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第13回 それが大人のやる事ならば全否定してやる

前回の続きの話になりますので、第12回を読んできてくれたら幸いです。

RAP狂四郎です。

柔道はやめた。いや、厳密にゆうとその道場に通わなくなった。
しかし、親はどうしても俺に柔道をさせたいのだ。しばらくしたら、隣の市、三田市の中学の柔道場に通わなければならなくなった。
どこで、そんな話になったかはわからない。しかし、三田市の中学の道場で柔道教室を開いている情報を得た両親は俺を通わせたのだ。
駅まで徒歩30分。電車に揺られて45分。
帰りは最寄り駅に着くのが夜の9時ぐらい。
そこから暗闇の中、30分歩いて帰る。いくら時代とはいえ狂ってる。そう感じた。小学生やぞ。

土曜日だけ帰りが早い日があった。駅に着いたと公衆電話から連絡したら、

「そんな事より通知表の算数が2になったから、明日から塾な。」

母親から言われた。そこから1週間ほぼ習い事になった。もちろん日曜日も塾にいかされた。
この塾が超問題な塾だったのだ。この塾生活は中学卒業まで続く。塾編は詳しく次回に書くが、どんな塾だったか触りだけ綴る。そこは塾とゆう勉強を教える傍ら、ヤンキー更生施設だったのだ。
グーニーズのアホみたいにデカイババアみたいなヤツが鉄棒を持って指導する暴力塾だったのだ!(マジで今じゃ考えられない。その鉄棒で襲ってくるのだ)
アホみたいな太い鉄棒でクソ程殴られた。今だにはあのババアには殺意を抱いている。

何にせよその三田の柔道教室に通う事、塾に通う事、学校、全ての事柄に心は疲弊していた。

柔道をやめたい。柔道なんかやらなきゃよかった。やり始めた時は楽しかった柔道が心底嫌いになった。吐き気がした。
そして、三田の道場で初めての大会が訪れたのだ。
俺は心に決めた。

わざと負けてやる。と。

その、三田の道場ではライバルがいた。背も高く力も強く、そして優しい奴だった。

俺は緊張した。なんせワザと負けるのだ。ソワソワした。そしたら両親が言うんだ。ライバルの奴はどっしり構えてるのにアンタは緊張して情けないわ、と。

そして一回戦が始まり、あっさり負けた。ワザと負けた。でも、嫌な気持ちにはならなかった。

そのライバルのヤツが優勝した。

情けない。そう言われたが、何も感じなかった。

帰りの車の中、両親が言うんだよ?

「もう、柔道やめたら?弱いんやし」

「辞めるわ」

そう言って、俺の柔道は本当に終わったのだ。

「道場に辞めるってゆったら止められへんかったわ。そりゃそうよな?」

母親がそう言ったのをハッキリ覚えている。

別に両親の事をdisりたい訳じゃない。嫌いな訳でもない。ただ、愛している。って、ゆう単純な関係でもない。親子の絆は永遠だが、愛と憎しみが絡みあう親子関係ってのもある。単純ではないのだ。

小学校2年ぐらいの時にプールに連れていってくれる約束を母親がしてくれた。で、当日になって連れていってくれなかった事があったんだよ?
泣きながら言ったんだよ?

「なんで約束守らへんの?連れていってくれるってゆったやん!」

「そんな時もあるんや!アンタも大人になったらわかる!」

そうか?

俺は今、大人だ。でもよぉこれだけは言っとくよ

大人になってもわからんのじゃ!ボケが!

柔道の若い俺をボコボコにしたヤツ、塾で俺を鉄棒で殴り回したババア、そして俺の気持ちを無視した家族。

オマエらの気持ちなんか大人になった今でも何一つわからねぇ。わかりたくもねぇ。俺はオマエらみたいな大人に絶対ならねぇと誓ったんだよクソが。
俺は絶対にそんな大人は認めない。俺の人生を懸けてオマエらを全否定してやる。俺は絶対にそんな大人にならない。俺の人生を懸けて証明してやる。そんな大人はクズだとよぉ?俺はオマエらと真逆の生き方をするんじゃ!

俺は娘は殴らないし何も強制はしない。愛しているからだ。彼女の人生は彼女の人生だ。自由に生きろとしか言わない。

もう一回言う。

俺はお前らみたいな大人を全否定する。

俺の子供は泣きながら大人にはさせない

気持ちを踏みにじみ、暴力で物をいわす。それが大人のやる事か?

オマエに俺の心は永遠にわかるまい

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