「バズる企画」を見分ける、便利な四象限マトリクスの使い方

インフルエンサーでなくてもバズは起こせる

正月、あまりにヒマだった僕は、ツイッターをポツポツ眺めていました。同じような人も多かったのでしょう、バズりツイートがたくさん流れてきました。

それらを見ながら、ここ3年ほど「狙ってバズらせるって、どうやるんやろ」とぼんやり考えていたところに急に結論が出ました。それは、

情報のあるところから、ないところに下ろす

です。

「ハァ?当たり前じゃね?」と思われたあなたは賢い。ので、以下を読む必要はないかもしれません。賢くない僕は、ようやくこれに気づきました。その基準でバズってるツイートを見ていくと、一応の説明がつくケースが結構ありました。

で、さっそく実践してみたのが以下の投稿です。

たまたまヨメの実家に居て、義実家でとっていた朝日新聞にメルカリの全面広告を見つけたため、「あ、これバズるわ」と思ったのですぐ投稿しました。結果、2019年01月04日13時でのアクティビティは、以下のとおりです。

20万imp越え。凄まじくバズったわけではない(1万RT超を何度か経験してるので)ですが、まあ「バズった」と言っていいかなと。で、僕は上記の通り「あ、これバズるわ」と思って投稿したのですが、それは以下のマトリクスにおいて「右上」にいると思ったからです。

メルカリの全面広告は、もともとネット上にある情報ではありません。よって「リアル」に入ります。また、僕がツイートした時点ではそこまで多数の人が投稿していなかったので「レア」にも入ります。

リアル―ネット」軸、「レア―コモディティ」軸。この2軸に沿って四象限に分類すれば、「あ、左下だ。一生バズらんわ」ということがわかりますし「これ、右上だからバズるかも」という予測も立てられます。「レアかコモディティか」は判断つかないケースもあると思いますが、迷ったら投稿してみるしかないでしょう。

※主に同業者向け注)あくまで「バズらせるための仮説の1つ」です! 絶対にバズるわけではありませんし、そもそもバズらせる必要があるか等は、ご自身で考えてください。また、MECEではありません。あくまで「誰にでも実践できる」手法として、このマトリクスを提案しています。

■「リアル」の定義は「ネット発でない」

メルカリもそうですが、最近では幸楽苑や西武そごう、ちょい前にはケンドリック・ラマー「DAMN.」の広告など、「リアル発、ネットでバズる」情報が目立ちます。それらは、公開時点ではネットに存在しなかったものです。

具体例でも触れますが、閲覧者が限られる情報も「リアル」に分類します。検索でもソーシャルでもたどり着かず、情報元が公開しない限りアクセスできない情報が「ネット上にない」のは明らかだからです。

当然ながら、情報としての価値はアップ後に減衰します。先ほどのメルカリ広告も、昼過ぎには多くの人の目に触れました。もし昼過ぎ以降にツイートしたら、左下の「負け組」に成り下がったかもしれません。これが「レア/コモディティ」の軸になります。

■「レア」の定義は「コモディティでない」

「リアル」との違いは「普及しているかどうか」。

例えばメルカリの広告は「草なぎくんが坊主」「全体にmのモチーフ」「三日坊主を応援、と1月3日に告知、ボディコピーで3回『メル』連呼」など様々なフックが仕込まれており、バズらないほうがおかしいレベルでした。

しかし、リアルにあっても誰にも興味を持たれていない(需要がない)情報はたくさんあります。また「需要はあるものの、何らかの阻害要因があって上がっていない」情報も大量に存在します。例えば前者は毎年代わり映えしない交通広告、後者はサッカー選手の移籍金額だったり有村架純さんのプライベートだったりの機密情報が挙げられるでしょう。

リアル+レアの場合は、「誰も/ほとんどの人がネットにあげていない、価値のある情報」。ネット+レアは「すでに存在するが、付加価値がついたことで見え方が大きく変わる情報」などのケースが該当します。

この2つを見つけていくのが、基本戦略になります。

■ニュースは「リアル+レア」が多い

ニュース記事がバズりやすいのは、現場(リアル)の一次情報(レア)を出しているからです。例えば、愛するPerfumeのコーチェラ出演決定を伝える告知ツイートは、

ものっそいバズりました。ニュースはその性質上、4象限の右上に入ることがとても多いです。今は左上を目指す記事も多い(まとめを書いてるこの記事など典型)ですが、本来的にニュースの立ち位置は右上です。

