vol.5:将来の夢がわからない

今回のお悩みはこちら。

高校生・大学生から、定期的に「やりたいことがわからない」という旨のマシュマロをいただきます。今回は、そのような方々にも一緒にご返答できればと思います。

◆「転職の思考法」を読め

学生のうちにぜひ読んでほしい書籍があります。それは、「このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法」です。

「就職もしていないうちから転職?」と思うかもしれませんが、これは、仕事選びの説明書のような本です。自分の価値の計り方、市場の選び方、会社の見極め方などがわかりやすく書かれています。新卒の就職活動でも指針になるはずなので、学生時代に読み、インプットすることをオススメします。

そのなかでも今回は、第4章の一部を抜粋して紹介します。これは、「やりたいことがない」と悩む方に、ぜひ覚えておいてほしい思考法です。

◆世の中の99%は"being型"

まず、仕事を楽しむことができる人間は、次の2種類に分けられます。

① to do(コト)に重きを置く人間
何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている。
例)世の中に革新的な商品を残す、会社を大きくする
② being(状態)に重きを置く人間
どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する。
例)多くの尊敬できる人に囲まれている、世の中に何かの影響を与えている

冒頭で紹介したマシュマロの相談者は、おそらくbeing型の人間になっていくでしょう。

同書では、「99%の人間がbeing型」と記されています。つまり、to do型は1%しかいません。しかし、そのアンバランスさゆえに、こんな問題が生じるのです。

「(being型の人間は)『心からやりたいこと』という幻想を探し求めて、彷徨うことが多い。なぜなら、世の中にあふれている成功哲学は、たった1%しかいないto do型の人間が書いたものだから」
両者は成功するための方法論が違う。だから参考にしても、彷徨うだけ」

相談者さんの先生は、もしかするとto do型の人間なのかもしれません。あるいは、「若者は夢を持つべき」といった、単純明快な感情論に振り回されているのかもしれません。とにもかくにも、to do型/being型を混同しているため、進路面談での話が複雑になってしまっているのではないでしょうか。

being型の人間は、その性質に合う選択をすればいいだけの話。悲観する必要はありません。あなたは、being型の人間として、必要な判断を重ね、市場での価値を高めていけばいいのです。

同書では、being型の人間が仕事を楽しむために必要な条件、環境の分類なども詳しく書かれています。ぜひ読んでみてください。

◆問題を見るときは「解像度高く」

ただし、マシュマロの相談者さんには、留意していただきたい点があります。

being型は、「テキトーに仕事して普通に生活できればいいや」という人間を指すわけではありません。あくまで、心から納得のいく仕事に、楽しみながら取り組むのが前提です。そこは混同しないようにしてください。

また、新卒であれば、市場でのあなたのバリューはゼロです。今後、being型の人間としてキャリアを積み、できるだけよりよい状態で仕事をするために、どうすればよいかを真剣に、そして論理的に考える必要があると思います。

そのためにまず実践していただきたいことは、以下です。

マシュマロには、「ある程度収入のいい」「安定した企業」「安定した生活」「福利厚生がしっかりしている」といった、使い古された言い回しが並びます。これらには具体性がなく、対象物(今回は進路)への解像度の低さがうかがえます。ある程度ってどのくらいでしょうか? 終身雇用が崩壊した時代に、何をもって安定とするのでしょうか? しっかりした福利厚生とは何を指すのでしょうか? また、あなたが「絶対無理!」と思う仕事には、どんなものがあるのでしょうか? その判断基準は?

あなたがするべきなのは、先生が尋ねた「就きたい職業」への返答ではなく、自分の価値観の因数分解です。そして、それで他者を説得することです。

ただし、まだ高校生とのこと。ひとりでは難しいと思うので、先生やご両親の力を借り、まずは真剣に将来に向き合ってください。それが後々、あなたの幸せな社会人生活につながることと思います。

Top Photo by Ben White on Unsplash

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天城らさ

マシュマロのお悩みへの返答用noteです。あくまで個人の意見ですのでご了承ください。
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