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忙しい現代人が田んぼをするなら

田んぼをするにあたって、
なるべく手作業でしたい、
という方もいらっしゃると思います。

僕も田植え機を使わずに手植え、
稲刈り後の乾燥も天日干しです。

今年は田植え機をもらっちゃったので
田んぼによっては田植え機も使っています。

乾燥機は場所をとるし、
天日干しはやっぱり美味しいので
これからも導入予定はありません。

あとは結構、機械でやってますね。

トラクターで耕運、畦塗り、代かき、
溝切機で溝を切り、
バインダーで稲刈りと結束、
ハーベスターで脱穀、
運搬車も使います。

いろいろ使ってますね〜〜

昔ながらの手作業だったら?

もしも、オール手作業だったら、、
ちょっと考えてみましょうか。

まず耕すところから、ですね。

乾いた田んぼを鍬で粗々と耕していきます。
体の使い方、慣れないときついですね。

それから水を入れて、
耕したり均したりして、代かきとします。

畦塗りも頑張って
やりたいところです。

田植えは手で植えます。
これは僕も毎年やっています。
結構、手伝ってくれる人も集まってくれますし
なんとかなります。

稲刈りは手作業だとかなり大変です。
田植えと違って対象が大きくて重いからです。
田植えなら小さい苗を扱いますが、
稲刈り時は大きく成長した稲になってますから
大変なんです、嬉しいことですが。

それをがんばって運んで
稲架台に掛けて天日干しします。

脱穀は足踏み式の脱穀機でしょうかね。
足踏みミシンみたいな感じで
ペダルを踏むと脱穀機が回ります。

稲の束を一輪車で
よいしょよいしょと運びます。

そのあとは唐箕(とうみ)をかけます。
ゴミや稲わらを風で取り除いて籾だけにします。

さらに籾摺りで玄米にしていきますが、
これは手作業では大変すぎる、
というか、どうすればいいのか僕にもわかりませんので
近所の農家さんにお願いしましょう。

さあ、これで玄米になりました。
精米するならコイン精米へ行きましょう。

今日も陽が暮れる

こんな田んぼをしていると
毎日があっという間に過ぎていきます。

例えば4人家族で
年間4俵(玄米240kg)のお米が欲しいなら、、

反収5俵として、
0.8反(8畝、せ)=240坪の田んぼが必要です。

手作業でもできないことはありません。

農作業経験のない人だったら
ちょっと無理でしょうが、
それなりに経験があって
体力とスキルのある人なら
できないこともないでしょう。

でも、一人作業だとかなり厳しいですね。
仲間でやるか、夫婦でやるか、
子供もぜひ戦力になってもらえると助かります。

それで毎日毎日、
手作業で田んぼをする暇があるなら
実現可能でしょう。

だけど、、
息をするだけで
お金のかかる時代を生きている僕らです。

もしも、お金に余裕があって
生活費を稼ぐ必要があまりないのなら
趣味のような田んぼをするのもいいでしょう。

そこが昔の人との大きな違いです。
昔の人は毎日、
田んぼの作業をしていたのです。

片手間、休みの日だけで
田んぼをしようと思ったら
機械の力に頼らざるを得ないと
僕は感じますね。

これだけの面積で一人分?!

最近の米の平均消費量は
一人年間50キロほどだそうです。

1俵(=60キロ)あれば足りるとして
反収5俵なら0.2反(2畝、60坪)の面積で
採れることになります。

60坪というと200m2、
25メートルプールで4レーン分くらいです。
ちょっと想像してみてください。

それで一人分食べられるんだ!
って感じでしょうか。
そんなにやっても一人分なの??
って感じでしょうか。

自給自足という観点で考えるなら
これで衣食住のうちの
「食」分野の中で、
米だけが確保されるって感じですね。

その他、いろいろやってると
朝から晩まで働いても
到底時間は足りないでしょう。

本当に大切なことは何でしょうか

農的な生活ができればそれでいい!
というならそれもいいですが、
それぞれにやりたいことが
他にもたくさんあるんじゃないでしょうか。

それをしないことの方が
僕には世の損失に見えるんですが
いかがでしょうか。

もしかしたら、、
自給自足したい、ということ自体が
要らないプライド、見栄になっている人も
いるかもしれませんね。

今まではお金を持ってる人が
偉かったわけですが
今からは自給自足してる人が
偉い、、みたいな。

それって結局、同じことを
繰り返しているんじゃないでしょうか。

違うピラミッドが
構築されてしまいそうです。

お金のピラミッドから
お米のピラミッドへ、、

田んぼが俺ドヤ〜の手段になってしまうと
寂しい感じはしますね。


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