散ればこそ
散ればこそいとど桜はめでたけれうき世になにか久しかるべき
散るから美しいのか、美しいから散るのか。桜吹雪には一種神々しさすら感じる。
木の花の降り立つ験や春の風
桜の花は儚いものと知りながら、心ざわめく桜吹雪。そこに「狂」を見たのは、坂口安吾。否、それ以前から、桜は人を狂わせるものとして認識されていた。狂を発しないよう、桜を浴びるのは適度にせねばなるまい。
あと何回桜が見られるか?単純に平均寿命まで生きたとして私はあと三十回あまり。多いとみるか、少ないと見るか。
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