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事業再生ADR申請記事を受けて

・はじめに

記事を書くのが遅れてしまいましたが、2021年度末の3月に
掲題の記事が業界で駆け巡りました。
クラフトは、
昔でいう大手五社
(アイン、日本調剤、クラフト、総合メディカル、メディカル一光)の一角
でした。

最近は、クラフトは、株式上場の取り下げをしてたため、
経営状態が見えづらくなっていました。
しかしながら、業界では、強引なM&Aをし続けていたので、
こういったことは起こりえるといううわさが、
ここ数年で業界内でありましたので、
記事を見た時には、やはりといった感じでした。

この記事を紐解くことにより、
実は、中小企業にも、
まだまだチャンスがあるという証拠にもなっております。

今回はここを焦点に充てたいと思います。

さくら薬局グループのHPでは、
そのようなことはないと書かれておりますが、
どちらが信ぴょう性があるのかは読者の方にお任せします。
ここでは、ADRについてはあまり突っ込むことは致しません。

・問題の紐解き

仮に、ADRがあったとして、
どこに問題やひずみが生じているのでしょうか?

今回の問題として、下記の3つに分けられると思います。
・コロナによる派遣事業の縮小
・かかりつけ薬剤師の対応に伴う派遣事業の縮小
・M&Aによる現場統制困難

1つ目は、まさにどこの薬局が受けている通り、
売り上げ減少に伴う、派遣事業の縮小の影響が大きいです。
昔は、現場で人が足らなかったので、
ただ、薬剤師を派遣で出せば、派遣業者は回っていました。
しかし、薬局の収益減少に伴い、派遣のニーズは減っています。

2つ目は、かかりつけ薬剤師における派遣事業の縮小になります。
1つ目と被りますが、派遣事業が縮小している理由として、
かかりつけ薬剤師があります。
今は、薬局にとって、かかりつけ薬剤師における加算も求められており、
今後、この加算もより重要視されてくると思われます。
ここに、派遣事業のより縮小要因が生まれています。
もちろん、長期の派遣であれば、
受け入れる場所もまだ多少なりともありますが、
1つ目と合わさり、派遣事業は縮小の一途をたどっています。

1つ目と2つ目の派遣事業は、大手調剤薬局ではどこでもやっています。
もちろん、クラフトでも、派遣事業はやっていますが、
コロナを機に、派遣事業がすごい勢いで縮小していたので、
いろんな意味であおりを食らったのかもしれません。

三つめは、書かれている通りですが、
昔は、M&Aをして、薬局の意向にそぐわなければ、
すぐに異動や退職などの対応することができましたが、
かかりつけ薬局・薬剤師が主流となっている今では、
薬剤師の固定が大事になります。
しかし、M&Aされた方は、肌身をもって感じていますが、
M&Aされても本部の言うことを聞かない人が案外多いです。
本部としては、収益を上げることを考えるので、
加算を取るように仕向けてきますが、
現場が反発し、統合が落ち着くまでかなりかかります。
昔は、M&Aをがつがつしていましたが、
ここら辺も、最近、M&Aが減っている要因になっています。

・ここから得られること

ここまでお読みいただいていかがでしょうか?
大手でも、つぶれる時代が来るのか、
と思われる人もいるのではないでしょうか?

前から何度も、noteでいわせていただいていますが、
大手にも弱点はあります。
むしろ、中小薬局のほうが、チャンスがあると今でも思います。

大手のノウハウを利用しながら、小回りの利く経営をすることによって、
中小薬局のほうが経営が楽だと思います。

大手の弱点として、本社機能の収益を獲得する必要があることや、
統制をしていくことの大変さをがあります。
また、他事業をして、リスクを分散していますが、
今回は、薬局ビジネスに関わるすべてに影響しています。
しかも、大手はある程度、加算をほぼ取れるだけ取りきっているので、
伸びしろは言うほどありません。
伸ばすには、出店をしていかなければなりませんが、
この部分についても、この市場自体かなり円熟期に来ているので
難しいということもあります。

・中小薬局が対応すべきこと

ほぼ断言できますが、
上で書かせていただいた通り、小回りの利く経営をすれば
ある程度は生き乗れます。
加算もまだまだ余裕がありますし、
しっかりやるべきことをやって加算を取っていけばいいだけです。

ここで、加算を取ることに躊躇している薬局があるとすれば、
そこについては、いつか淘汰の波にのまれてしまうと思います。

加算を取るということは、
しっかり、患者さんにメリットを与えられる
薬局・薬剤師としての仕事をしているということにつながります。
そこを放棄されるのであれば、
プロとしていかがなのでしょう?と個人的に思います。
もし、患者さんが認めている薬局であれば、
おのずと、他医療機関からも処方箋が集まるはずです。
それができてないということは、
いろんな意味で努力をする余地がまだあるということです。

立地の問題ももちろんあります。
しかし、今後、ITを利用して、
立地すら関係なくなる時代も来るかもしれません。

・最後に

4月になり、診療報酬改定があり、
すでに、現場での対応に
疲弊されている薬局・管理薬剤師からの話も
ちらほら聞こえています。

ぜひ、その時には、どうやったら効率よく業務ができるかを
考えてほしいと思います。
仕事がいっぱいいっぱいになるのであれば、
仕組み等で解決しなければ無理です。

前の記事でも書かせていただきましたが、
IT化はより進みます。
ここで対応できなければだんだんと振り落とされるのは見えています。
ぜひ、現場で色々対策されてみてはいかがでしょうか?

もし、業務に余裕ができれば、
その時には、患者さんへのサービスをより充実させればいいだけです。

そういった薬局が、一つでも増えることを祈念して、
この記事を終わらせたいと思います。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

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