見出し画像

タカラヅカ日記➉タカラジェンヌの美学

タカラジェンヌの凄い!と驚く事は、宝塚の舞台を観た感激を感動や歓びだけではなく…自分もその舞台に立ちたい!宝塚に入りたい!と思ってしまうこと。宝塚に入団するキッカケを話す彼女たちの殆どが最初の観劇で入団を決意するという、自らの適正を確信したかの様な反応が既に他者と違う点でしょう(笑)宝塚や東京の大劇場であれ…地方公演であれ…TVの特集番組であれ…その世界に同時に触れたであろう数多あまたの人のホンの一握りの人種にしか芽生えない想いかもしれない。中の人に成りたいと想うなんて普通の人間では憧れ以上にはあり得ない感情だと思えるので。

自分もタカラジェンヌに成りたい…とレッスンを積み重ね難関をくぐり抜けて晴れて音楽学校の生徒として第一歩を踏み出してくれた…そののちファンとなった私たちにとっては目指してくれてありがとう💖…だからこそ貴女方と出逢えたのだという想いです。

わたし自身はまだ宝塚については知識も皆無に近いぐらいな新米ヅカオタなので生徒さんの中でも所謂いわゆる路線のスターと呼ばれる方達のお顔を若干認識出来る程度で…組とお名前がまだまだ合致出来ていない状態です(笑)最初の出会いが「月組」だったので月組中心に作品を配信などで探しながら拝見していました。そんな中でも『エリザベート』という作品に巡り合ってドップリとハマり込んだので全組制覇したのも全部を見てみたかったからなので、それ以外の作品を何気なく観てみても集中出来るハズありません。先ずは幾らかでも認識出来る様にならないと作品を楽しめない!と思ってオンデマンドの中でも「NOW ON STAGE」などのトーク番組から視聴する事から始めました。公開されている作品に併せて視聴出来るので興味を持てるかどうかも判断出来て助かりました。そんな風に作品だけでなく舞台への取り組み方のお話しを聞くうちにジェンヌさんの意識の高さに感心して、いつの間にか夢中になっていました。「宝塚歌劇団」という組織に属しているからこそ学べるモノと与えられる環境に日々精進を怠る事なく勤勉に取り組む彼女たちに「今どきの若者…」と云う言葉は当て嵌まらない程に真面目で一直線に思える反面、イベントなどで垣間見える素顔の年齢相応な無邪気さにホッとさせられました。
その内に「歌劇」や「グラフ」といった雑誌や「組本」を読む様になってやっと少しお顔を覚えられる様になりましたが…まだまだ円盤の名前テロップ頼りです(>0<;)💦💦

「東の東大西の宝塚」と言われる程の超難関の専門の音楽学校(養成所)を持ち、花・月・雪・星・宙の5組には80人から所属する組子たちとスペシャリスト集団の専科さんで総勢400人を超える劇団は本拠地と東京に専用の大小の劇場を持ち大道具から衣装まで自前で製作され所属の脚本・演出家、振付師など考えてみれば国営の団体ですか?というレベルのスケールが108年の歴史を持ち世界に誇る宝塚歌劇団なのです。日本人として名前も歴史も漠然と知ってはいても、地方に住み映画ですら観に行かなくなっていた自分にはつい最近までは縁の無い世界だと思って居ました。それがヒョンなキッカケでいつの間にか沼に足を踏み入れて抜け出せ無い様になっていたのです。

それは作品の世界観だけではありません。中学や高校を卒業するかしないかの女の子たちが親元を離れて厳しい芸事の世界に身を置き、一番遊びたい盛りの年代に規律と礼儀を重んじる世界に足を踏み入れます。自らが望んだ事とは言え同年代の友人たちとは余りに違うストイックな環境を乗り越えて夢の世界への扉を叩いたのです。一芸に秀でる様な世界では凄く当たり前の事なのかもしれませんが選ばれた者だけが夢をみる事の出来る厳しい世界です。その中でも厳しい現実と向き合いながら舞台という夢の世界へと観客を誘う為に日々、自分自身と闘い続けているのでしょう。
特に現在はコロナ禍に於いて舞台とは別の問題と対峙しなくてはなりません。
明日に控えた幕が上がらないどころか…今日数分後の開幕のベルでさえ鳴らない様な状況が続いていて、どんなに神経を擦り減らしている事でしょう・・・
休演や中止のお知らせを見掛ける度にファンとして…夢を見させて頂いてる身として…どうすればこの気持ちが伝わるだろうか?と想ってしまいます。特定の誰かに向けてというよりも、ジェンヌさん含む全ての関係者の方へ向けてのエールを伝えたい…そう想っているのはファンだけではなく観劇を楽しみに待っている総ての方々の願いだと思います。

