記憶にございません以来の映画感想記事です。

今回は映画 空の青さを知る人よ

の感想記事です。

なぜ、この映画を見に行こうと思ったのか

新海誠監督のこんなツイートを見てしまったからですね

自分の為の映画というワードに心動かされて劇場に足を運んでしまいました…

鑑賞後、うん、私の為の映画ではなかった笑

という事でネタバレありありの感想記事と興行収入予想記事を書いていきたいと思います。

ネタバレが嫌な方は絶対に読まないでください。

目次

①序盤はベースを弾いている女子高生が主人公で登場◯

②全く盛り上がらない中盤

③主人公の女子高生がガンダーラを歌う所は◯

④全く盛り上がらない終盤

⑤あいみょんに助けられたクライマックス

⑥ザ、不完全燃焼

⑦ラストの脚本はこれの方が良くないかい？

⑧10点満点評価

⑨興行収入予想

①序盤はベースを弾いている女子高生が主人公で登場◯

物語の始まりはベースを弾いている女子高生が登場するのですが、演奏表現がカッコいいです。

アニメにありがちな楽器の演奏中は顔をアップにして、手元は映さないで作画を誤魔化すような事はしていません。

序盤にグッと魅せる演出があった事でバンド映画としての期待値が高まってしまいました。

バンドアニメ映画を期待したのが全ての間違いだったと気づくのは映画が終わってからのお話

②全く盛り上がらない中盤

ストーリーを展開する為、どんな映画も盛り上がりに欠けがちな中盤、多くの名作は軽いギャグを挟んで観客を飽きさせない仕掛けがあるものですが

ギャグがつまらない為、ダレダレの中盤です。

町興しで有名歌手を招いてライブをやります！+姉貴の恋愛模様をグダグダやっている中盤

③主人公の女子高生がガンダーラを歌う所は◯

やはりこの映画で惹きつけられたのは演奏シーン

主人公の女子高生がヒョンな事から演歌歌手のバックバンドに加わることになり、

その実力をプロ相手に見せつけるシーンはかっこよかったですね

眠気が飛びました。

④全く盛り上がらない終盤

登場人物の恋愛模様や人生模様が進展しながら、ライブ当日を迎えます。

恋愛模様や人生模様を描くのは結構ですが、ハッと目の覚めるような迫力ある魅力的なシーンはなく、眠気が再び襲ってきます。

誰が見てもミエミエのストーリー展開をするならば演出に工夫が欲しい所でした。

主人公の女子高生の恋は叶わない

夢を諦めた男はもう一度夢を追いかける事を決意する

主人公の姉貴は大好きだった人が成功する事を待ち続けて最後は結ばれる

中盤から見え見えのストーリーをずっと終盤まで展開しています。

⑤あいみょんに助けられたクライマックス

主人公の姉貴が土砂崩れに巻き込まれて大ピンチ

素直になれない主人公と夢を諦めかけていた男が

あいみょんの曲に乗せて本当の気持ちをさらけ出して姉を助けに向かいます。

このシーンは画面の迫力も◯

音楽も◯で

この映画の1番の見せ所だったと思います。

流石にこのシーンは目が覚めましたね。

⑥ザ、不完全燃焼

姉を助けて恋心を抱いた生霊とお別れしてエンディングへ

