2024年3月 香港旅行記🇭🇰③: マカオ🇲🇴前編
3日目
今日は少し涼しく、気温は15~20度くらいの予報。
昨日香港を結構満喫したので、今日は少し足を伸ばしてマカオへ行ってみよう。
マカオへは香港島の上環から出ているターボジェットという高速船を利用する。このターボジェット、現在 "Fly you to Macao" というキャンペーンの一環で、外国人観光客は飛行機の搭乗券とパスポートを見せれば香港からの往路がなんと無料になるらしい。(本来片道$175、ただし復路は無料にはならない)
キャンペーンページに「なくなり次第終了」のような記載があったので、1日ごとの無料客数上限があるのではと思い、朝早めに行こうと前日夜に決意していた。
…が、起きたのは8時40分。船は7時半から30分おきに運航しているので「早め」とは言えない時間になってしまった。
まぁ船は乗りたいし正規料金を払ってもいいか、と思いながらのんびり宿を出発した。
上環まではMTRの地下鉄を利用する。まずは、湾仔駅を目指す。
この辺りの風景や信号も、まだ3日目なのに既に親しみが湧いてきている。
途中、2日目の朝食で美味しいエッグタルトをいただいたHonolulu coffee shopを通ったので、朝ごはんとしてあずき餡入りパイナップルパン(紅豆菠蘿包)を調達。船の上で食べよう。
今日は涼しいが、相変わらず地下鉄は蒸し暑い。この熱気はどこからやってくるのだろうか?
フェリーへ
湾仔駅から3駅で上環駅に到着。電車を降りると船のピクトグラムとともにフェリーはこちら、といった案内が見えるので、それに従ってフェリーターミナルへと向かう。「日本人気一人焼肉」をキャッチコピーにした焼肉ライクの広告を横目に、綺麗なビルのエスカレーターを上っていくと、すぐに直結したフェリーターミナルが現れる。
最初エスカレーターで上った正面にフェリー乗り場の入口があるので、そのまま突入してしまったが、まずは右奥の方にあるチケット売り場でチケットを購入しなければならない。チケット売り場は混み合っていて、少し並んだ。
自分の番が来たので、用意していたパスポートと行きの飛行機の搭乗券、Fly you to Macaoのキャンペーンページを係員の人に見せながら「これってまだやってますか?」と尋ねてみる。
係員の人はじっとスマホのキャンペーンページを見た後、他の係員を呼んで何か確認したが、すぐにパスポートと搭乗券を受け取ってパソコンに何やら情報入力を始めた。キャンペーンはやっているようだ。
待っている間、隣のカウンターで日本人のおばさま二人組がキャンペーンのことを別の係員から知らされていたが、搭乗券を持っていなかったようだ。写真でもいいよ、と係員が言っていたので、これからいく人は搭乗券の写真だけでも撮っておけば無料になる恩恵が受けられるかもしれない。
無事に無料チケットを発行してもらうことができ、ルンルンの気分で乗り口へ向かう。この時、9時25分だったので、チケットは10時発で発行してもらったのだが、乗り口に行くとなぜか誘導の人に急かされる。どうやら9時30分発に乗れるようだ。
エスカレーターを下り、いそいそとパスポートをスキャンして出国手続きをしていると、誘導のおばちゃんに素早く何か手渡された。香港に再入境するときの入境カードだ。そういえば空港で入境カードを書いた時、隣の家族が「マカオに行く時また要るらしいから2枚貰っとこう」と言っていた。私はこの時マカオを訪問するか決めていなかったため2枚とらなかったのだが、おばちゃん、渡してくれてありがとうございます。
そうこうしてあっという間に乗船。席は船に乗る直前にカウンターで貼ってもらうシールで決まる。てっきり自由席だと思っていたので、ちょっとびっくりした。
船内は結構広く、私の席番号がNなことからも分かるが席数もかなり多い。
自分の席に座り、船内wifiにも繋いで一安心。さて、そういえば船内で食べようとパンを買ったが、飲食はしていいのだろうか…。不安に思ってちょっと周りを見渡してみると、何か食べている香港人らしき人がいた。乗務員にも注意されていないし、飲食はOKなんだろう。
では遠慮なく…初パイナップルパンをいただこう。
見た目からも分かるが、パイナップルパンはメロンパンによく似ている。これはあんこ入り特大メロンパンといった感じだ。とても美味しいが、表面のサクサクの皮が結構ホロホロなので、船内で食べるには良くないチョイスだったな…。
到着まで1時間あるので、紅豆菠蘿包を食べつつyoutubeを見て暇を潰す。
〜〜⛴️〜〜
マカオ到着
10時40分ごろ、船がマカオに到着。肌寒い。
入国は一応有人ゲートでパスポートチェックされる。指紋かカメラもあったっけな…。スタンプは押してくれなかった😔
マカオでは数箇所有名な観光地をマークしてある。とりあえずセナド広場へ行き、聖ポール天主堂跡も見れれば満足かなぁ。あとエッグタルト!
