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ペンギンは偽物の卵を温めていた

 2月初め、仙台うみの杜水族館へ行ったきた。過去にも、来館したことがあるがその時に果たせなかった目的を果たす為だ。それが、「ペンギンライフツアー」への参加だ。

 私は幼い頃からペンギンが好きだった。理由はわからないが、水族館や動物園では決まってペンギンゾーンで止まっていたという。その後、大人になってから推していたバンドマンがグッズで動物キャラクター化された際、ペンギンだったことでペンギン好きに拍車がかかった。何ともくだらない理由だがとにかく好きだ。

 前回の来館時は、日曜日ということもありツアーに参加できなかったが、今回は平日に伺ったので余裕で参加できた。平日休み万歳である。


 ツアーの開始は12:30だが、それまで興奮が抑えらせずペンギンのいるペンギンビーチと海獣ひろばを行ったり来たりして過ごした。実はこの日、通常順路を回らずに出ることになるので最初に順路をまわっておくべきだった。


 集合時間になり、ペンギンビーチに行く前に長靴に履き替えた。ビーチは人間の為のビーチではなく、ペンギンの為に作られたものなので人間は歩きにくいとスタッフが説明してくれた。参加メンバーが全員長靴に履き替えればビーチへ移動。まずは、ビーチの脇でペンギンとの記念撮影。この日の担当はあけびちゃん。ペンギンたちはそれぞれ腕にバンドを付けており、このバンドの色で誰なのかがわかるようになっていた。記念撮影は水族館側のカメラで撮影し、後でデータをダウンロードするスタイルでした。当然ながらなかなか正面を向かないあけびちゃん。その間、人間は笑顔をキープして耐えるのだった。

 記念撮影のあとは、スタッフと共にペンギンビーチの中へ。海なし県の栃木県民なので、人口とはいえ砂浜歩くの何年ぶりだろうか?と思いながらゆっくり移動した。平日なので、大人のみの参加者も多く自分以外にも県外から来ている人が結構いたのも印象的だった。

 まずは一人ずつ餌やりを行うが、この餌やりが難しい。餌であるアジを落とすだけだが、狙っている子にあげるのが難しい。私は写真撮影を頑張ってくれたあけびちゃんにあげたかったが、体の大きなペンギンに押し負け餌を奪われるあけびちゃん……ごめんね……ちなみに、ペンギン担当のスタッフはお客さんの餌やりの様子をチェックして、どのペンギンが食べて、どのペンギンが食べれてないか確認して食べれていないペンギンに餌をあげるもの仕事とのこと。

 餌やりが終わると、スタッフの解説を聞きながら写真撮影を行ったり自由時間になるが、ここでの注意はペンギンのうんちとおしっこだった。ペンギンはトイレの概念が無い動物なので、どこでも、誰が見ていてもしたと思った時にするので、うんちやおしっこがかかる事もあると説明をうける。確かに、海の生き物ってトイレの概念無さそう。それから、水族館のペンギンは人間には慣れているが光るものや動くものが大好きということで、私もバッグに付けていたキーホルダーがペンギンに啄かれた。幸い、キーホルダーは壊れなかったし、ペンギンの誤食も無かったのでセーフだったが、周りに注意して過ごさないといけないと思った。


 ビーチ内の岩場がペンギンの巣になっており、卵を温めているペンギンがいたのでスタッフに聞いてみると2組のうち1組は偽物の卵を温めているという。

 偽物の卵を温めているカップルは血縁同士のカップルで、障害のあるこ子が生まれやすいので、卵をスタッフが取り上げたとの事だった。可哀想にも思えたが、ここは自然界ではなく施設で生きるペンギン達だ。これから生まれる子だけでなく、今いる動物も含めて守っていく為には仕方ないかと思った。偽物の卵に入れ替える理由としては、卵が無くなったと思ってまた産もうとするとペンギンの体に負担がかかるので、偽物の卵に入れ替えるとの事。ペンギンはそのまま偽物の卵を温めが、それでは絶対に生まれない。でも、自然界も温めた卵は全て孵るわけではないので、温めても孵らなかったものはそのうち諦めるとの事。突然のドライにびっくり。ちなみに、ペンギンは一度カップルになると、よほどの事が無いとカップルは解消されない、らしい。

 

 とにかくペンギンと近づけるのが一番の魅力だが、日頃からペンギンを担当しているスタッフさんの話を聞けるが面白かった。次はまた別の季節にツアーに参加してみたいと思う。

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