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我が家にヴィオラがやってきた

いろいろと時間がかかってしまいましたがようやく我が家にヴィオラを迎えることができました。ヴィオラは随分と前からいろいろな展示会とかお店で試奏させてもらいつつイメージを固めてきましたが、ようやく購入してもよいかなと思った楽器は、やはり日本人製作家のマスターメードでした。最初は入門用の楽器でもよいかなと思っていたのですが、私の性格上たぶん入門用の楽器ではとても我慢できないのですぐに2台目を購入するととわかっていたので最初からマスターメードを目指しました。今まで日本人製作家の方々とお話しさせてもらってヴィオラ作りに関する並々ならぬ情熱と最高の音を求める探究心に心を動かされておりましたので買うとしたら日本人製作家にすると決めておりました。
 ただ日本人製作家で好みの作家は、東京から遠いところにいたりするので修理のときに困るかなと思い諦め、かつ価格帯で100〜130万、弓は20〜50万くらいの予算で考えて、その条件で絞ると首都圏の製作家では4〜5名になりそれぞれ試奏させてもらいました。当初はバイオリンとの持ち替えを考えてボディサイズ400〜405mmくらいの楽器で考えていたのですが、いろいろ試奏してみた結果408mm以上のサイズでないとなかなか低音が厳しくチェロよりの音にならないのが悩みでした。バイオリンの2軍というかサブでは困るのでヴィオラとしての楽器の主張も必要だろうと思うにいたり、408mm以上のサイズで弾きやすい楽器ということでフィルターをかけると必然的に鈴木恒平氏のヴィオラになりました。この楽器はディアパソン比がほぼ2:3でかつネック部分の高度な工夫がされていることでバイオリン弾きにとっても弾きやすくできておりバイオリンとの持ち替えの違和感が少ないです。

ただ415だと大きすぎるので外野からは反対する声も多かったのですが、バイオリンのサブではなくヴィオラとしてのクラシック音楽としての王道の音、ハーゲンカルテットのヴェロニカ・ハーゲンさんのような音がほしかったので408にするか結構悩みましたが、本日(3/11)家に持ち帰って弾いてみたところ、私の判断には間違いはなかったのだろうと確信しました。迷ったら初心に帰れということですよね。あまりの美しい音にうっとり。自分の音が美しいと思ったことはないのですけどね。
この楽器は、かなり良い木材を使っており音が素直で反応の素早くよく響き各弦のバランスも完璧、音量もある楽器なのでなんか私が所有者で本当に良いのかとものすごく悪い気がするくらいなので、これからコツコツと練習を積んで、良い音で鳴らしてあげたいと思います。

製作者の鈴木さん曰く、これからこの楽器を凌ぐヴィオラを制作するとのことで次回作もかなりのものになると期待しております。

鈴木恒平氏と415のヴィオラ
マスターピースは製作者の性格を映すと言われておりますが、まさにその通り。
この制作証明書を作ってもらうのに2週間かかりました。
色を反射させない黒を背景とした特殊撮影ということで色合いが自然光とは結構ちがいがありますね。弦楽器のニスの色は部屋によって随分と変わるので面白いですね。
自然光での撮影したもの
裏側。透明ニスで仕上げておりピカピカしてます。
上部のリタッチムラのように見える部分は光の加減によるものです

このヴィオラはデコメ・ミハエルのコピーとのことですが、この作家について調べているのですが、なかなか情報が得られないですね。引き続き調査中。もしかしたらDconetti Micheleでタイプはこのヴィオラですかね。スクロールがよく似てます。

よく似てますがスクロールの真ん中の切り込みがあるところが違いますよね


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