いやいやいやいや

町興しのライブ見たかったんですけど

主人公の演奏も見たかったし

再起を誓った慎之介の演奏も見たかったんですけど

散々、演奏の演出チラつかせておいて最後にドカンとド派手にやらないのかーい

ミュージシャンなら歌で今の自分の気持ちを伝えないのかーい

淡い恋心や夢を諦めた30代描きたかったならミュージシャンじゃなくてもいいですよね？

ミュージシャン達を登場人物にしたならば最後はライブがお約束でしょう。

大ヒット映画ボヘミアンラプソディーで 

メンバー達と仲直りした所でエンディングにしてしまったような映画だと思いました。

映画のテーマとしてはあの終わり方でも問題無いかもしれないですが、散々、ライブをチラつかせておいてやらないというのはエンタメとしては大大大減点です。

ボヘミアンラプソディーもライブエイドの直前でエンディングならば不完全燃焼ですよね？

⑦ラストの脚本はこれの方が良くないかい？

30代男が本当の自分を取り戻す所が一つのクライマックスならば

その男が自分の歌を歌うという行動を始めるのが本当のクライマックスだと思います

映画を見ていない人には意味不明だと思いますが

最後の私の理想のシナリオを勢いで書いてみます。

頭のイメージをうまく文章化できるかな？

以下シナリオ

無事、あかねを助け出した、あおい、しんの、慎之介

もうライブが始まっている時間である

急いで戻らなければいけないが、しんのは力が入らないらしくもう飛べないらしい。

しんのの身体が薄くなり始めていることに車の後部座席で気づくあおい

あかねと慎之介が結ばれる運命に変わると、しんのが消えてしまう事はわかっていた、あおい

グッと涙をこらえるが涙は溢れる

無言のまま、会場に到着、ギターとベースがいない状態でライブはどうなってしまったのか？

意外なことに会場は大いに盛り上がっていた

ちょっとワガママが目に付いた演歌歌手が

なんとカラオケ音源で歌いに歌いまくっていた

本人曰く、生音源が私のこだわりだが、

楽しみに来てくれたお客様を満足させる事が1番の私のこだわり

ならば生音源でなくても当然歌う。プロですからと言ってライブステージに登壇

役場の人達を驚かせる

ライブのトークも圧巻で無駄遣いと思われていた地元の観光地巡りが見事にライブトークに生かされていて大盛り上がり！

キャバ嬢から地元の本当の素晴らしい所を情報収集しこの埼玉秩父の為のライブトークをこの日の為に作り上げてきていたようだ。

トークが盛り上がっている時にようやく慎之介一行が到着

遅いよ慎之介君！もう私の歌は全部歌い終わってしまったよ

しかし、ライブは終わっていない。

何故だと思う？

狼狽える慎之介

観客席から声が、慎之介おかえり〜、慎之介元気だった〜！？

会場からは慎之介を知る人達が大半だったのだ、

あのドラマーが慎之介が13年ぶりに地元に帰って来てライブ演奏するからみんな来て欲しいと密かに声をかけていたらしい。キャバ嬢から慎之介の昔話を聞いていて最初からサプライズで歌って貰おうと思っていたのだよ

