も併せて読もうか。
esportsを盛り上げたい中高生のための人生ガイド:なぞべーむトーク【Vol.1】
では、コミュニティ(大会主催/イベント主催)とゲーミングチーム、どっちが良いのかという話になるけど、どっちが良いというよりかはそれぞれの役割が明確に異なっている点に目を向けよう。
大会主催コミュニティとは
大会主催コミュニティは大体1コミュニティに対して1タイトル携わることになる。
例えば、ロケットリーグならoreRevoだし、PUBGならPunirimなどだ。
※Punirimはどちらかと言えば練習試合の場か?
もし、大会主催コミュニティに入るのであれば「明確にそのゲームが好きであること」と「土日のいずれかにまとまった時間が取れる」ことが条件の一つになる。
まず、大会は土日に行われることが多く、大会試合中以外でも前後の準備や、参加者対応、緊急対応などですぐに行動できる状態で待機することを求められる。
そのため、大会を行う日は半日は潰れると思ったほうが良い。
とはいえ、入っていきなりの人間にそんな大仕事を渡すケースは少ないので、まずは大会当日の参加者へのアナウンスや、(何も事件が起きない前提の)緊急対応要員など簡単な仕事から任されるはず。
該当タイトルのゲームを持っており、参加意識があればスキルや知識が無くとも比較的参加しやすいのが大会主催コミュニティの特徴だ。
イベント主催コミュニティとは
C4LANやRIZESTなどの大規模オフラインイベントを主催するコミュニティのことを指す。
これに関しては少し特殊で、”当日スタッフ”などであれば初めて携わる人でも関わりやすいが、"運営"として携わるとなると少しハードルが高くなる。
理由は簡単で、運営には"金"が大きく動くから。
"金”が動くことは、そのぶん"責任"も多くなる。
そのため、初めてesports業界に関わります!そして学生です!という人が運営の中心メンバーになるのはもしかしたら厳しいかもしれない。
私自身もRIZESTの1ブースの運営サポートをした経験しかないため詳しくは語れないが、半日やっただけでベッドに倒れこむように寝たくらいには疲れたのを記憶している。
私が運営サポートしたブースの様子は以下から見れます。
2018 RIZEST GAMER BASE HADO×思考行結ブースフォトレポート
ゲーミングチーム(アマチュア)とは
ゲーミングチーム(プロ)の定義に関してはここでは触れない。
ここでいうゲーミングチーム(アマチュア)とは、スポンサーのついていないが、ロゴやチーム名を掲げてスタッフの募集を行っている人たちの集まりのことを指す。
ゲーミングチームはコミュニティよりも参入障壁が高く、そして様々なリスクが存在する可能性も秘めてる。
まず、ゲーミングチームは基本的に”特定の作業ができる人”を募集している。
例えば、スクリム(練習試合)の撮影が行える人、選手のマネージメント(練習相手を探すとかスケジュール管理)ができる人など。
前者は必然的に”毎日練習試合が始まる時間帯に参加できる&録画に耐えるPCスペックを持っている”などが当てはまる。
後者も、選手のマネージメントをする、ということはそのチームの看板を背負うことを意味する。
例えば練習試合を組んだのに、自チームの選手に伝え忘れて人が集まらず、相手チームに迷惑をかけたなど、何か問題があった場合、非難の的になるのはマネージャーではなく”そのチーム全体”になる。
そのため、コミュニティと違って「何もできませんが参加したいです!」と突撃すると「今回はご縁が無かったということで……」となるケースが大いにある。
これはリスクヘッジと、多くのゲーミングチームが教育に時間を割くリソースが無いことも関係している。
そのため、「自分は何ができるのか」「何をしたいのか」をしっかりと言葉にできないうちは、ゲーミングチームの窓を叩くのは控えるのが無難かもしれない。
※推奨しない、という意味ではないので自己責任で。
結局どうすれば良いの?
