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Weekly R-style Magazine 「読む・書く・考えるの探求」 2018/03/12 第387号

はじめに

はじめましての方、はじめまして。毎度おなじみの方、ありがとうございます。

さて、3月12日です。

この季節にお馴染みの確定申告は無事終了しました。皆様はいかがでしょうか。

私はチマチマとレシートを整理したり、表計算ソフトに入力したりするのが結構好きなので、実は確定申告作業は嫌いではありません。むしろ若干好きかもしれません。

一年間の自分の活動を振り返るきっかけにもなりますし、そこから「さて、来年はどうするか」と考えることもできます。

もちろん時間はかかるわけですが、たまにこういう作業に時間を使うのも悪くありませんね。

〜〜〜記事への反応〜〜〜

先週号に書いた記事について、ブログで反応を頂けました。ありがとうございます。

◇[知的生産]倉下忠憲さんのメルマガ第386号の「改めて知的生産の技術について」 #知的生産の技術 を読んで考えたこと: pmastyle
http://pmastyle.seesaa.net/article/457758481.html

こうした反応が頂けるのは、私自身にとっても考えが広がるので、たいへん嬉しいものです。

投げる、受け取る、投げ返す。思考のキャッチボールと言えるかもしれません。

今後も、思考に刺激を与えられる記事を書いていきたい所存です。

〜〜〜無料の感覚〜〜〜

「漫画村」というサイトが問題になっています。無料で漫画が読めてしまう、アングラなサイトです。

しかし、アングラと言っても、かなり昔の怪しいアダルトサイトのような作りではなく、(スクリーンショットを見る限りでは)その辺にあるごく普通のサイトのような雰囲気です。だからこそ、特に罪悪感もなくこういうサイトを使ってしまうのかもしれません。

だいたいインターネットは「無料で楽しめる」のが当たり前の世界です。思春期にYouTubeを当たり前に使っている世代にとって、映像コンテンツはただで閲覧できて当然でしょう。

そう考えると、この問題は(単なる違法性を越えて)難しい要素を含んでいることがわかります。

たとえば小さい子供はスーパーやコンビニに行って、棚に並んでいる商品を口にしようとします。それは「そこにある商品は、お金を払うことで自分の手にできる」という世界認識がないからです。

この世界認識は、物理的な法則などとはまったく関係ありません。社会システムに関する常識や慣例といったものです。

よって何の啓蒙もなければ、人々は(特に若い人々は)特に何も思うことなく無料でコンテンツを摂取していくでしょう。

このことは、漫画村を閉鎖に追いやれば問題はまるっと解決する、ということではないことを強く示しています。

〜〜〜クリエイトの授業〜〜〜

いささか無茶な提言かもしれませんが、こんなことを思います。小学校から中学校くらいにかけて、「自分たちで何かを作り上げて、それを販売する」という授業をやればいいのではないか、と。

きっとそこではたくさんのことが、それも現実世界(社会)で必要となることが学べるのではないかと思います。

でもって、きっと、「ああ、コンテンツを作るのはたいへんな苦労が必要で、お金はきちんと払った方がいいな」という感覚もまた育まれるかもしれません。

〜〜〜エディタ作り〜〜〜

ふと、エディタが作りたくなりました。

その欲求をうまく説明はできません。あるいは単なる現実逃避かもしれません。ともかく、エディタを作りたくなったのです。

具体的には、Webブラウザ上で使える簡易エディタで、作業用のタイマーとログ機能がついたものです。

それを使えば、作業時間と執筆した文字数の履歴が保存されていき、その履歴を閲覧することで、自分の仕事の状態を監視できる。そういうエディタです。

私は一方で、毎日コツコツ作業することを求めながら、もう一方で作業しすぎないことも求めています。あまり負荷を掛けすぎてまた体を壊すことも避けたいですが、かといって楽に流されすぎると収入が著しく落ち込みます。

よって毎日の作業を「適切な量」にキープしたいのですが、そのためにはログが必要です。で、そのための機能を備えたエディタが欲しくなった、というのが75%くらいの理由です。

もちろん、既存のツールでも、

・テキストエディタ
・タイマーアプリ
・表計算ソフト

を揃えれば、求める機能は実現できますが、それぞれがバラバラなのでイチイチ自分で数字を入力しなければいけない点が面倒です。

また、やっかいなのが文字数で、普通のテキストエディタでは総文字数はわかっても「この1時間で増やした文字数」は引き算をしないとわかりません。エディタを自作すれば、それが自動で実現できるわけです。

というわけで、いろいろ検索した結果、結城浩先生の「Draft」をモチーフに開発を進めることにしたのですが、

◇Draft - A Distraction Free Editor with Math
https://draft.hyuki.net/

よくある通り、現状はまったく違ったツールになっています。ある程度完成したら、このツールについても紹介してみます。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のウォーミングアップ代わりにでも考えてみてください。

Q. 「教養」って何でしょうか。

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

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2018/03/12 387号の目次
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○「中裁量のタスク管理ポイント その4」 #BizArts3rd
 タスク管理を掘り下げていく企画。連載のまとめに入っています。

○「G社のスピーカー」 #ショートショート
 読み切りのショートショートです。

○「新しいWebサイトについて」 #知的生産の技術

○「これからのインターネットの三要素」 #やがて悲しきインターネット

○「メルマガのリニューアルについて」 #WRM

※質問、ツッコミ、要望、etc.お待ちしております。

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