■具体例1:「リアル」「レア」な情報

まずは、右上となるこちらから見ていきましょう。最近のツイートでは、こういうものがありました。

○神戸あたりで隕石が落ちてきた動画:現地にしかないのでリアル、時間的に多くの人は撮影していないのでレア

○箕輪厚介さんとSHOW ROOM前田さんのやり取り:ネット上にあるわけではないのでリアル、代替可能性がゼロなのでレア

○本田圭佑選手がサンタに扮して街中を歩いた動画:ネット上にはそれまで存在しなかったのでリアル、代替可能性はゼロなのでレア

○ひらかたパークでの「園長コード」:現地にしかないのでリアル、ほぼ誰もつぶやいていないのでレア

○箱根駅伝「フリーザ様」コスの動画:現地にしかないのでリアル、この時点ではほとんどつぶやかれていないのでレア

アベンジャーズ・エンドゲームの新聞広告:新聞広告なのでリアル、この時点ではあまりつぶやかれていなかったのでレア

○箱根駅伝、駒沢大学・大八木監督の「男だろ!」:現地情報なのでリアル、一回性の高い生の声なのでレア

○ふろむださんのブログ記事:ネット上にない、リアルな現場情報で形成されている記事。リアルかつレア。10年前の記事とは思えない鮮度。

インフルエンサーとそうでない人をあえて混ぜていますが、これは誰にでもバズる可能性があるゾーンは「リアルかつレア」であることを示したかったからです。

一般人とおぼしき人のツイートには解説がないか、あったとしても最低限であることがわかります。「情報にアクセスさえできれば、インフルエンサーでなくてもバズらせられる」のが右上のゾーンになります。僕のメルカリ新聞広告の紹介も、ここに入ります。

■具体例2:「ネット」「レア」な情報

続いて、「ネット」「レア」な情報です。もう一度マトリクスを張りますが、ここは「2番手、翻訳必要」です。「ネット」にある情報に「レア」な価値をもたせたものが該当します。

「優れた翻訳=解説」が、ここに入ると思います。よって、ウデが必要です。「2番手」としたのは、実は「そう簡単には目指せないゾーン」だからです。

NBAのステフィン・カリーの動画:ネット上にある動画なのでネット。ただし、解説なしでは意味が伝わりづらい。「柏のひと」さんが的確なサマリーを加えたことで、一気に読む動機が形成され「レア」に。多くの芸能人がシェアする、特大バズになった。

○中町公祐選手のザンビア移籍解説:移籍情報は出回っていたのでネット。横濱乃風氏が中町選手のサッカー人生をうまくサマリーしたことで情報に価値が加わり「レア」に

○「西武・そごう」広告のもやもや感を解説:すでに爆発的に広まっているのでネット、コピーライター牧野氏が専門的な見地から解説を加えたことで「レア」に

○メイウェザーが那須川天心戦で、右フックを寸止めしたことの解説:動画自体はあがっていたのでネット。解説には異論があるけどw(「敵として見なされていなかった」説を支持)別の観点を加えたことでレアな情報になった

■おさらい

■右上を目指すのが基本戦略

「リアルかつレアな情報にアクセスさえできれば、インフルエンサーでなくてもバズらせられる」ことはおわかりいただけたかと思います。

もちろん、僕は一言も「簡単」と申しておりません。実際、ラクではないと思います。が、「バズって名前を挙げたい」かつ「それほどスキルを持たない」人にとっては、しょっぱなに右上を狙っていくのが有効な戦略と思われます。

※一時期「バカッター」って流行りましたが、あれも右上だからバズったわけですね。リアルだしレアだけど人に迷惑をかけ、破滅するパターンです。

■左上を目指すには、ウデが必要 

右上ゾーンは比較的、解説スキルが必要とされません。一方、左上「ネットでレア」を狙うのは難しく、解説スキルがないと容易に左下の「負け組」に陥ります。「バズんねぇ」と思ってる人の大半は、「左上を狙ったが、失敗して左下になった」ケースなのではと想像しています。

左上のゾーンに入るには、ウデが必要です。逆にいえば、ウデがある人は、右上にこだわる必要がありません。ウデを磨くために左上を目指していく戦略を取るなら、それはそれでアリかなとも思います。なお、長くなりすぎるので、右下と左下の解説は割愛します。

■アリバイ的なあとがき

○バズる≠炎上

炎上とバズは明確に区別したいです。その違いというと、

炎上:たくさんPVを集めるが、ネガティブな反応が圧倒的に多い
バズ:たくさんPVを集め、かつ、ポジティブな反応が圧倒的に多い

だと思います。双方、PVこそ増えてますが「信用度」は真逆です。炎上で燃えているのは、その人の信用です。この投稿は「炎上させるための方法論」では全くありません。というか、炎上させるのはぶっちゃけ誰でもできます。極端な話、誰かの家に放火する様子だったり、万引きするのを実況中継すれば「炎上する」に決まってますから。

○MECEではありません

他にも、バズらせるための方法・条件はたくさんあります。変数がとても多いことであり、もちろんその中には「運」もありますので、あくまで一つの方法論だとお考えください。

似たような話はツイッターでもやってますので、よかったらフォローしてください。



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澤山大輔の外付ハードディスク

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