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2024年3月 香港旅行記🇭🇰②

2日目(午後)

雑貨屋で物価の違いに圧倒されたあとは、今回の旅行でかなり楽しみにしていたPMQに向かう。

PMQの中庭

PMQは香港の地元のデザイナーやクリエイターが集まるクリエイティブスポットらしい。建物自体の歴史も古く、当初は19世紀末に維多利亞書院(現皇仁書院) という中学校として建てられ、第二次世界大戦後は既婚警察官の宿舎として使われた。1999年からは15年間使われていなかったが、2014年から今のように公共に開放されたということだ。

7階建ての建物が2つ建っていて、真ん中に中庭がある。2つの建物は2〜5階部分で繋がっていて連結部分の上には屋上庭園がある。

連結部分。バリスタの大会が行われていた。

連結部分の下はなかなかいい感じの公共スペースがあり、テーブルと椅子が設置されている。夏は日陰にもなるし風が通って涼しい休憩スポットになりそうだ。

連結部分の下

PMQの建物で素敵だと思ったのは各階の天井にファンが設置されていることだ。これが空間全体に緩やかな流動性を作り出していて居心地がいい。しかも窓は全て解放されているのに、外と中の境界が曖昧で、建物内を歩いているときに家にいるような不思議な安心感がある。

さて肝心の内部だが、想像通りおしゃれなクラフトショップやスタジオがたくさん軒を連ねていた。特に心惹かれたのは藍染製品のお店とアクセサリー・雑貨のお店(B'IN SELECTというらしい)だが、やはりここでも物価の違いを感じさせられただけであった…B'IN SELECTにあったmoonstoneの雲のネックレスとピアスにかなり惹かれた…( ;  ; )

次回訪問時は財布に余裕があるか、円高になっているはずなのでその時はもっとかわいいのを買ってやろう。

影で店名を見せるの素敵
クールな階数表示
トイレの鏡。湿気がすごい
屋上庭園からの景色。周りは高層大厦。室外機に目がいく

PMQは立派な観光地なので団体ツアー客も見かけたし日本人女子旅も何組か見た。歴史的建造物の活用をしつつ最先端の地元のアーティストが集まる場所、かつ客側としては綺麗なトイレも座る場所もあるし雰囲気も良い、公共スペースとしてかなり理想的な場所だと思う。

PMQを一通り見学したらお腹が空いてきた。今日は麺の気分。日本にいた時から何度も写真を見てお腹を空かせていた「牛肉がのった何かの麺」を食べよう。
香港の麺は何種類もあるらしく、私はきしめんのような平たい麺や太麺が苦手なので、「米粉」か「油麵」「幼麵」(これらは比較的細いらしい)を選ぼうと決めていた。
事前に調べていた人気店「九記牛腩」が近いらしい。13時半近くになっているしピークは過ぎているだろう…せっかくだから行ってみよう。

店の場所は近づくとすぐわかった。列ができていたからだ。人が絶えない、よっぽどの人気店なんだろう。
列はあったけれど回転がとても早く、5分ほど並んだらすぐ入店できてしまった。

現金のみ!現金を持っていてよかった

一人だったので当然相席である。同じテーブルには地元のカップル/夫婦らしき男女が3組。丸いテーブルを7人ほどで囲む形だ。店の外に貼ってあったメニューから、「6. 牛バラ入りビーフン(米粉)」を頼む。しかし「number six no!」どうやら用意がないらしい。隣に座っていた夫婦の器を指さしてこれはno.4でこれはno.5、 見て選んで、と言われた。細麺っぽいのがno.4だったので、それを注文。
一瞬待つと、すぐに注文の品が出てきた。写真で見てお腹を空かせていた、あの牛肉のせ麺だ….。かなり感動した。

牛バラ入り卵麺 上湯スープ仕立て $75

味も期待を上回る美味しさだ。絶対に再訪しようと思う。
私が食べている途中で、隣に日本人夫婦(40~50代くらい?)が座ってきて、奥様の方が流暢な広東語で注文していて「かっけ〜」と思った。私もああなりたい…。一瞬話しかけようかと思ったがそうのんびりする店ではないのでやめておいた。

