余分な機能はいらない！冷房と暖房ができて、とにかく安いエアコンが欲しい！そう思っている方必見です！実は、住宅設備向けのエアコンがまさにそのエアコンなのです！本記事では、現役家電エンジニアの著者が住宅設備向けエアコンについてご紹介します！

住宅設備向けエアコンとは？

住宅設備向けエアコンとは、賃貸のアパートやマンション、カラオケなどに設置するエアコンのことです。ダイキン、パナソニック、三菱、日立など大手エアコンメーカー各社ともに住宅設備向けエアコン（以下、住設エアコン）を販売しています。ただ、量販店向けではないため家電量販店では見つけることができないのです。

住設エアコンはなぜ安いのか？

住設エアコンがなぜ安いのかというと、賃貸経営者としては住宅設備投資額が安ければ安いほうが良いからです！

賃貸を借りる側としても、その部屋に住むかどうかを決めるのに、エアコンの細かいグレードの違いは気にしないですよね？

そのため、賃貸経営者としては、余分な機能がなくて冷暖房ができるエアコン（安いエアコン）が設置できてさえいれば、自分が貸す部屋に<strong>「エアコン付き」を謳（うた）うことができるのです！

そしてエアコンメーカーとしても、賃貸では多くの数が出るので住設の販売ルートは大切になってきます。

規模感としては、国土交通省のデータによると2019年の新設住宅着工戸数のうち貸家は 342,289戸ということなので、１部屋に２台設置されると仮定すると新築の賃貸だけでも約685,000台が設置されることなります。

そこで、エアコンメーカー各社は、住宅設備向けに安価なエアコンを開発しているのです。といっても、量販店で販売している安いグレードの機種から、機能を削ったマイナーチェンジモデルであり、そこまで大きな差はないことがほとんどです。

各メーカーの住設エアコンと量販店向けとの比較

大手エアコンメーカーのダイキン、パナソニック、三菱、日立の４メーカーについて、住設エアコンと量販店向けエアコンとの比較をしてみました。エアコンの能力は、私の住むアパートにも設置されている10畳用の2.8kW機種で比較を行いました。

なお、住設向けは量販店のウェブ販売では買えないので同じショップ同士の比較ではありませんのでご注意ください。※価格は2021年1月6日現在の価格となりますのでご了承ください。

また、表中のＡＰＦ（通年エネルギー効率）は省エネ性を示す指標です。

ＡＰＦについてはこちらの記事をどうぞ。

ダイキン

ダイキンの量販向けと住設向けの比較を下表に示します。

本体価格差は、住設向けが量販向けよりも32,400円安いという結果でした。

ダイキンの住設用エアコンは、Amazonでも購入可能です。こちらの価格は標準設置費用込みとなっています。

パナソニック

パナソニックの量販向けと住設向けの比較を下表に示します。パナソニックの住宅設備向けはDFの後に”L”がついています

結果、パナソニックの場合は大きな違いはないことが分かりました。

本体価格差は、住設向けが量販向けよりも10,907円安いという結果でした。

パナソニックの住設用エアコンは、Amazonでも購入可能です。こちらの価格は標準設置費用込みとなっています。

三菱

三菱の量販向けと住設向けの比較を下表に示します。三菱の住宅設備向けはGVシリーズです。

三菱の場合はいくつかの機能で違いがあることが分かります。三菱は掃除をする際にはずせるボディであるのが個人的にはウリだと思いますが、2万円近い価格差を考えるとパネルだけ取れればいいかなという気もします。

本体価格差は、住設向けが量販向けよりも18,474円安いという結果でした。

三菱の住設用エアコンは、Amazonでも購入可能です。こちらの価格は標準設置費用込みとなっています。

日立

日立の量販向けと住設向けの比較を下表に示します。日立の住宅設備向けはAJシリーズです。

日立の場合はほぼ違いはありませんが、量販店向けもＡシリーズには機能が少なめであることが分かります。

本体価格差は、住設向けが量販向けよりも37,210円安いという結果でした。

日立の住設用エアコンは、Amazonでも購入可能です。こちらの価格は標準設置費用込みとなっています。

住設エアコンはどこで購入できるの？

住設エアコンはどこで購入できるのかというと、上記の比較で参考にさせて頂いた価格のショップや、Amazonでも購入できます。価格.comで型式検索をすると購入できるショップを探すことができます。

本記事では、おもに10畳用の2.8kW機種で比較を行いましたが、インターネットで『メーカー名　住宅設備用　エアコン』で検索すると、公式サイトで型式を調べることができます。

なお、購入をお考えの際は、代金の支払い方法や、送料、据付料金をしっかりとご確認下さい！

まとめ

本記事では、住宅設備向けのルームエアコンをご紹介をしました。余計な機能はなくていいから、とにかく安いエアコンが欲しい！という方、是非ご検討されてみてはいかがでしょうか？