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サウナ師匠に聞く「整う」の極意。「サウナは準備空間。ラムネを食べればスイッチONに」

「ととのう」を求めて、若者を中心に人気が高まっているサウナ。そのブーム立役者の一人とも言えるのが、“サウナ師匠”ことプロサウナーの秋山大輔さんです。

「サウナは、集中をアップグレードするための準備空間」と語る秋山さんは、まさに集中のプロ。

そんな秋山さんに「森永ラムネ」を食べるようになって、日常に新たなルーティンが生まれたそうです。秋山さんのスイッチをONにする、ラムネとサウナの組み合わせとは?


── サウナの中でインタビューをするのは初めてです。秋山さんが“サウナ師匠”になったきっかけは何だったんですか?

秋山さん サウナは20歳の頃から好きだったんです。大きなきっかけになったのは、4年前にヨーロッパ5カ国で11サウナを巡ったサウナ旅。相方の“ととのえ親方”こと松尾大と、サウナの本場である北欧を中心に、ひたすらサウナに入りました。フィンランドはもちろん、スイス、イタリア、ドイツ...いろんな国に立ち寄りましたが観光は一切せず、1日3カ所くらい、毎日サウナに(笑)。

それまではサウナを「比較する」という視点がなかったんですけど、旅をする中で、サウナごとに必ず新たな発見があったんです。世界のサウナの常識、雰囲気に衝撃を受けて病みつきになっちゃいました。

僕自身、日本のサウナに対して「おじさんの趣味」「ひたすら苦しい」というイメージが強かったんですけど、海外では真逆。スパ文化として生活に根付いているし、女子会やデートのスポットにもなっていて、子どもからお年寄りまで、みんなが集まれるんですよね。「サウナって、己と戦う空間じゃなくてみんなで楽しむ場所なのか」と、しっかり衝撃を受けました。

自分が好きになった本当のサウナを、一人でも多くの人に知って欲しい。そう思ったのが、“サウナ師匠”としての活動のきっかけです。

── サウナー専門ブランド「TTNE」のグッズも大人気ですね。ファッションとサウナを組み合わせたことも、現在のブームにつながったのでは?

秋山さん フィンランドのお土産屋さんですら、サウナTシャツとか売ってないんですよね。相方と、「サーファーにはサーファーの、スケーターにはスケーターのブランドがあるけど、サウナーにはないよね」という話になって、まずはTシャツを作ってみました。それを着て再びサウナ旅をしたら、「それいいね」「自分も欲しい」と大反響で。「意外とサウナーってたくさんいるんだな、サウナ愛をアピールするグッズがないだけなんだ」と気づき、「TTNE」を立ち上げることにしました。

ファッションの要素を取り入れることで、「私、サウナーなんだよね」って言いやすくなったんだと思います。「おじさんの趣味」というイメージが強かったゴルフも、おしゃれなウェアやグッズが出てきたことで、若い世代の方や女性からの人気も高まっていますよね。

サウナは最高だよ!という気持ちを、関心がない人たちにどうやって届けるか。どうやって片足を突っ込ませるかがテーマです。「カルチャー」や「エンタメ」と呼ばれるものをきっかけにサウナに接触した人が、その魅力に気づいてサウナーになる...というルートを増やしている感じですね。スタートはファッションでしたが、今ではサウナフェスをやったり、「サウナシュラン」というランキングを作ったり。いろんな入り口を作っています。

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── サウナーの皆さんが求める「ととのう」。秋山さんの言葉で説明すると、どういう現象ですか?

秋山さん 「ととのう」って、パソコンの再起動に似てると思うんです。日々生きているとストレスが溜まるし、大量の情報が入ってきて...パソコンのウィンドウがどんどん増えて、マウスを動かしづらくなってしまうのと同じですよね。それが、サウナに入ると「ポーン」って全てリセットされて、またサクサク動き始めるイメージです。

だから、以前は1日の終わりにサウナに入っていたんですけど、最近は朝、入るようにしています。「朝ウナ(あさうな)」で、自分をリセットするんです。

今考えていること、目や耳に入ってくる情報を全てシャットアウトしてリセットする。僕の経験上、そうすると「自分は今、何をするべきか?」「やりたいことって、何だろう?」という問いに、一番早く、ベストな答えを出せるようになるんです。それが「ととのう」ということ。これは、サウナでしか得られない状態だと思います。

「サウナの魅力をみんなに届けるためには、どんな切り口が良いだろう?」ということを、僕はいつもサウナで考えてます。TTNEのグッズは、タグに「MADE IN SAUNA」ってプリントされてるんですけど、これ本当なんです(笑)。グッズのアイデアもデザインも、僕らがやっている企画のほとんどが、サウナの中で生まれています。

── サウナでリセットされて、さらに「集中」したい時のルーティンはありますか?

秋山さん 集中するためには、まずは自分が何も考えない状態を作る、リセットすることが一番大切だと思います。その意味では、サウナは集中をアップグレードするため、質の良い集中をするための準備になるんですよね。

「何も考えない」時間を作ることってすごく難しいんですけど、個人的には、サウナとサーフィンは「考えたくても考えられない」という状態に持っていってくれる存在です。実は今朝も、サーフィンしてから来たんですよ。次から次へと波がやって来るので、仕事とか人間関係とか考えてる暇がないんです。同じような目的で、ランニングをする人も多いですよね。

サウナでは、汗が出ると自分の悩みも流れ出ていくような気がして、それを水風呂で流して、何もなかった状態にリセットする...というのが自分にとってはすごく心地良いんです。サウナで「ととのう」と、「問題」を取り巻いていた余分な感情や悩みがなくなるので、悩んでいるもの、考えるべきことの本質が見えるんですよね。

そして、これを自分のライフスタイルに馴染ませることが大切かなと思います。僕の場合は、サウナに入るとブレーカーが自動的に落ちるようになってるんですよ。本当にスイッチを入れたいときに、何かをきっかけにバチンとスイッチONにできる状態を作っておく。これがすごく大事。

── 「森永ラムネ」は、どんなシーンで口にしていますか?

秋山さん 僕は「朝ウナ」派なので、朝起きて、ジムに行ってランニングして、サウナに入って、ラムネを食べてから仕事に向かう、という流れを繰り返してたんですけど、この数日間で、自分のパフォーマンスを上げるルーティンになってきているのを感じました。ラムネが、僕のスイッチをONにするきっかけになっています。

「秋山さんにとって、サウナって何ですか?」と聞かれると、僕は「歯磨きと同じです」って答えるんです。そのくらい、サウナは僕にとって当たり前の存在。今や、ラムネもそのルーティンの一部ですよ。「気軽に食べられる」というのは、生活に取り入れる上で大きなポイントですよね。

個人的には、小腹が空いた時に...というよりも「スイッチをONにしたいタイミング」に森永ラムネを食べてほしいです。今日は大事なプレゼンだとか、今からプロポーズするとか、いろんなONのタイミングがあると思うんですけど。まずはサウナに入って、ととのった状態でラムネの味ををじっくり感じて、その流れで勝負に臨む。そうすると、普段より集中することができるし、上手くいくんじゃないかなと思います。

── 森永ラムネは、秋山さんのスイッチをONにする、新たなルーティンになったんですね。「集中のプロ」ならではのコメント、ありがとうございました!

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