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何処にでも誰かの日常が

昨日、どうしても受けたい講座があり、兵庫県の我が家から香川県までぴゅっと日帰りで行ってきた。

泊まりで行ってもよかったのだが、今は息子と娘の日常も大切にしたい。
そんな想いもあって、今回は早朝出発の日帰り旅。
娘には同行してもらったのでなるべく車の時間を寝て過ごせるようにしつつ、安全に行き帰りをして、夕方に保育所から帰る息子を迎えられるようにタイムスケジュールを組んだ。

でも旅好きとしては、せっかく行くなら何かしたいと心が疼く。
それでお昼ご飯だけはなんとか土地のものを食べて帰ろう、と決めていた。

 * * * * * * *

香川といえはうどん県。
讃岐うどんを食べない手はないよな!となんとなく帰り道で寄れそうなところをチョイスし、さか枝というお店を訪ねた。

注文の列に並んでいると、あっという間に自分の番が回ってきた。
元気よく
「なんにしよ?」
と聞かれ
「釜玉中と…天ぷらはひとつ100円ですか?」
と返すと
「そうそう、どれでも100円だから、個数だけ決めてもらったらいいよ」
「じゃあふたつ!」
旅先では、もう次来れるか分からないという思いが先にたつもので、ついつい欲張ってしまう私がいる。
(故に過去に旅をしていた時は、すごく太って帰ったものだ)

娘をスリングで抱えていたので、おばちゃんが気を効かせてうどんを載せたトレーを受け取り
「何乗せよ?」
と本来セルフでするトッピングを手伝ってくれる。
「おネギとゴマと、しょうがお願いします」
と頼むと、お水も汲んでテーブルに置いてくれた。

ほお〜ぅ、おいしそう!!
とほっこりしながら写真をとり、割り箸を割る。
「いただきます」 

過去にも香川県を訪れたことはあり、別のお店で讃岐うどんをいただいたが、やっぱりお店によって全然違う。
こちらのお店のものは釜玉でもお出汁たっぷりで、うどんもコシが強すぎずモチモチとした感じだ。
やっぱり現地で食べるご飯はいいな、とうきうき。

お店の方々も娘に
「わ〜可愛いねえ。ニコニコだねえ。」
「おめめくりくりだね〜女の子?美人さんになるわ〜。」
などと次々に声を掛けてくれ、ひとり旅の醍醐味を思い出す。
(あ、でも今回は娘とふたりだけれど)

 * * * * * * *

ふと周りを見渡すと、平日お昼でもいかにも観光客っぽい人達から、ビジネスマン風の人、作業服を着た人などお客さんで賑わっていた。
注文を見ていてももう何度も来ているのか、讃岐うどん屋さんはそのようなシステムのところが多いのか分からないが、さらりと注文してる人は地元の方なんだろうなと分かる。
そしてそういう方が食べているうどんは、シンプルなものが多いように感じた。

それを見て、そう言えば香川の方のうどん消費量って凄いことや、おやつにも食べたりすると何かで見たことを思い出す。
そして私はここに飛び入りで来たけど、普段のいつものお昼ご飯な人もいるんやもんな、と思った。

 * * * * * * *

ここにも誰かの日常がある。
そう感じるだけで、なんだかいっきに旅感が増した。

私の街にもあなたの街にも、何処にでも誰かの日常が。

ここまで読んでくれたあなたは神なのかな。