少し横道に逸れてしまいましたm(_ _)m

例え台詞は無くとも、一人でも多くを舞台に立たせてあげたいと云う思いで組まれるキャスティング。普通に考えれば組子が何名在籍していても、その舞台に必要な人数が30名居れば良ければ選ばれた人だけの舞台になり…それ以外の人は代役や本役のフォローに回る。それが普通の劇団でのスタンスだと思います。実際わたしもそういうものだと思い込んでいました。しかし宝塚歌劇団はそうでは無かった。全員が参加する大劇場のプログラムには最下級生までシッカリ写真と名前が載っている。舞台の端っこでスポットライトが当たらない暗がりに居る様な生徒の一人ひとりにまで愛情が注がれているのです。DVDの画像では滅多に映らない暗闇の中の人…それは生の舞台を観劇される方にしか覗き見る事の出来ない世界。そう思うとこんな時期になって出逢った宝塚ですが、いつかは生の舞台を観てみたいとやはり思ってしまいます。人に拠っては立場上観劇を控えてらっしゃる方も今は沢山いらっしゃるでしょう。そんな人にとってはライビュや配信は唯一の救いでしょう。リアルタイムを体感出来る有難いものです。明るい舞台上でしか見る事が出来ない人たちこそがその世界観を表現している…そんな月組のお芝居が大好きです( ꈍᴗꈍ)そしてそんな後ろ側の人たちを愛して応援するファンの愛情がとても愛しいです。そうやって、まだ台詞も付かない頃から成長を楽しみに見守り続ける世界が宝塚なのです。


誰にでもいつかは訪れる『卒業』の時は…時には突然…必ずやって来ます。彼女たち自身が決断する夢の世界からの決別。それは人其々違うものだけれども…卒業された方の言葉に触れると、目標として来た役柄に出会えた…とか本人にしか分からない達成感がそこに在って『卒業』を決意されているのだと知ります。心の奥底に在るものは本人にしか知り得ないものですが…もしかしたら本人でさえ気付かない本能の様なモノで感じるのかもしれません。心の中で鐘が鳴ると表現される方もいらっしゃいますね…夢の国から旅立つ時を知らせる🔔が高らかに鳴るのでしょうか?まるで不思議の国のアリスの時計のベルの様に…

タカラジェンヌたちは限りある期間のその人生を我武者羅に…でも愉しみながら過ごしているからこそ輝いているのかも知れません。随分と大人な自分ですがそんな純粋に宝塚の夢の舞台を愛して輝く姿に、いつの間にか忘れ去った青春を合わせ見て応援したくなるのかもですね(◍•ᴗ•◍)❤
そんな彼女たちは、ファンからすれば「もう?」な時期に旅立ちを決意します…それは彼女たちのタカラジェンヌとしての美学から来るものだと思えます。タカラジェンヌとして男役として娘役として一番輝いてる姿をみんなに胸に刻んで欲しい…そんな想いが宝塚を巣立つ事に背中を押しているのではないかとも思えるのです。宝塚に入る事を決意してから卒業までの人生は年若い彼女たちにとっても決して短い期間ではありません。その後に控える新たな人生を夢見るステップを踏み出すのに早過ぎるとは言えないと思います。ファンとしてはいつ迄も見続けていたい想いは在っても彼女たちの新たな夢を追う姿を見てみたいと言う期待もあるのでそんな複雑な気持ちで卒業を見届けているのだと感じます。

わたし自身は初めて追い続けたいと想った方が既に卒業された後だったと知って、追う術は無いのかも…と過去の作品や動画を探しながら欠片をかき集めては尚一層の後悔に寂しい想いを抱えていた所に所属事務所の発表とファンクラブ創設を知り喜び勇んで人生初のファンクラブに入会を即決致しました。
卒業された後は直ぐには活動を再開される事は稀だと言う事で、そういう意味ではとてもラッキーな巡り合いだったと感謝しています。
そんな人生初のご贔屓様の彼女が卒業して今日で1年経ちました。ホンのつい最近巡り合ったわたしですが、とても楽しい時間を彼女や彼女を応援する方たちと知り合い経験させて頂いています。一挙手一投足に一喜一憂するとはこういう事なのですね(笑)舞台もコンサートも参戦する事は叶いませんが想いだけは沢山伝えたいと思いながら出来るカタチで楽しい時間を共有しています。

これからまだ無限の可能性を秘めた宝物を見付けて眺めている気分でしょうか?どんないろのどんな煌きを魅せてくれるのか楽しみです。
ファンの一人一人に寄り添う様にdiaryを更新して言葉を掛けてくれる…そんな優しい彼女に首ったけです(灬º‿º灬)♡夢の世界から飛び出して現実のリアルな世界の可愛いプリンセスがどんな女性に進化して行くのか見届けたいと願っています。

優しい彼女が胸を躍らせる様に楽しみながら第2の人生を謳歌して笑顔で居てくれる事こそが最大の願いです。ラクな道を選ぶ人では無いようなのでハラハラとしながらも見守っていけたら良いな…と思っています。


宝塚ご卒業1周年おめでとうございます

これからも貴女の笑顔を糧に追い掛けて行きますよ~(笑)



#珠城りょう






拙い文章への共感やサポートありがとうございますm(_ _)m