ココナラピアニストへの依頼編

 ココナラサイトでは公開募集というのがあり、この機能を使って自作曲の録音依頼をしてみたところ積極果敢に引き受けてくださるプロピアニストさんがいて現在、依頼に向けて着々と準備中でございます。ありがたいことに私の曲を聴いて感動したとの熱いメッセージをいただき不思議な気がしています。なんせ人に喜んでもらおうという意図では作曲できず、ごちゃごちゃした頭の中をぶちまけるのが作曲であり、いわば排泄行為となんら変わりないものですので感動には程遠い作品かと。たぶん小さいときにベートーヴェンとかマーラーとか聴きすぎるとこうなりますのでお気をつけて。別に『わたしの時代』が来なくてもいいんですよ。書きたいから書いています。

●参考(クラシック作曲家の矜持。みんな偉大なるBに毒されている)
・なぜ作曲するのか?それは心の中に持っているものは外に出なければならないからだ。
・純粋な心だけが美味しいスープを作る。
・美しいものにするなら、破ることのできない規則などない
・これはあなたのために書いたのではありません。後世のために書いたのです。
・精神が私に語りかけている時、あなたの哀れなヴァイオリンのことなど考えていられると思うか?

 とは言えせっかくの貴重な応募なのでこちらも最新鋭の録音機器(Tascam Portacapture X8)を貸し出す予定です。プロピアニストさんにとってはマイク録音とかDAWとか不慣れなようで、余計な負担をかけたくないので、ばかチョンで撮れるこのポータブルレコーダーはまさにうってつけ。32bit float録音対応でGAINの調整不要。デジタルなのに音割れしない。超画期的な革新技術です。ピアノ録音モードとかあるしね。

 話が変わって下世話な話で恐縮ですが、5分程度の新作演奏依頼をプロピアニストにすると安くて3万くらいからで、業者を挟むと10万を超えてくるでしょう。ココナラで依頼すると3000円から引き受けてもらえるので驚きの価格です。ただ、値段相応なので自宅でiPhoneでお手軽録音とかいうのが多いですね。ですが数千円の報酬だとすると時給に換算するとアルバイトの店員よりも安くなってしまうので恐縮してしまいます。
 個人的には5分くらいの曲を2万円くらいで、自宅録音で良いのでそれなりの録音機器で受けてもらえないかというのが妥当な線ですかね。

 たぶん、中級レベルの5分の曲を依頼するとして、プロなら譜読みで2時間、練習で4時間、録音・動画撮影で2時間、他に問合せ、調べものとかの時間で2時間、まあトータル2日間以上の作業になると思うので、2万円というのは最低限度のお支払いになると思います。ちなみにピアノのレッスン場合だと中級者以上で1時間5000円~15,000円くらいが相場でしょうかね。それと顧客によっては様々な要求やクレームをしてくるでしょうから全然割に合わないお仕事と言えます。でもそうして苦労してくださるプロピアニストさんのおかげで作品を公開できるのはありがたいことです。いろいろな作曲上、奏法上のアドバイスもいただけますしね。

 クラシック音楽の現代曲の分野では毎年新作が数多く作られているのですが再演奏される曲はほとんどない状況。数理的な正しさを追求しすぎていて歴史的に進化のない作品は作曲してはダメ、場合によっては楽器の破壊・損傷も音楽だという過酷な世界になっているのですが、作曲家のみなさんは疲れないのでしょうかね。演奏家を特に大事にしないとこの業界は滅びます。漫画界、ラノベ小説界のように作りたい若者が、どんどんと作品を発表していく方向になるとクラシック音楽の創作分野も大きく変わってくると思いますが、「そうじゃないだろう!」という声が聞こえてきそうな気がします。

 ちなみに私は現代音楽の分野も結構聴いておりますので、無調音楽や実験音楽にまったく抵抗ありませんし、理解もできます。ただその作品たるやコンクール向けの超絶難易度の曲がほとんどで中級者向けの音楽作品はほとんどなくそんな軟弱者は映画音楽でも聴いてろというのが残念な気がしています。佐村河内さんには期待していたのですがね。もう少しうまくやれんかったのかしらね。あの設計図があればプロの作曲家ならイメージわきやすいと思っていますし、私でもあの設計図があれば、いい感じで作曲は可能です。設計図で商売すればよかったのにね。

 ここら辺のところを攻めるアマチュア作曲家がでてくれば良いのですがね。基本的に作曲家は良い意味でアマチュアでないと新しいことはできないでしょうから。

コラム1

久しぶりに交響曲HIROSHIMAを聴いてみたのだけれども、やっぱりこの曲は混沌としてよくできていますね。作曲の勉強をしている方ならこの曲の凄さはひしひしとわかると思います。クラシック音楽は本来こうあるべき。Bを継承してますね。まあ三善晃門下の筆頭、新垣隆さんですからね。ただ新垣さんのCDになっている作品も聴いているのですが、三善晃先生の超絶作曲テクニックは継承しているのだけれども、レクイエムのような情念は継承できていないよう思います。でもHIROSHIMAには情念が存在してますよね。
再演奏してくれないかな。

コラム2

この記事を書いて久しぶりにマーラーを弾きたくなったのは良いのだけどもドイツ語の音楽表記も気になり出して調べてみたらこんなのあったんだに対する尋常ならざる愛も恐るべし。日本のマニアの偉大なるGに対する尋常ならざる愛も恐るべしですね。


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