お腹が満たされたのでとりあえず港の方へ下ってみる。
銀行でお金を下ろしたりスーパーで飴を買ったりして、ぶらぶらしていると、「中環街市」という建物にでくわした。

中に入って少しお土産を見て回る。アクセサリーを見ていると1個の値段で2個だよ〜と店員さんに言われた。広東語でも仕草で意味がわかったのでOK〜と返事したのだが英語でも説明してくれた。それにしても、香港の人は初見は必ず広東語で話しかけてくる。そういう習慣があるのか、私が香港人に見えるのか?国際都市なので多分前者だが、最近は自分でも、特に若い人は日中韓台香の見分けがつかなかったりするので難しいんだろうなあと思う。

中環街市は港が近い。もしかして九龍側に地下鉄ではなく船で行くこともできるのではないか。調べてみるとやはり尖沙咀までフェリーで行けるらしい。
そうなったら船に乗らないという選択肢はない。都市のこっち側とあっち側を結ぶフェリーなんて楽しいに決まってる。早速フェリー乗り場へ向かおう。(ここで一時隣のショッピングモールに迷い込んでしまったがなんとか抜け出した)

フェリー乗り場への歩道橋
フェリー乗り場 Central Pier

フェリー乗り場付近は意外と空いている。往尖沙咀の文字を見つけてやっぱりここであってたんだ!とワクワク。

実は値段を調べてなかったので、地元の人は使わないような観光価格の船だったらどうしよう…と若干不安だったのだが、平日で片道$5らしい。下手したら地下鉄よりやすい。

フェリー料金表

八達通でも払えるらしい。便利だ。
改札を通りフェリーを待つ。
なんだかイスタンブールを思い出さずにはいられない。都市の真ん中に海があり、両側を結ぶ船。天井の低いフェリー乗り場と改札の近くにある軽食スタンド。地元の人は当たり前に足としてフェリーを利用する。
イスタンブールや香港のような都市は、異文化の融合する活気のある経済都市である中に、穏やかさや余裕が存在していて、そんな都市は何度でも訪れたくなる。

フェリーの待合所

フェリーはすぐやってきた。乗り込んで海風を感じるデッキの窓側を確保。(といってもそんなに乗客がいないのでみんな窓側に座れていた)

船上からの景色

ビクトリアハーバーは多くの船が行き交うので、船はかなりゆっくり進む。景色が見たいこちらとしては大変助かる。休憩にもなる。
10分弱のると、あっという間に尖沙咀に到着。

九龍側に来たので、今日の目的の一つである女人街に向かいたいところだが、この時15時45分くらいだったので少し時間がはやい。女人街には活気が出るらしい日没後に行きたかった。

朝から活動していて疲れてきたのでカフェにでも入ろう。何か甘いものも食べたい。
適当にgoogle mapsで調べて女人街近くの「Knockbox Coffee Company」をマーク、そこに向かうことにした。

ここからは地下鉄で、油麻地駅を目指す。ところで香港の地下鉄は熱気がすごい。地上でちょっと涼しいかな、と思っても地下に入るとまるで夏のような蒸し暑さだ。
油麻地駅に着いて、地下街の安めのアクセサリーショップでピアスを購入したのだが、少し物色しているだけで汗をかいた。地下街で働いている人は一日中あの環境にいて倒れないのだろうか…。

油麻地駅の近く

地上に出てカフェまで街歩き。香港はどこに行っても細長いマンションだらけだ。それが新鮮で面白くていいのだけれど。新界の方はまた違う景色が見れるのだろうか。次回行くときは新界にも足を伸ばしてみたい。