・自分が何ができるのかが分らないけどesportsに携わりたい人
→自分の好きなゲームタイトルのコミュニティで運営を募集している人が居たら声を掛けてみると良いと思う。
「ゲームタイトル 大会」などで検索すればたいてい見つかる。
・とりあえず1日だけでもいいからesportsに携わりたい人
→C4LANやRIZESTなどのオフラインイベントの「当日スタッフ」に応募してみてはどうだろうか。
オフラインイベントはオンラインとは違う"熱"を感じることができる。
ただし、これは結構時期が影響するものなので、あなたが記事を読んでいる"今"、募集が掛かっているかは分からない。
・「自分はこれができる」「これがしたい」というのがある人
→2つの選択肢がある。1つめはコミュニティへの参加。2つめはゲーミングチームへの参加。
ただ、事実としていうと、ゲーミングチームと言っても運営がしっかりしているところもあれば、見るに堪えない運営のところも存在する。
これはアマチュアだから、プロだから、は関係ない。良いところはアマチュアでもプロでも同じ。
で、そういう”運営がしっかりしてるチーム”っていうのは、コミュニティの場に居ても何かと縁が起きやすい。
コミュニティは不特定多数のチームと携わるため、良い話も悪い話も飛び交う。
その中で自分が「応援したい」と思うゲーミングチームを見つけるのも良いだろう。
また、既に長くコミュニティに居る人たちに「ゲーミングチームの運営に参加したいのですが、どこか募集しているところ紹介してくれません?」と聞いてみるのもアリだ。
大体、どのゲーミングチームも何かしらの人手を募集しているが、上記のように「長くそのゲームに携わっている人」に聞くことで変なチームに入るリスクを減らせる。
かくいう私も上記のような発言が元で、今所属している"思考行結"というチームを紹介してもらった。
自分で言うのもなんだが、すごく運営(=代表)がしっかりしていると思ってる。自信を持て「入ってよかった」と言える。
今から超重要なことを話すからよく聞いてくれ
「esportsに携わりたいけどどこから始めたら良いか分からない」という意見は多く聞く。
それに対する答えは簡単で、「とりあえず、なんでもやってみる?」だ。
口だけで「esportsを!もっと!盛り上げたい!」と叫んだところで意味はない。
行動に起こして初めて意味を持つ。
例えばほら、この記事をTwitterでシェアするとかね?
……冗談半分はさておき、本当に0から始めるのであれば大会主催コミュニティの窓を叩くと良いだろう。
もし、自分の中で明確な「やりたいこと」「もっているスキル」があるのであれば、イベント主催コミュニティ、アマチュアゲーミングチームやプロゲーミングチームの窓を叩くのもありだ。
ただし、忘れないでほしいのは、たとえ今は何もできなくとも、団体に参加する以上、そこに責任が発生する。
団体に入りました。それで満足しました。何も活動してません。
では何も意味がない。
上記のようなことするならまだ「esportsを!」と叫んでいるだけの方が誰にも迷惑が掛からない分マシだ。
今回の記事に関してや、esports業界などに関してもっと具体的なことを聞きたい人はTwitterのDMにて聞いてください。
答えれる限り、答えます。
では、もっとesportsを盛り上げていきましょう。
【!宣伝!】
私が属しているPro eSports Team 思考行結でもただいまマネージャーを募集しています。
具体的に募集をしているのは、以下の3部門。
・チーム運営マネージャー
・PUBG部門のマネージャー
・HADO部門マネージャー
※HADO部門マネージャーはちょっと募集要項が特殊なので興味ある人は直にDMください。とりあえず、関東在住でHADO経験がある、というのは最低条件です。HADO部門も色々と楽しいこと計画してますよ!
チーム運営マネージャーとしては、特に関西(中国地方)に住んでいる人で、タスク管理スキルや、スケジュール管理が行える人であればベストです。
エリア指定があるのは、チームの本拠地が関西(中国地方)なので、オフラインイベント等のスタッフとしても参画して欲しいからです。
とはいえ、私は関東に住んでいながらチーム運営マネージャーをしているので、エリアが違うからNG、ということではないです。
PUBG部門に関しては選手のスケジュール管理や、スクリムへの応募等をお願いする予定です。
※撮影・録画はゲームの仕様上必要ありません。
興味があれば気軽にDMまで。
引き続き、よろしくお願いいたします。
頂いたサポートは血となり肉となり日本のeスポーツ業界へ落ちていきます。GG.