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祝!ヴィオラがたくましく育って帰ってきた

 本日、弦楽器製作家の鈴木恒平さんから「415、408をセットアップしておきますが、どういたしましょうか」とのメール連絡があったので早速町田の工房にいってきました。

さて、さて415と408サイズのどちらのヴィオラを購入するのかものすごく悩んでいたのですが、前回の試奏では甲乙つけ難く思っていたのですが、今回の試奏では415の方があまりにも素晴らしい響きでしたのでこちらを購入することにしました。弦楽器の世界の都市伝説かもしれませんが、うまい人に弾きこまれた楽器は音が急速に成長(エージング?)するというのがありますが、前回よりも豊穣な本格的なヴィオラの音にたくましく成長してます。まさにオールド楽器のような響きに艶が足されているような感じなっておりました。本当にこれが2023年の新作?という感じ。工房に特別発注しないかぎり、正直このクラスのヴィオラの音には滅多に出逢えないと思います。なお鈴木さんの師匠である工房長さんからなぜこういう音のヴィオラが作れるのか、製作上の秘密を結構教えてもらいましたが、ここでは語れないのが残念です。とにかくオールドの音色を目指しつつ、豊富な音量を実現し、さらにウルフレス。よく問題となるA線の音色の問題。それを回避するために凄まじい精度の製作が行われていることがわかりました。さらに演奏者が演奏しやすいようにネック周りなどかなり工夫しております。415とでかいのですが、405くらいにしか感じないのが不思議と思っていたのですが、そういう工夫がされていたとはと驚きです。
それと大きさのわりに軽いというのもポイントが高いですね。

サイズ408と415のヴィオラ

日本人マスターメイドの心意気というか楽器にかける凄まじい執念が宿っていることが弾いてよくわかります。日本のプロ演奏者さんも日本人製作家の楽器を使っていてもなかなか名前を出してのコンサートは、やりずらいらしいのですけど。もっとメドイン・ジャパンをアピールしてほしいですよね。特にヴィオラはよいオールド楽器が少ないので新作の方がよろしいのではないでしょうかね。音色と職人の腕と調整能力で判断してあげないとね。

工房長さん曰く「良い楽器というのは良い演奏家の存在が大きい。いっしょに育てていきましょう。」とおっしゃっておられたのが印象的でした。それにしてもアマチュアの私がこのような楽器を所有してしまって良いのだろうか。責任が重いような気もしているので何かと紹介できればと思っております。とりあえず製作証明書を作成していただくことになっておりますので、しばらく工房あずかりになっております。




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