途中、小さな市場のようなものを通った。フルーツでも買って夜に宿で食べてもいいな、と一瞬思ったが普通に高かったのでやめた。値段で諦めることが多くて悲しい…。

路地の小さな市場(露天街市と呼ばれるらしい)
細長すぎて心配になるマンション

お目当てのカフェまでもうちょっと、というところで何やら新しそうなカフェを発見。店先に置いてあるメニューを見るとミルクティーとエッグワッフルのセットで$53。香港のオシャレカフェにしては悪くない値段だ。
メニューを見ているのを察知して可愛いおばちゃん店員さんが入る?といったふうに声をかけてくる。中にはお客さんがほぼおらず、店員さんが優しそうだったのでここでいいか、と思い入店。
一人なのに贅沢にも2階のソファのある角席に通してもらう。おばちゃん店員は英語を全く解さないらしく、広東語で何やら懸命に説明してくれる。チョコレートワッフルがないか聞いたのだが通じず、差し出された紙に書いても(英語でchocolate waffle?と書いた)通じなかった…。まぁせっかくだしと思い店先で見かけた香港名物のミルクティーとエッグワッフルのセットを注文。ここで「呢個一個」とだけ言ってみたらわかってくれたようだ。
後でチョコレートは「朱古力」と知り、これならいけたなぁと思ったが次回の教訓にしよう。

しばらくするとおばちゃんがワッフルとミルクティーを運んできてくれた。ここでまた広東語練習の機会!と思い「唔該」と言った。無事通じたようでニコッと微笑んでくれた。

美味しそう〜 セットで$53

ミルクティーは元々そんなに得意ではないのだが、ここのアイスミルクティーがとてもおいしかった…。香港でミルクティーが飲めてよかった。
エッグワッフルも中身が真っ黄色で卵の風味が強く、美味しかった。ただ、昼からそんなに時間が空いていなかったため食べるのにものすごい時間がかかった。
お客さんが少ないのをいいことにかなりのんびり長居してしまった。18時過ぎ、十分体力をチャージし切って退店。ちなみにこのお店の名前は「小點角落 BITE BY BITE」でした。

日も沈んできたので女人街に赴く。カフェから女人街へはすぐだった。

女人街の入り口

とりあえず歩いてみるも、日本のキャラクターのキーホルダーとか、HONG KONG トートバッグとか、ギラギラの時計とかが多かったので見学感覚であった。
しかし急に可愛いバッグを並べている店に出会ってしまった。うさぎのニットバッグが気に入ったので、買うことにする。最初いくら?と聞いたら「$79」と言われたので、脳内で計算し1500円か…まぁ可愛いしお土産になるし出してもいいか、といったんバッグを置いて財布を取り出そうとしたところ、その仕草が『値段聞いて買うのをやめた人』に見えたのか、「$70」と急にディスカウントをしてもらえた。正直65とか60まで値切れそうな気もしたが、面倒なので$70払ってバッグを手に入れた。

買ったバッグ

これ以上金を使うわけにもいかないし、このバッグで満足したので女人街を後にする。

帰りは地下鉄で旺角駅から金鐘駅までいき、そこからホステルまではトラムを利用した。このトラムがかなり混んでいて、ずっと立ちっぱなしだった。トラムは外から見るとハリーポッターのアズカバンの囚人に出てくる二階建てバスのような細長い風貌をしているのだが、中は意外とそこまで狭くないように感じた。

金鐘駅の夜景

夕方食べたワッフルのおかげでお腹は全然空いておらず、疲労で21時ごろには寝る準備を始めた。
今回泊まったホステルは、綺麗だし安いし立地がいいしスタッフも親切でかなり良かったのだが、シャワーだけちょっと難ありだった。
部屋から一番近いシャワーを使おうと思ったのだが、いつまで経ってもお湯が出ない。これは最初は私が悪くて、ヒーターのスイッチを自分でONにしてからシャワーを浴びなければいけなかったのだが、ONにして再挑戦し、5分くらい経っても温水プール並みの温度のお湯しか出ない。
諦めて別の遠いシャワーを使った。シャワーなんて10分で済むのにこれのせいで髪乾かすまで40分ぐらいかかった。でも正直ホステル内のどこかのシャワーでお湯が出ればいいし、この値段で綺麗なシャワーでお湯が出る、これだけで満足するべきなのだ。

さて、香港は結構満喫できたし、明日はマカオへ行ってみようかな。

3日目の旅行記はまた次回。マカオはかなり楽しかったから書くのが楽しみだ。

香港では、木製の脚立をよく見かけた。


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