という事であとは頼むぞと慎之介君！

と演歌歌手

狼狽える慎之介、いきなり歌えと言われても…

ねえ、ガンダーラ歌ってよとあかね

あの学祭の時の慎之介達のガンダーラがもう一度見たい

と言ってもベースがいない、

ベースを弾けるあおいは、ほとんど消えかかっている高校生しんのを見てまだ泣いていて声も出せない 

しんのがあおいに語りかける

消えてしまう前に最後のお願いしてもいいか？

無言のあおい

俺とあおいでセッションしてみたかったけどもう出来ない見たいだ、ほとんど透明だし笑

だからさ、おっさんの俺があそこにいるだろ？

あのギターが超上手くなったおっさんの俺と既に超上手いあおいのセッション、俺に見せて欲しい。

最初にあった時はつい、うるせえなんて言ったけど、本当はあおいの事ずげえ上手いと思ってたんだよ

あそこで、俺がお前の前でギターを弾かなかったのは高校生の俺はあおいよりもずっと下手くそで恥ずかしかったから笑

…なんてな

見せつけてきてこいよあおいの実力を！

行ってこいよ目玉スター！

こくり、と頷くあおい

慎之介とあおいのダブルボーカルのガンダーラが始まった

あおいの事をよく知らなかった学校の同級生達も超絶カッコイイ演奏するあおいに釘付け

進路担当の先生もあおいに釘付け

会場は大盛り上がり

演歌歌手もこれは負けたねえ、地元のスターには敵わないねーと笑いながら退散

アンコール、アンコール

鳴り止まない歓声

慎之介が観客に向かってあかねに向かって語り出す

夢を諦めかけてたけどまだ終わっていない事に地元に帰って来て気づかされました。

本当にありがとうございます。

最後に聞いて下さい

空の青さを知る人よ！

慎之介がソロで歌い出したが

サビの部分で客席から大合唱が。

動揺して歌うのをやめる慎之介

どうした〜昔の下手くそしんのに戻ったのかーと観客からヤジが飛ぶ

どうして…と慎之介

慎之介の事を好きだった人達は皆、慎之介デビュー曲にして最後の曲を何度も聴いていたのだ。

そして、ドラムが鳴り、ベースの演奏も始まった

ほら、あんたプロなんでしょ、プロらしくしっかり最後までやりなよとあおい、

ドラマーのあいつがこの曲を知っているのはわかるが、何故、あおいが知っている？

その時、あかねと目が合う慎之介

あかねもふふふと笑っている

この曲、あかねえがずっと聞いていたから嫌でも弾けるようになってる！とあおい

素敵な曲だと思っていた！とあおい

笑いながら演奏するあおいを見て笑いながら消えていく高校生しんの

でエンディング

あいみょんの空の青さを知る人よが流れる

⑧10点満点評価

世界観6.5

爽快感5.5

ワクワク5.5

キャラクター6

ストーリー5.5

ギャグ5

テンポ5.5

ド派手さ5

映像の美しさ 6

音楽6

キャラデザ7

ライブ見たかったんですけど8

（10点満点評価の大体の意味合い）

10…史上最高レベルで文句なし

9…映画の魅力の核となる最高峰のレベル

8…非常にハイクオリティで映画の武器となるレベル

7…中々高いレベル、好印象なレベル

6…合格点レベル、映画を見ていて特に不快感を感じないレベル

5…クオリティが低いが我慢できるレベル

4…映画の印象に悪影響を与えるレベル

3…映画全体の印象に多大な悪影響を与えるレベル

2…これ一つで映画が全部台無しレベル

1…絶句

という事でクライマックス以外は怠い展開が続く事が難点な映画ですね。

そのクライマックスは良かったですが、その後にライブやらないんかーいと肩透かしを食らった映画です。

メッセージ性はあるのかもしれませんがエンタメ性は低い映画だと思います。

見て幸せだったとなるタイプの映画ではありません。

とにかく物語の構成として 

序盤に演奏シーン見せて中盤にも演奏シーン見せて、ライブがいよいよ始まるというストーリー展開になっていて最後にライブシーンをやらない！というのは観客の期待を裏切る展開だったと思います。

言いたい事もいいつつもエンタメ性も追求して欲しかった所です。

絵も良い、音楽も良いのに満足感が低いのは観客が求めていた展開を外したエンディングにしているからでしょうか。

ドラゴンクエストユアストーリーで観客の望んでいないトンデモ演出を入れて大炎上したのと同じタイプの映画です。

魔王を倒すと思ったのに素直に倒さない

ライブで演奏シーンが見れると思ったのに見れない

同じモヤモヤです。

⑨興行収入予想

リアル知人にオススメ出来るかと聞かれたらしにくい映画だと思います。

この映画が心に刺さるのは

夢を諦めかけている人達だと思いますから。

この映画を知人にオススメするという事は 

大袈裟に言うとあなたも夢を諦めかけていると思うから心に響くと思うよと言うよなものです。

そんな事できる人はほとんどいないでしょう。

最後に圧巻のライブシーンを用意しておけば

演奏シーンが凄いから見て！とオススメ出来て結果的に映画のメッセージが刺さる人が増えて爆発的なヒットも狙えたかもしれませんがねー

匿名のSNSや口コミサイトの評判が良いのは映画のメッセージが刺さった人だけが感想を述べているからでしょう

微妙だった映画をわざわざ微妙だったと書く人はあまりいません。

という事で最終興行収入は

頑張って頑張って10億ギリギリぐらいでしょうか

8億ぐらいで終了？

15億行くイメージはありません。

ストーリーにエンタメ性をもっと追求して欲しかった所です。

エンタメ性をもっと追求していたらあそこでは終わるような不完全燃焼は起こしていないはず。

この映画を見て、天気の子は凄かったのだなと再認識しました。

とりあえず観客の最低限の欲求は満たしています。

映像で魅せる、キャラクターで魅せる、派手な動きで魅せる

天気の子は様々なエンタメ要素がある映画だったと今は感じます。

そして、君の名はのエンタメ性は天気の子をさらに上回ると思います。だからこそ映画史に残る大ヒットを記録したのだと思います。