秘密 20
彼女は虹の絵をとっても喜んでくれた。
そして「お礼にあげる」と言って、
私に小さなポーチをくれたの。
ウサギの刺繍ある小さなポーチで、
彼女は私にそれを渡すとすぐにどこかに行ってしまったの。
ポーチの中を見たら、
鍵とトランクルームの住所が書いてある紙が入っていたの。
でもトランクルームに何が入っているかわからないし、
怖いから家に帰ってすぐに、タンスの奥にポーチを隠したの。
そして私はすっかりポーチのことを忘れてたある日。
朝のニュースで山で死体が見つかったって、
それがその時に話した彼女で名前は石川あみさんだった。
私は怖くなったけど相談出来る相手はいないし、
警察に行っても上手く説明できるかわからないし、
何か事件で巻き込まれるのは嫌だし・・
って色々考えているうちに、
誰にも話せないまま時が流れてしまったの。」
「トランクルームはすぐに確認しに行かなかったの?」
「怖くて行けなかったの、
でもトランクルームに何が入っているのか気になって、
それから1ヵ月ぐらいしてからトランクルームに行ったの、
そしてドアを開けたら・・・
大きなカバンが置いてあって、
カバンを開けたら大金が入っていたの!」
「大金?」
「うん、たぶん3億円以上・・・」
「3億!!」
俺は大袈裟に驚いた。
我ながらなかなか上手い驚き方だった!
つづく
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