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白い決意

ひとつひとつ何かを積み重ねていくことへの愛おしさを、ひしひしと感じるようになった。
今日は1つ、明日は2分の1、それなりの対価を払えば、時には2つや3つを得られることだって、あるかもしれない。

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大切にしてきたものほど壊れやすく、無頓着に扱ってきたものほど存外、壊れにくかったりすることも世の中にはあるようだ。
全てがとは言わないが、恋人同士に別れが付き物である一方、友人関係には余程のことがなければ終わりが来ないことと、どこか似ているような気もする。

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一人の戦いというものは、時に苦しくもある。
しかし突如として、援軍が現れることもある。
孤軍奮闘する自分を見ていてくれている人は、意外と近くにいるものだ。
すっと手を差し伸べてくれる誰かがいるだけで、先の見えなかったゴールはそう遠くないと思えてくる。
これだから人生というのは捨てたものではない。
滲んでいた未来の輪郭が、徐々に収束しハッキリとした実線に変わっていく。

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誰かの助けを借りながら一つのことを成し遂げたとしても、すぐに次の目標が眼前に立ちはだかる。

自分自身に問いかける。
ここで止まるべきか、進むべきか。

たとえ葛藤したとしても、そんな僕をよそに世界は流れていく。
そして流れに乗るように、僕は手を伸ばす。
傍らにぶら下がる、真新しいその束に。

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どんな祭りにも、いつか終わりがくる。
次はまた一年後だろうか。
でも、同じ形とは限らない。

どこまで行けるかは分からないが、歩みを止めることなく淡々と向き合っていくことを、僕は決めた。
最後の最後まで。


春はもう、すぐそこまで来ている。





3/19現在
3枚達成した。




(意訳)
ヤマザキ春のパンまつり2024年が始まり、生まれて初めて真剣にシールを集めてみようと思った僕。
どうやらパンの種類によって0.5点、1点、1.5点…と点数が異なる模様。
30点分のシールを集めると、白いお皿が貰える。

ご多分に漏れず実家にはいくつかの山パン皿があるが、東日本大震災の際には僕が沖縄で買ってきた琉球ガラスのグラスがバキバキに割れる中、山パン皿は無傷だった。
雑に扱ったところで、きっと割れないんだろう。
皿界最強は間違いない。

さすがに昼食にパンばかり食べているといい加減飽きてくる。
こりゃ無理かと思い始めた頃、気付くと上司がそっと僕のPCモニタのフチにシールを貼り付けていくようになった。
デスクマットに挟んでいる台紙に、これ見よがしにシールを貼る姿を目撃させるという、日々の教育の賜物だろう。
朝っぱらからミニスナックゴールド(1.5点)やらナイススティック(1.5点)ばかり食っている不健康そうな上司、ありがとう。
ついでに「ロイヤルブレッドは2.5点、ダブルソフトは3点ですよ」と追加教育しておいた。
せっせと摂取カロリーを増やすがいい。
加速感が半端ない。

そんなことをしていたら、あっという間に1枚目の台紙が埋まった。
これは…2枚目行くか?
気付いたら、パン売り場にぶら下げられている新しい台紙に手を掛けていた。

今回のやつは恐らくサラダを取り分けたりするのにちょうど良さそうなので、期間中に3つくらいはいきたいところだ。
シール配布が終了する4月30日まで、パンを食う日々が続く。


(あとがき)

最寄りのコンビニがそれだった時に少しだけがっかりする、でお馴染みのデイリーヤマザキでは、弁当やおにぎりにもシールが付いている。
パンで限界が来たら米というバックアップもあるのが素晴らしい。
素晴らしいサポート体制だ。
そういう意味では「ハンまつり」と言えなくもない。
こういうことを言うと『おっさんはすぐ親父ギャグを言いたがる』などと言われそうだが、おっさんなんだから仕方がない。
放っておいて頂きたい。

あと、「その大量のパン買うお金があったら、皿なんて普通に買えるんじゃないの?」とか言わないで欲しい。
皿が欲しいというより、どちらかと言えばちまちまとシールを集めるのが楽しいのだ。
ド庶民の僕の、ささやかな幸せに水を差さないで頂きたい。


勤務先のお家芸である無益なリモート会議が全拠点を結んで絶賛開催中のため、皆様に対しこういった発表をする運びとなりましたことを、ここに御報告申し上げます。


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