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楽園BGM1 Kiri T(香港 Hong Kong)

Psycho/Kiri T (Hong Kong)

最近勉強中の中華圏の音楽シーン。中国語で歌われる音楽には、香港産、台湾産、中国本土産のおおむね3種類あって、英国領として戦後の長い期間を過ごしてきた香港には最も古くから存在する豊かな広東ポップシーンがあります。70年代から90年代まではジャッキー・チェンやブルース・リーなどの香港映画とともに、広東ポップも日本に広まってきたから、ある世代より上の人はフェイ・ウォンとか聴いてた人も多いのではないでしょうか。00年代以降は台湾や中国本土のエンタメの勃興で、香港は中華圏エンタメの絶対王者ではなくなりましたが、それでも魅力的なミュージシャンが新曲を常にリリースしています。今一番好きな香港のミュージシャンはKiri T。上のこの曲(PSHYCHO)なんて、アジアの音楽なんて聴かないよという人の先入観を打ち砕くかっこいい音楽だと思います。英語曲が多かったのでこれまで香港でも話題になることは少なかったが、逆に日本人からするとわかりやすいかもしれません。最近私は洋楽から英語や多言語の勉強をしていますが活きた言葉を知れるのでおすすめです。

長らくそこまで大きなヒットを出したことはなかったKiri Tですが、2023年に入って上記の曲(Dear Kiwi)が903という香港の老舗ラジオ局の音楽チャートで1位を取ります。長らく中華圏の曲を聴いてると分かってきたのですが、売れる曲というのは、こういうエモーショナルでミディアムスローなバラードなんですよね。これが売れ線だということは部外者が聴いてもなんとなく伝わってくる。日本もそういう曲が売れるので、ここは似ているかもしれません。

Kiri Tは音楽教育では最高峰と思われるアメリカのバークリー音大で学んだ経歴があるので、アメリカの、特に流行のネオソウルと呼ばれる流行のスタイルと、東洋的な魅力がうまく溶け合ってる人だと思ってます。先ほどの曲(Pshcho)はアメリカっぽくって、(Dear Kiwi)はいかにも中華圏っぽい。なんとなく違いわかりますよね? 能書きを色々書いてますが、要は聴いてみていいか、悪いか判断してみてください。

こちらは香港のベテランポップシンガーJanice Vidal(衛蘭)をフィーチャリングした曲。歌詞の意味を知ると楽園ではないかもですが、曲は最高にチルです。男女関係を英語で歌っているので生きた英語の勉強にもなるよ。いいと思ったら聴いてみて!

Kiri T
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実はここ2、3年ほど、香港を含めアジアのミュージシャンを追いかけてます。かつては日本のJ-popのモノマネのようなものが多かったけど、レベルは確実に上がってる。この中からBTSのように世界を席巻するミュージシャンが必ず出てくるはず。やっぱりアメリカの音楽やヨーロッパの音楽と違って、アジアのポップスは日本のポップスの影響をどこかに感じるのが面白いです。良さげなのはわかったけどどこでそういう情報をゲットするのかわからないって? 僕がラジオDJのように毎週どしどし紹介しますので、気に入ったのが一つでもあれば、そこから掘ってみてくださいね。

※当記事は以下のメールマガジンより抜粋したものです。面白いと思ったらこのような記事を週に1度配信している下記のメールマガジンをご登録いただけると大変ありがたいです。

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