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魔女の館の秘密 14

「由香さん大丈夫?」

「うん、もう元気だから大丈夫。」

私たちはお茶を買って中庭にあるベンチに座った。

「外は気持ちいいね!」

久し振りの日光浴で由香さんはうれしそうだった。

「メールのチェックしないと!」

そう言って由香さんはスマホを出して、
お客さまからメールが来てないか、
チェックを始めた。

「入院してても仕事?少しは休まないと。」

「うん、でも気になっちゃって・・・
あっ!昨日の田中さまからメールが来てる。
昨日注文した食器、納品はゆっくりでいいけど、
写真を撮り忘れたから送ってくれだって!」

「写真?」

「どうしよう・・・」

「じゃ私が今からお店に行くよ。」

「えっいいの?本当にごめんなさい・・・」

「いいですよ、じゃ写真撮ったら、
由香さんの携帯に送ればいい?」

「うん、お願いします。」

「迷惑ばかりでごめんなさい。」

「大丈夫、暇だから気にしないで下さい。」

私は病院を出てお店に向かった。

お店の鍵を開けて中に入った時に、
私は違和感を感じた。

「あれ?なにかが違う?」

お店の中を見渡して何も変化は無かった、
気のせいかな?

私は昨日の青いカップの写真を撮って由香さんに送った、
そして気が付いた、
青いカップの横に水色のカップがあることに。

「昨日、このカップあった?」
私は独り言を言った。

他に変わったところが無いかお店の中を確認した。

奥に行くと今まで無かったトランクが置いてあった。

そして、例の小さなドアが少し開いていた。

私は恐る恐るドアの中をのぞいた。

ドアの中は物置では無く、
下に続く階段があった。

私は吸い込まれるように中に入った。

つづく

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