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刃牙ヲタが想う『範馬勇次郎バイ・セクシャル事変』

こんにちわ

刃牙ヲタです

日に30時間斗羽vs猪狩のことを考えている刃牙ヲタが今回の範馬勇次郎バイセクシュアル事変について考えます※著作権怖いので画像はなしです

結論から言うと『ショックなのはバイセクシャルの部分ではなくレイプの部分でもなく、ぽっと出のモブが急に範馬勇次郎の雌ヅラしている』ということです

まず今回範馬勇次郎さんが炎上したのは
『範馬勇次郎さんは男性ホルモンの分泌量が世界一!範馬勇次郎さんから見ればすべての人間はすべからく(誤用)メスであり、そこに男と女の性差はない』

突然毛むくじゃらおっさん冒険家のインタビュー

『実はそのおっさんは16年前に範馬勇次郎に雌に(レイプ疑惑)されていました』

という一連の流れがあまりにも唐突であり、しかも作中最も人気なキャラの一人である範馬勇次郎に突然に『バイセクシャル』という設定がついたというインパクトが一般的に大きすぎるからだと思います。

実際に自分もこの話を見たときにはびっくりしましたし、何だこれはと思いました。

しかし、このことについて日に30時間考えてみたところ、上記の結論に達したわけです。

では何故その結論(『バイセクシャルなことはどうでもいい)なったのか解説していきます。


理由1「そもそも刃牙は拡大解釈漫画」

刃牙がリアルな格闘マンガだと思っている人は今すぐその認識を改めてください
刃牙は超人屁理屈拡大解釈漫画です。
最初の方はそうではなかったと思われるかもしれませんがそもそも一桁巻数の頃から貫手で視神経ちぎったり全身パンプアップしたジャイアント馬場が宙返りしたりしてる漫画なのでそんなことはないです。

もちろん自分は刃牙のそういう部分が大好きなのでなんの問題もないです

そして、刃牙の最大の魅力の一つが『理屈の拡大解釈』です。

一例としては

雷は尖っているものに落ちる

世界最強の生物である範馬勇次郎はある意味地球上で最も尖っている

人混みの中、雷がわざわざ範馬勇次郎に落ちる

というようなものです

ちなみにこの時範馬勇次郎は雷が直撃したのにノーダメージでした。ギャラドスの横とかに置いときたいですね。

刃牙にはこのような『既存の理屈を拡大解釈しまくった描写』が多く登場します。
これに慣れていると
『男性ホルモンの分泌量が人間離れしている』

『雄を超えた雄』

『範馬勇次郎から見れば全人類が性的対象の雌』
という理論はジェンダー的な倫理観は置いといて特に矛盾のない理屈に見えてきます。というか特に矛盾無いです。

というより、この設定のおかげで
『鎬紅葉(イケメン、医者、強い)を相手に「そそられる」と発言したこと(当時でもホモ発言として話題に)』
『老女であるヒナリー(ヒラリー・クリントンがモデル)相手にフルボッキからの犯す宣言』
などの迷場面が何なら伏線だったのかと納得してしまうレベルです


理由2「範馬勇次郎と性合意」

さて、範馬勇次郎バイ・セクシャル宣言を華麗に受け流したとしてももう一つ問題が残ります。
『いやお前レイプしたらあかんやろ』問題です。

ところがこれは全然問題じゃないです。

範馬勇次郎はレイプをすることに戸惑わないだろうしそれに対した罪悪感を覚えるようなキャラでもないと読者は思っているからです。

そもそも範馬勇次郎は性行為に合意を求めませんし気に入った女を手に入れることに暴力を躊躇いません。
というより刃牙の世界では暴力はこの世に存在する力の中で最も上位であり(これは現実でもそうかも知れませんが)世界最強の暴力を持つ範馬勇次郎が法も倫理も道徳も権力も捻じ曲げることのできるフリーパスを持っていることに対して疑問を持つ余地がありません。強いから良いんです。

なにより、作中で範馬勇次郎と子作りを成したと思われる二人の女性も当然普通の恋愛のもとに性行為の合意を得たわけではありません

・朱沢江珠(刃牙の母親)
元々資産家の嫁だったのに勇次郎がその資産家を殺して略奪、その後は勇次郎に心酔。

・ジェーン(ジャックの母親)
元々少年時代の勇次郎を籠絡する任務にあたっていたが、最終的にレイプされる

このように、勇次郎がレイプをすることにはなんの問題もなければキャラの崩壊もしていません
元々ふらりとボクシングジムに立ち寄ってその場にいる罪もないボクサーたちを半殺しにするような人なので倫理観を期待してはいけません

なのでこれも冷静になればそんなに問題じゃないです

ではあの時、自分は何がショックだったのでしょう
考えた結果、この結論に至りました。



理由3『お前のような小娘に勇次郎様の何がわかるってんだこの泥棒猫が!!!』

これまでも書いていたとおり、範馬勇次郎が性的欲求を満たすために女の抱くことは容易に想像できますし、彼ならそれを手に入れることも難しくないでしょう。
作中に描かれていないだけで女をとっかえひっかえしていることは想像に難くない。

しかし、これまで作中で勇次郎が明確に性行為を行った人物(女性とは書きません)は上記の朱沢江珠とジェーンの二人だけ、それ以外には基本的に勇次郎の横にはどんな女性もいませんでした(ヒナリー以外)

1991年の発売以来、刃牙の世界観で明記されている範馬勇次郎の伴侶はこの二人だけだったのです。

それを、なんの伏線もなければ、なんのほのめかしもなければ、なんの匂わせもなく、毛むくじゃらの冒険家のおっさん(48歳)が突然出てきて『あの時範馬勇次郎に雌にされた』と言い出したのです。

幼馴染ヒロインの敗北どころではありません。30年近く変動のなかった範馬勇次郎の人間関係ツリーが変化したんです

そもそもこの冒険家は何者なんだ。ただの冒険家だろうが。

朱沢江珠は息子である刃牙を最愛の人である範馬勇次郎を楽しませるための格闘マシーンに育て上げようとしたが、最終的には範馬勇次郎にボコボコにされている刃牙に母性を感じて息子を守るために地上最強の生物である範馬勇次郎に(それも彼が地上最強の生物であることは彼女自身が最も理解している)喧嘩を売って殺されたんだぞ。とんでもない男気だぞ

ジェーンは女性という身でありながら地上最強の生物である範馬勇次郎を籠絡するという任務を一人で任され、戦場を一人で息抜き、ぶっちゃけ上部が無能すぎるだけなのに勇次郎を取り逃した責任を負わされムショに打ち込まれてジャックを獄中出産したんだぞ、とんでもなく強い女なんだ

それを今になってぽっと現れて勇次郎に抱かれただあ?お前がこの二人に並べると思うなよ、お前なんてワインのテイスティングの途中につまむ小さいフランスパンみたいなものだからな。小娘が調子に乗るなよ


まとめ

皆さん勘違いされているかもしれませんが自分は刃牙大好きです。親子喧嘩編はマンガ史に残る名作です
武蔵編で一旦挫折しかけましたが相撲編はそこそこ楽しめました

おわり

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