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マイクプリで悩んでみる

最近、マイクプリに興味があっていろいろと調べています。でもマイクプリは弦楽器でいう弓の選別にように難しく、マイクとも相性があり、しかもネット経由で音を聴いてもあまり大きな違いが無いのに投資する価値あるのかな。宅録なら10万円以上のオーディオ・インタフェースについてくるマイクプリで十分な気がしますが、マイクプリ単体は持ってないので興味が湧いてしまうのは仕方ないですね。

クラシック音楽的に考えると、Millennia HV-3C、Grace Design m103、m201 mk2かなと思うのですけども値段が25万円超え。これなら、最高峰オーディオインタフェースといわれているPrism SoundのLyra2のマイクプリでもそこそこ良いのかなあ。あるいは、マイクのグレードをあげてAKG C414 XLIIのステレオセットを購入した方が良いのかな。MOTU624のマイクプリでもそんなに悪くもない気がするしどうなんでしょうね。

以下、いろいろネットを探索したのだけれども、ギター以外の弦楽器を音源にしているのがあまりなくて困っていたのですが以下を見つけました。参考になるのかな。

この動画では以下のマイクプリが使われているようです。以下は私の感想。先に読むと先入観が生まれるので後から読む方がよいかと思います。

Focusrite Red 6    →良い。スタンダートいう感じ。
Chameleon Labs 7602 →上より瑞瑞しい感じ。でも評価は良くない
Grace Design 201   →これは良い。自然な感じ。
Sound Devices MP-1      →良いと思ったのだが、評価良くない。
Chandler Limited TG2 →良い。音がFATになる感じ。
Chandler Limited Germanium
 →音が足されている感じだが、この中で一番チェロらしいと感じた。
TC Electronics Konnekt 24D →普通かな。
Yamaha 02R →悪くはないが、この中では音が硬く一番安っぽい。

この動画のエンジニアが言っていたが、マイクプリの違いは微妙ではあるが、後から加工せずとも良い音であることが基本なんだろうなあ。

さてGermaniumは片チャンネルで18万で電源も別売なら予算オーバーですね。Grace Design 201は最近新しい製品が出ており、上位機種と同等に出音も良いとのこと。残りはMillennia HV-3Cと比較してどうかという感じかな。でも高いですね。

おっと記事を書いている途中にこんな動画も見つけました。バイオリンをリボンマイク(SE Electronics RNR1 / VR2 )とマイクプリ(Rupert Neve Designs 5211)で宅録しているプロ・バイオリニストのようです。英語の解説が長いので、録音を聴きたい人は以下のタイムで見るとよいでしょう。

モンティ作曲 チャルダーシュから
6:50〜 VR2 のデモ演奏
8:55〜 RNR1 のデモ演奏。
10:48〜VR2 & RNR1 ステレオ・デモ演奏。

リボンマイクは想定外だったけれども結構、バイオリンの音が自然でいいんじゃないかな。RNR1の場合、Epic5のような優秀なモニタースピーカーで鳴らすと差音もはっきりわかります。たぶんバイオリン弾きなら聴き分けると思います。あまりここまで聴こえるマイクも珍しい。

興味が湧いてきました。マイクプリをGraceにすればそのままリボン・マイクが挿せるしよいかも。それといろいろみてきたけども、クラシック音楽にはクリーンサウンドのマイクプリが良いとも限らないですね。アナログの世界は奥が深い。マイクプリは調味料のようなものかな。ネットのまとめサイトのイイなりになるのは、気が進まないのでいろいろと体験してみるとしますかね。

リボンマイクを調べていたら以下の動画も見つかりました。こちらは、Royer R-122という有名なリボンマイク。かなり自然。管楽器で録音している人はよく見るんだけどもチェロにすごくあってますね。もしかしたら弦楽器には、リボンマイクなのかな? ただバイオリンの場合は高域が重要なのでそこのところ最新型のリボンではどうか?

それにしても気になるのは、RNR1というマイク。もしかしたらバイオリンを録音するマイクとして最適解なのかな。以下の対決記事にう〜んと唸ってしまった。

Ribbons vs. Condensers: Solo Violin
https://seelectronics.squarespace.com/blog?offset=1485369340881

リボンマイク対コンデンサーマイクということですが、これは明らかにリボンマイクの圧勝ですよね。

デモはバッハ無伴奏バイオリンのパルティータ2番の冒頭のAllemandeなんですけど、RNR1はコンサートホールで聴くバイオリンの音に近いですな。コンデンサーマイクの4400a だとなんか高域が強調され過ぎる感じがするのですが、こちらはかなり自然。廉価版のVR2の方は、RNR1と比べてしまうと音が硬いというか痩せているというか、断然RNR1ですよね。この世界では、ルパート・ニーヴ氏がカリスマなんですけど、さすがにこの人が監修した偉大なるマイクだけのことはありますね。AKG C414XLIIを購入しようと思ってたのですが、これを聴いてしまうと圧倒的にRNR1ですね。

値段が値段だけにマイクプリとリボンマイクどちらを優先すればいいのかなすごく悩み中です。

でも結論を急ぐ必要はないかな。4400aだと価格的に廉価なんで比較するのは可哀想。クラシック音楽で本格的なコンデンサーマイクはこちらかな。

こちらはスモールダイアフラムのコンデンサーマイクになりますね。曲はバッハの無伴奏ソナタNo1 アダージョ。バイオリニストとしての名刺がわりの曲ですね。こちらの録音は、マイクプリではなく最強AD/DAコンバーター(Prism Sound ADA-8 XR)を使っています。すごいですなあ。

以下は個人的な感想などを記載しますが、先入観が入るので先に動画を聴いておいてくださいね。

Soyuz SU-011
聞いたことがなかったマイク。ロシア製らしい。チューブコンデンサーマイクでラージダイアラムも取り付けることができるとのこと。なかなかいいんじゃないですか。価格は税抜き8万くらい。

Soyuz SU-013   1:20
こちらは上記の上位バージョンで、税抜きで23万円くらい。
バイオリンらしい明るさが付加され、あきらかにこちらの方が良いと思います。

Neumann KM184  2:40
こちらは超有名なマイクで説明不要ですよね。かなり明るい音になるのでバイオリンの録音としては好みが分かれそう。私はあまり好きではないですね。

Shoeps CMC6-UG/MK4 3:58
クラシック音楽の録音でよくクレジットされているマイクですよね。セットで税抜き40万くらい。このクラスになってくると文句の付けようがなくなってきますね。

Sennheiser MKH-8040    5:16
こちらもクラシック音楽の録音で有名なマイク。小型のマイクになりますが感度がかなり高く、ホールで録音するにはかなり良さそう。価格は税抜きで15万円くらい。

DPA 4011C   6:35
こちらもクラシック音楽で良く使われますね。上記2本のマイクもかなり素晴らしいのですが、良い意味で若干音が太くなる気がします。価格は税込み20万円くらい。

選定するとすれば、
バイオリンの音を的確に捉えているかという点と、マイク音そのものの魅力を含めて上記6本のなかで選べと言われたら、この曲にはDPA 4011Cを選ぶと思います。これだけの高級マイクを前にしても、さらに的確にバイオリンの音を捉えているのがRNR1なのかな。すべての条件を同じにしないと比較はできないのだけれども。

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