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物リマインダーはほどほどに

物そのものをリマインダーにしてしまう、という手があります。

タスクリストを作ってそこにタスクを記載するのではなく、記入する必要のある書類そのものを机の上に置いておく、という方法ですね。で、仕事しようと机に向かえば、自然とその書類が目に入り、「あっ、そうだこの書類記入しないと」と思い出せる。そういう寸法です。

これはかなり強力なリマインダーです。「自分の通り道」に情報が置かれているので見逃す確率は極めて低いですし、また、入力すべき書類がすでにそこにあるので何かを探して取り出すような手間がまったくありません。効率的と言えば、効率的でしょう。

問題は、それが薬のようなものだ、ということです。

つまり、いくら効率的だからといって、そうやってバンバン「やるべき」ことの物リマインダーを机の上に増やしていけば、一つひとつの情報は埋もれてしまい、「あっ、そうだこの書類記入しないと」という感覚が立ち上がらないばかりが、ぐしゃっとした机の上を見て、「はぁ……」みたいなマイナス・モチベーティブな気分にもなってきます。やることを前に進めるための仕組みが、むしろ逆向きに働くのです。

薬というのは、少量であれば人体に良い影響を与えてくれますが、過剰に摂取しすぎると今度は問題が生じ始めます。それと似たようなものでしょう。あることがうまくいくからといって、その数を増やしたときに同じ効果が保証されるわけではない。つまり、線形な反応ではないわけです。

だからまあ、物リマインダーはここぞというところだけに使い、それ以外はタスクリストを用いるのが良いと思います。もちろん、そのタスクリストだって、整理されている必要はあるわけですが。

▼リマインダー・タスクリストについては:


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