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「食と農の学び舎BASE」設立に向けて。趣旨などあれやこれや整理中・・・

①孤育てのことと沖縄の教育課題

孤育てとは、地域のつながりの希薄化や核家族化などにより、保護者が孤立・孤独感をおぼえながら子育てにあたっている状況のことをいう。

ゆいまーる精神が根付き、親戚、友人知人づきあいを大切にし、地域における人同士の結びつきが強い沖縄は、一見、このような孤育て問題とは無縁のように感じられる。

しかし、時代とともにここ沖縄でも核家族化や都市化が進み、近所付き合いが希薄化したり、働き方が多様化し、単身赴任や転勤などによりたよれる身内や知人のいない地域で子育てをする世帯が増えてきた。

また、人的交流も幅広くなり、いわゆる「ないちゃー嫁・婿」も増えた。縁もゆかりもない地域に暮らす人々は、すでに出来上がっている地域のコミュニティに入るきっかけをとらえづらいことがある。

また、沖縄は、離婚・ひとり親家庭比率が全国ワースト1位の地域でもあり、また近年のコロナ禍が人との結びつきをさらに難しくしている背景などもあいまって、ワンオペ育児や孤育ては、近年深刻度を増している。

このような孤立状況にある保護者の子どもは、必然的に外部コミュニティとのネットワークを持ちづらいがゆえに様々な情報や機会を得ることが難しく、それが負の連鎖を引き起こしている。

さらにこのような負の連鎖の背景には、発達障害、ヤングケアラーや貧困、格差、若年妊娠出産、中絶などといった課題も複雑に絡んでいる。

我々地域に住む者自らが、こういったことに対し多角的な視点で向き合い、地域全体で連携し、状況を変えていかなくてはならない。

私も、自ら子育てを経験し、また公教育の現場でも、上述したような様々な課題に直面してきたなかで、親子が気軽に集い、なんでも話し合うことができ、楽しくあたたかな雰囲気のもと、情報や想い、学びをシェアできる拠点づくりをしたいと考え、これまで小さいながら様々な取り組みをしてきた。 ※下のリンク参照👇





②なぜ、食農なのか?

子育てに携わる手や目は、多ければ多いほど良い。地域のあらゆるところで、みんなで、子育てに関わり合い、地域の子は地域で育てる風土をより、広く深く根付かせたいと考えたとき、「食と農」はそれらを包括できる強力なツールだと感じている。

我々は、食べなくては生きられない。ゆえに、食はすべての基本だ、ということは誰もが共通した認識としてもっている。

様々な経験を通じて「食」に関する知識と、「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができるようになることは、生き抜く力を育てることそのものである。

また、食育は心を育てる営みでもある。誰かと一緒に食事をし、「おいしいね」と微笑みあう。誰かと心を交わすことによって、情緒の成長や安定性が身につくことは言うまでもない。

また、ただ食材を食べるだけではなく、実際に菜園で野菜や果物を育ててみること、自分で調理することにより、食べることはいのちの恵みをいただくことだと知り、それは自然環境も含め、いのちはすべてつながっていることの気付きへとつながる。やがて、それは、感謝の気持ちをもつことへつながっていく。

我々は、地域に「食と農の学び舎BASE」という拠点をおくことにより、子どもたちを真ん中に、親子が、地域全体が、みんなでつながって子育てや教育にあたたかなまなざしを向ける風土を作り、孤育てをco育てに変えていきたい。


③将来的にかなえたい形について

最後に、これらの取り組みを行うにあたり、我々が最重要視しているのは、大人からこどもへ、ただ物資を供給したり課題を提示するのではなく、あくまで「こどもたちを真ん中」に、こどもたち自ら主体的に場をつくり、あくまで大人はそのサポートをしていくという形をとることだ。

当たり前だが、地域に暮らす人自らの手で、自分の暮らす地域をより良くしていくという感覚は、大人だけでなく子どもたちも持っていい。

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子どもたちが行動を起こしてもいいのだ。たとえば子どもたちが、地域の産業教育を担う実業系の高校や地域商工会などと連携し、何らかの会を立ち上げ、プロジェクトチームを結成し、ビジネスプランを練ったり、ものづくりや商品開発に取り組み、そこで収益を出して資金を作り、学び舎での活動を循環させていくといったことにも挑戦し、将来的には自走する学び舎を目指したいと考えている。

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いただいたサポートは、このnoteのおよび、私が代表をつとめる地域団体「食と農の学び舎BASE」の運営に充てさせていただきます♩