市街地へ
フェリーターミナルは市街地からはちょっと離れているので、バスを利用する必要がある。バスは均一運賃で、一回7MOP(マカオパタカ, 1MOP≒1HKD)。事前に調べた時は、マカオでは香港ドルも使えると書いてあったので、マカオパタカは引き出さず手持ちのHKD現金とクレジットカードで乗りきろうと思っていた。
意外な盲点(というか私の考えが甘すぎた)は、バスには現金かマカオの交通カードでしか乗れないということだった。現金は両替できず、お釣りはない。香港ではVISAタッチでも乗れたし八達通もあったので完全に油断していた。八達通は当たり前だがマカオでは使えないのだ…。
たまたま8HKDをコインで持っていたので今回はそれで支払ってバスに乗った。
バスに乗るとすぐ、香港とは雰囲気が全く違うことに気づく。まず、英語表記がない。香港は旧イギリス領でマカオは旧ポルトガル領なので当然と言えば当然だが、バスから街を眺めていて、思ったよりも自分が理解できる情報が少ない。バスの中の案内表示やバス停の名前もポルトガル語と広東語なので、自分の目的のバス停で降りられるようかなり注意している必要があった。また、建物や道路の様子も異なる。マカオといえば!のカジノの入った大きなホテルや、西欧風の街灯と石畳が香港とは違う雰囲気を醸し出している。この時点で来て良かったと思えた。香港から1時間でこれが体験できるなんて最高だ。
セナド広場、散策開始
セナド広場の近く、Infante D. Henriqueというバス停で下車。
この通りはマカオのメイン通りといったところだろうか。石畳と街灯、歩道脇の鎖が綺麗に整備され、通り沿いには銀行やハイブランドのお店、ホテルやカジノ、市議会場までもが立ち並ぶ。
少し歩くとすぐセナド広場だ。
多くの観光客が訪れている。真ん中に噴水があり、周りは低層の西欧風の建物が囲む。
「セナド」広場の名前の通り、正面、車道を挟んですぐの場所にマカオ市議会場(旧市庁舎)がある。扉が開け放たれており、入れそうな雰囲気があるので入ってみよう。
市議会場
市議会場は、内部にポルトガルを感じさせる青いタイルの装飾が施された美しい建物だった。2階にも上がれるらしいので上がってみる。
上の画像の石板なのだが、今Google翻訳してみたところ、「pilgrimage of nostalgia for the Portuguese in Hong Kong, 10/12/1961」とのこと…。この建物自体が建てられたのは1784年で、1876年と1940年に改修されたとのこと(Wikiより)だが、1961年とは随分最近だ。『香港のポルトガル人の(による?に向けた?)郷愁の聖地巡礼』が1961年12月に行われ、それの記念を埋め込んだということだろうか…。それがどれほど重要な出来事であったのか知りたいところだ。
そういえば、世界史を復習してみたら、ポルトガル人がマカオに居住権を得たのは1557年とされており、正式にポルトガル領になったのは1887年である。この建物の前身は1584年にポルトガル人主導で建てられ、この建物も1784年に再建されたものだから、ポルトガル領になるよりずっと前である。ポルトガルはいつからマカオの実権を握っていたのか….
….とまあこういう話にはキリがないので置いておいて、2階へ行こう。2階はセナド広場が見渡せる綺麗な議会場である。
綺麗な建築を見て再度、マカオまで来て良かった、と思わされる。
市議会場を出て今度は聖ポール天主堂跡を目指して歩こう。地図を見ると、とりあえず北に向かって歩けば良さそうだ。
セナド広場から伸びる道はショッピングストリートとなっており、学校や劇場もあった。(劇場は外観のみを残し中身はショッピングセンターになったとのこと)
北に歩いていたつもりが、知らないうちに西の方へ向かって歩いていたようだ。ショッピングストリートから住宅街の風景に変わっていく。
マカオの建物は窓に格子がついていたりバルコニーが多かったりするからか、香港よりも混沌感が強い。そのため、どの路地も絵になってしまう。シャッターを切る手が止まらない。
門口土地財神
のんびりと建物を眺めながら歩いていて、ふと足元に目をやると、香港では見かけなかったものが目に入る。
『門口土地財神』。きっとこの土地と建物を守る神様を祀っているのだろう。沖縄の石敢當みたいなものかな。
これに一度気がつくと、色々なところで目にすることになる。立派なところだと壁に窪みを作ってお線香が焚いてある。
後で調べたところ、これは香港にも存在するらしい。香港では下に目をやる余裕もなかったかな…笑
本屋さん
西の方に歩いてきてしまったので、とりあえず今いる場所から近い「モンテの砦」という大砲台を目指してみる。
大砲台までは香港島といい勝負の、結構な坂道だ。
坂の中腹で書店を見かけた。ハンターハンターの広東語版でもないかな、と思って立ち寄ってみることにする。
日本の漫画コーナーは無事に発見したのだが、ハンターハンターはなかった。
代わりに、お土産として小さい子用の「故事成語」「唐詩」のミニブックを購入。一冊10MOP(≒200円)なのでだいぶお手頃だ。
さて、お土産も手に入れたし、大砲台までもう少し坂を登ろう。
なんだか書きすぎたので今回はここまでにしておこうと思う。マカオは一記事で終わらせたかったのだが、未来の自分が見返した時に思い出してほしい楽しい体験が多すぎて、まとめることができずこんな冗長になってしまった。
次回でマカオからは出境したい。
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