三大秘境、祖谷温泉はこんな土地

初日は祖谷温泉に泊まった。
ここは日本の三大秘境と呼ばれるところの一つで世間にあまり知られていない所の一か所で、とても神秘的な感じのする所だ。

祖谷ははるか昔、平家が源氏との戦いに敗れ身を隠したという謂れがあるそうだ。

温泉は、雨や雪が地中にしみ込んで何年か後に温度や成分などを得て再び地上に出てきた循環水のようだ。

温泉は火山性の温泉、非火山性の温泉に大別でき、非火山性の温泉は深層地下水型と化石海水型に分類されるそうだ。

地下では深度が深くなるほど地温が上昇し、一般的に100mごとに温度が約3度ずつ上昇すると言われている。
地表の温度が15度と仮定すると地下1000mの地温は45度1500mでは60度となる。また高温の岩石が地下にあるケースがある。

また地中から湧出(ゆうしゅつ)された時の水温が25℃未満のものでも規定された成分が一定量以上含まれていれば、温泉法上の温泉となる。

この土地の祖谷には、古くから民衆の中で伝承されている民謡があるようだ。それが祖谷の粉挽き節(うた)と言われているもの。

高知県から流れる吉野川を辿ると大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)の奇勝(景勝)を経て徳島に入り一方は愛媛へ、もう一方が祖谷川となる。
上流は剣山がそびえてあり、その麓(山の下方の次第になだらかになった所)が屋島の戦いに敗れた平家の落人が逃れ住んだという日本三大秘境の一つ。

四国の屋根又は阿波(徳島県の北東部にある土地)のチベットなどと呼ばれている祖谷地方は、傾斜の急な山ばかりで空らしいところがない。今でこそ、道路も通って渓谷の美しさ、景色の格別さを知る人は多いが、自給自足のかつては藁、稗(ひえ)、とうもろこし等を粉にして常食とするなど、急傾斜農業に依存するのみであった。

その粉引き作業は、主に嫁の夜なべの仕事であり、昼間の疲れからくる睡魔に耐えるために唄われた。

かずら橋の橋は、葛(かずら)という植物の蔓(つる)から作られるようだ。
葛で作られている理由として、源氏の追討使(ついとうし)が攻めてきた時にすぐに切り落とせるためと言うのが専らの説であるそうだ。
ちなみに葛橋の葛は、3年おきに貼り変えるそうだ。

常食としているものの稗は、縄文時代から食べられている日本最古の穀物だそうだ。「ヒエ」という名前は「冷え」に由来するとも言われる程寒さに強く土質を選ばないため。稲や麦が不作の時に代用される救荒作物としても利用される重要な穀物だったそうだ。
最近になって見直された理由の一つは、栄養価の高さ。栄養のバランスは白米よりずっと上だそうだ。

その地域に根付いた産物を使い、その地域で広く伝承されている料理、郷土料理、祖谷はお蕎麦が有名のようだ。
祖谷の郷土料理は、祖谷の湧き水で作られているようだ。
川で釣れたあめごもご馳走になった。
ソバは普通小麦や山芋等のつなぎを加えることで切れにくい蕎麦が作られるそうだが祖谷そばは十割そばらしい。
わさびも綺麗な水、低温で温度が一定な湧き水でないと育たないらしい…。

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