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Choreography process〜振付の創り方〜


 今回はダンスの「振付の創り方」の大枠を説明していきます。
大まかな流れのみになるので、初めて振付をする方やどんな風に創っているのか興味のある方向けの内容です。
宜しければ最後までお読みください。


初めに


どんな場面でどんな人達が踊るものなのか
それによっても細かい部分はだいぶ変わってきます。

舞台やステージなのか
レッスンとして練習する為のものなのか
はたまた映像用か
初心者の生徒さんが踊るのか
プロのダンサーが踊るのか

それぞれの創り方の特徴や細かいお話しは
また別の記事で書こうと思います。
でもベースは基本的に同じなので
基本のキ!
と思ってお読みください。

それでは‥
7つのSTEPに分けて書いていきます!

STEP,1【曲を決める】



ダンスにとって音楽はとっても大事。
(無音で踊るような作品もありますが、それについてはまたじっくり書きます。)

依頼があって振付をする場合は先に曲が決まっていることが多いですが
自分で決める場合としてお話しします。
さて、どうやって曲を探せばいいの?
という声が聞こえそうですね。
既存曲や有名なアーティストのものだと著作権があるので、著作者に利用の承諾を取る必要があります。
それが難しい場合は、フリー音源のサイトから探すのも良いと思います。

場面やテーマを考えながら、合う曲を探しましょう。


STEP,2【テーマと内容の大枠を決める】



これが決まっていないと何も始まらないですね!一番重要なところです。
どんな作品にする?
どんなことを伝えたい?
何を表現したい?
と自分に問いかけてみましょう。
STEP,1の、曲を決めるのと同時に行う方が創りやすいかと思います。

例えば
生徒さんの発表会だから成果を見せられて楽しく元気に踊れるものにしよう!
大人っぽさを出せるムーディーでセクシーなものにしよう!
落ち込んでいるところから励まし合って立ち上がっていくような内容にしよう!

など。
ストーリー性も取り入れながら創るのもとても良いと思います。


STEP,3【ざっくりな構成を決める】



曲とテーマが決まったら、今度は音楽のカウントを「見える化」していきます。

紙を用意して音楽を聴きながらカウントを書いていき、更にブロックごとに線を引いて分けていきます。
縦にカウントを書いて、その横に曲の特徴(イントロ/Aメロ/Bメロ/サビ/効果音)を書きます。
効果音は、キーンとかキラキラとかバーン!とか、自分が「この部分にこんなアクセントの音が入ってるよ」と分かればokです。
そして更にその横にダンスの内容を書きます。
ここは二人ずつ踊る
ここは全員でユニゾン
ここはカノンでずれて流れを見せる
など。
浮かんだイメージを分かりやすく書いてみましょう。
一番下にある動画で、実際にどんな風な書き方をしているのか見られるので参考にしてみてください。


STEP,4【テーマとなる振りを決める】


いよいよ、細かい動きを考える段階です。
頭から順番ではなくテーマとなる部分の振りを先に考えることをオススメします。
(これはダンサーに振りを渡す時も同じで、先にここを渡してあげた方が効率が良いです。それについてもまた別記事で書きます。)
具体的には
曲を聴いて浮かんできた振りを実際に動いてみて、それを少しずつ形にしていき、最終的にはカウントにはめていきます。



STEP,5【全体の細かい振りを決める】



他の部分も一つ一つ細かい振付を考えていきます。
コンテンポラリー系やどっちに手を出すか見てみないと創りづらい、など
その場に人がいたほうが創りやすい部分がある場合は、そこは一旦置いておきます。
ただし
振り入れ(実際にダンサーに振りを渡す)の時間に限りがある場合は、振付師側で先に創ってしまうことをオススメします。
ものによっては、その場で創った方が早い!ということもありますが‥
その辺の深い話はまた今度。


STEP,6【パジャマ動画を撮る】


創った振りを自分が忘れないように、その場で一度動画に残しておきます。
私はパジャマ動画と呼んでいます。笑
(あ、いつもいつもパジャマなわけではありません。笑)
早めに考えていたり、いくつものパターンを考えると自分でも分からなくなることもありますからね‥
今は動画というものがあるのでなんでも効率よくできますね。
まだスマホなど気軽に動画を撮れるものがなかった時代の振付の先生が、ダンサーがいる振り入れの時にその場で創る方が多いのはそれもあるかなと思います。
事前にこったものを考えても忘れてしまいますし。
その場で浮かんだものをダンサーに渡して創ったほうが早いし、インスピレーションそのままを伝えやすいですしね。
まあ時代の話はさておき
一応パジャマ動画を撮ります。
ただ
エクササイズの振付やタップダンスのステップなど、単語で説明のつく内容の場合は
紙に言葉で書くこともあります。


STEP,7【立ち位置を決める】



振付ができたら、誰がどの位置に立つかを決めていきます。
先程のカウントを書いた紙の横でも良いので、ステージの形を描いて(たいてい横長の四角)◯の中に名前の頭文字などを書き並べていきます。
部分ごとにそれを繰り返します。
立ち位置の隊形も色々な種類がありますよね。それによって見え方が変わってきます。
そこについても振り下げた内容はまた今度。

さあこれで考えることはほぼ終わりました!


【最終確認】


あとは、実際にダンサーに振り入れをする時までに紙や動画を見返して自分の中で整理しておきます。
スムーズに振り入れを進められるように準備しましょう。

当日は、立ち位置などを書いた紙は必ず持っていきます。


以上がおおまかな流れになります!

動画では更に、ちょっとしたポイントなども作品の映像を入れながら解説していますので、こちらも是非ご覧ください。



お読みいただき、ありがとうございました。
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