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こんこんギャラリー

 わが八郷(村)の誇るものの一つに「こんこんギャラリー」がある。名前の由来となった狐塚の地に、今から20年以上も昔に地元の若い作家たちが廃校の古材を使って自分たちの発表の場所を作った。以来、陶器、絵画、木工、篆刻、衣類、彫金・・・・などの個展やグループ展をほとんど毎月のように開催している。時々、音楽祭などもやる。

 個性の強い作家たちが、これほど長い間、共同運営しているギャラリーは珍しいのではないだろうか? その秘訣は何かと聞いたら、飛び抜けて有名な人や大金持ちがいないかだと言っていた。でも「こんこんギャラリー」が地域に果した役割は大きい。ものづくりや芸術を愛する人たちが交流する場所として、また、この地に住みたい人に情報を提供する場所となっている。

 今日、訪れたら、高橋協子さんの不思議な民話と妖怪の陶像が展示されていて、狐や河童、天狗などが迎えてくれた。高橋さんと一緒に来た神楽の装束を着た人たちが、一層、場の雰囲気を盛り上げていた。

 帰ろうとして、ふと入口の脇の自転車置き場を見たら、「ここには馬を繋がないで下さい」と和文と英文で注意書きがあった。これはジョークではない。わが村では乗馬している人を時々見かけるのだ。


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