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Blackmagic Video Assist 7” 12G HDRの発色が悪い? マゼンタ? 故障?    全然大丈夫! LUTで楽に改善できます!

先日、Blackmagic Video Assist 7” 12G HDR を購入したのですが、所有しているURSA MINI 4.6K G2のモニター と Blackmagic Video Assist 5” 12G HDR と比べて明らかに『マゼンタ方向に発色が違くて』… 購入前に期待していた分かなりがっかりしました。(下の写真は、GH5Sのモニター画面と改善する前のVideo Assist 7” 12G HDR)

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そして、初期不良なのか気になり、購入先の代理店に聞いてみたところ最近出荷されているVideo Assistはパネルが初期のものとは違うものを使用しているらしく、他の購入者からも同じ問い合わせがきていて、メーカーにもお願いをしているところという話で…

そういう購入者にとって重要な情報もHPに注意として親切に載せて欲しい…と聞いた時に非常に思いました…

Blackmagic Video Assist 12G HDRのシリーズは、画面を非常に明るく設定できるので屋外の日光の下での撮影時にモニターフードがなくても大丈夫なのでオペレート用のモニターとしても使えて優秀です。収録を兼ねているためか、少しだけラグがありますが、個人的には許容範囲だと思っています。

屋内に入った時に、暗く設定するのを忘れてしまうと明るさを間違えてしまう恐れがあるかもしれませんが、ヒストグラムやしっかりとメーターで計測していれば気付き明るさを間違えることはありませんね。

少し脱線しましたが、その代理店経由でBlackmagicに送って症状を確認してもらおうとしたのですが、代理店経由だと時間がかかるとのことで早く解決したかったのでBlackmagicのテクニカルサポートへの連絡先を聞いて、電話で問い合わせしたところ症状の分かる画像をとりあえず送って欲しいとのことだったので下の画像のように並べて(各モニターの輝度は極力調整して合わせました)撮影した写真を送りました。

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そして次の日きたメールには

①Blackmagic Video Assist  7” 12G HDRの画面の色味については、修正することが難しい部類の事象
②本製品はマスターモニターとは異なるキャリブレーションができない製品
③モニター自体の仕様が持っている特質がそのまま現れてしまう
④同じ指摘は、複数のお客様からきている
⑤一部のお客様は補正用のLUTで回避策を講じている
⑥日本法人では本社に対して、将来的なファームウェアのアップデートで液晶の色味の改善をできるよう要求している

というような内容をもらいました…
つまり、現状メーカー的には何もできませんという回答だと理解しました(笑)

10万円以上するモニター(収録機という部分がメインですが…)で、しかも代理店から聞いたパネルについての詳細な説明もなく…これは非常に残念な感じがしました。

以前は、HPに『発色も向上した〜』みたいな文章もあったと記憶しているのですが、今はないようですね…

ネットで調べたりするとBlackmagic Video Assist  7” 12G HDRの画面の発色や色味についての情報が見つからなかったのですが、AmazonでVideoAssist 5” 12G HDR で 同じ症状で困っている人を見かけてそういう困っている人がいるのかなと思って、今回急遽 noteを書いてみました。

スクリーンショット 2021-03-07 0.30.28

⑤の『一部のお客様は補正用のLUTで回避策を講じている』 というのを読んで、自分でもなんとかできそうだなと思ったので
Davinci Resolve に先ほど紹介したVideoassistとURSA MINI 4.6K G2のモニターを並べて撮影した画像を読み込んで URSA MINI 4.6K G2のモニターと同じ見え方になるようにVideo Assist  7” 12G HDRのモニター部分をカラコレしてLUTを作りました。(上記の画像は、Davinci Resolveでの作業中の部分的なスクリーンショット。もう少しちゃんとカラコレ出来そうでしたがこれくらいの精度で…)

Video Assist  7” 12G HDRに作成したLUTを入れてみたら(LUTの入れ方については、Video Assistのマニュアルを見てください)見事にURSA MINI 4.6K G2のモニターと同じような発色になりました。それにより今までURSA MINI 4.6K G2のモニターとVideo Assist  5” 12G HDRとの差が小さくてあまり気にしていなかったのですが、補正LUTをVideo Assist  7” 12G HDRに入れてからは気になるようになるくらい精度が良いものができました(笑)(下の画像は、Video Assist 7” 12G HDRに今回作成したLUTを入れた状態のもの)

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作成してみたLUTは下記からダウンロードできます。ご自由にご活用ください。ただし、Video Assist のパネルの個体差もあり改善することを完全に保証するものではありません。また、このLUTの使用で当方では故障等の問題は起きていませんが、全てを保証するものではないので使用に関しては個人の責任でをお願い致します。

FILE: FIXLUT_for_VA7inch12G.cube
URL:https://13.gigafile.nu/0618-bed9cc3e7d49894c40b78db4729d180af
2024年3月10日(日) 更新
ダウンロード期限: 2024年6月18日(火)

Video Assist  7” 12G HDRの『輝度』は撮影状況(屋内・屋外など)によって変えてしまうと思いますが、設定を『コントラストを40〜50%』、『サチュレーションを50%くらい』でURSA MINI 4.6K G2のモニターと近しい感じになるかと思います。

個体差もあると思うので、同じように改善できなかった方は
上記のようなやり方で自分でLUTを作り、改善してみてはいかがでしょうか?

今度は同じやり方で、Video Assist  5” 12G HDRをURSA MINI 4.6K G2のモニターに近づけるLUTを作ってみる予定です(笑)

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