5年くらい前だと思うけどAKBの曲で呼び捨てファンタジーって曲があったのをふと思い出した。

呼び捨て。

名前の呼び捨て。

されるのは平気だけど、するのはあまり得意じゃない。

小学生くらいまでは普通にしてたのに。いつからかできなくなって。ちゃん付け、くん付けがデフォルトになって。

何度かもどかしい思いをした。

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小学4年くらいに好きだった人と、中3で同じクラスになった。

その時はもう好きじゃなかったけど。

好きだった当時は、互いに名前の呼び捨てだったのに
5年くらい経った中3の時は名字でしか呼ばれなくなった。

その時はもう好きじゃなかったけど。

その人の呼び方。その人が私の名前を呼ぶ呼び方が、今まで出会った人の中で一番好きだったから無性に悲しかった。

でも、呼び方を戻してとは言えなかったし。
好きだった頃ほどの仲の良さではなかったから仕方ない。

ずっと覚えてる。
遅刻して、学校に来たくない気持ちをどうにかこうにか押しやって登校してきた私に向かって
教室の窓から呼ぶ声。ちょっと憎たらしく呼ぶ声。

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時は経って。
高校生になった私が好きだった人。

最初の頃に何度か呼び捨てしてって言われていたのに。私はどうしてもその勇気がなくて、呼び捨てできなかった。
LINEでは出来るのに、実際面と向かってはどうしても呼べなかった。

本当はすごく、呼び捨てしたかったのに。

その人の中ではもう、その時変えなかった時点で話は終わっていたかもしれない。そんな些細なことすぐに忘れたのかもしれない。

それでも私の中では長いこと未練として引っかかっていた。

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以前に書いた名前についてのノート もそうだけど。私は名前に囚われているのかもしれない。

呼び方なんてなんでもいいじゃない。
名前が何だとしても私は私。

そう思える日が来るのだろうか。

*最後まで読んでくれてありがとね、おしまい*