手組の豆3

手組について第3弾です。
今回は孤立牌について。
主に孤立牌→塔子になるときのことを考えてみる。


図1

図1はくっ付きの1向聴である。
孤立牌は
3~7>2、8>1、9>字牌
の順に受け入れが増える(左ほど多い)。
よって図1では
7m>8p>9sの順になり
打9sが良さそうである。

図1は1向聴であったが麻雀の手組は基本的に
孤立牌→塔子→面子
と進行させていくため2向聴以下でも原理は同じだ。

両面が嵌張や辺張より強いのは
塔子→面子
にしやすいから強い。
同様に孤立牌の強さは
1、孤立牌→塔子になりやすい
2、面子になり易い塔子になり易い(強い塔子になり易い)

の2つで考えるのが通常である。


塔子になり易い孤立牌

3~7の数牌、例として3では12345の5種19枚の受けで塔子になる。
このように考えていくと、
塔子になる受け入れは
・3~7の数牌→5種19枚
・2、8の数牌→4種15枚
・1、9の数牌→3種11枚
・字牌   →1種3枚
このように定量化できる。

強い塔子になり易い孤立牌

強い塔子の定義が曖昧だが両面塔子を強い塔子と考えれば、
両面になる受け入れは
・3~7の数牌→2種8枚
・2、8の数牌→1種4枚
・1、9の数牌→0種0枚
・字牌   →0種0枚
となる。
だが例えば字牌の対子が価値を持つような局面や状況、判断を加えれば
一例として役牌とか攻守兼用であることに付加価値があるとか
であれば字牌を1種3枚と考えることもできるだろう。


まとめ

麻雀が強い人達が概ね
「孤立字牌から切れ」
「字牌の後は1、9を切れ」
「牌を内に寄せろ」
というのは上記が理由である。




おまけ

上記に複合形を加えるともっと厄介になる。

図2

さて今までの結論で言えば図2は打1mが良くなるはずだ。
しかし今現在の麻雀論では打8pが推奨されている。
・打1m→受け入れ差:6789pの4種15枚、良型は7pの1種4枚
・打8p→受け入れ差:1236mの4種14枚、良型は2mの1種4枚

ほぼ同じに見える(なんなら打1mが良さそうに見える)が何故か1と8の数牌なのに互角になっている。
これは1mという孤立牌ではなく1345mという複合形になったため孤立牌としての価値が高くなったため起こる現象である。
現在の麻雀論では8pに689pを自模った形より1345mに136mを自模った形が勝るということから図2は打8pを推奨している。
ただ1345に2を引く12345より8に7を引く78の方が強い両面のため上記は一応一長一短だったりはするため言うほど簡単でもない。
今回の図2は副露手にすることが可能なので萬子は副露できるという付加価値もあって概ね打8pが優勢に見える。

このように孤立牌と一言で言っても周囲の手牌状況によって孤立牌の価値は変動するし対戦相手の捨て牌なども加味するとより複雑になる。
ただ、
図1で7mや8pを切った場合A
図2で1mを切った場合Bでは
同じミスだとしてもAの方が大きいミスなのはご理解いただけると思う。
基本をミスるほうが応用をミスるより大体デカい損をすると思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?