見出し画像

Weekly R-style Magazine 「読む・書く・考えるの探求」 2017/11/06 第369号

はじめに

はじめましての方、はじめまして。毎度おなじみの方、ありがとうございます。

369号ということで、筋(すじ)ですね。麻雀わからない方は、すいません。

というわけで、まぐまぐ!さんでは値段変更後の初号となります。noteさんでは初の課金月ですね。

正直なところ、まぐまぐ!さんでは300円以上も値上げをしたのですから、購読者さんは相当減ってしまうだろうな、と心の受け身をしていました。実際にそうなったときに心のダメージを余計に受けないように、心理的予行演習を行っていたわけです。

が、11月1日の時点では、──逆の意味で驚くぐらい──減少幅は小さいものでした。おおよそ1割。つまり9割の方は継続を決定してくださった、ということです。

ありがとうございます。たいへん、たいへん、嬉しい出来事です。

引き続き、よろしくお願いいたします。

〜〜〜スマートフォンで伝言〜〜

だいたいの日の朝、妻と私では私の方が先に起床します。

で、そのまま私はいそいそとカフェに出かけるのですが、何かしら妻に伝言があったとしましょう。朝起きたらできるだけ早く知ってもらいことだけども、その時点でメールを送ってしまうと通知音が発生するので、眠りを妨げるようなことはしたくない。

こういう場合は、実にアナログな「書き置き」が便利なのですが、それを残す場所をスマートフォンにしておくとなおさらグッドです。つまり、メッセージを付箋に書き、眠っている妻の手元にあるスマートフォンにペタッと貼り付けておくわけです。

妻も私も(おそらくは日本人の半分くらいは)、朝起きたらスマートフォンに手を伸ばすので、望む限り最高のタイミングでメッセージが受信されます。

「リマインダーは、その人の通り道に置いておけ」

重要な教訓です。

〜〜〜機種変更〜〜〜

私は、インターネット環境として、WiMAX2を使っているのですが、そろそろ契約も二年目を迎えようとしているところで、サービス提供会社さんから、「最新端末に機種変しません? 本体代はななんと無料!」という旨の連絡を頂きました(多少表現に誇張が含まれます)。

たまたま似たようなタイミングで以下の記事を読んでいたので、ああ、なるほどと納得です。

WiMAX2+ の機種変更したよ~相手の戦略に乗る - シリアルポップな日々:serialpop days

そろそろ二年目というタイミングが、一番契約の切り替えが多い時期なのでしょう。そこで、つなぎ止め作戦として最新機種を提供する、という戦略は見えているものの、そもそも回線を切り替えるつもりなんて毛頭もなかったので、潔く(かどうかはわかりませんが)、私も機種変更させてもらいました。機種は上のブログの中の人とまったく同じです。

新しくなったからといって何かが劇的に変わったわけではありませんが、バッテリーの持ちは良くなりました。外回り(というかなんというか)が多い私としては嬉しい限りです。

〜〜〜いいとこどり〜〜〜

自分が書いた本が、他に人に良い影響を与えていた、ということを知るのは本当に嬉しいことです。

でも、少し足を止めて考える必要があります。良い影響を与えうるならば、悪い影響も与えうるだろう、と。

少なくとも、「自分の書いたものが人に良い影響を与えていた。嬉しい」と片方の口で言いながら、もう片方の口では「自由に好きに書けばいいじゃん。書き手の責任なんてどうでもよくて、最終的に読み手が決めることでしょう」と言うのは、傲慢でしょう。

世の中には、「いいとこどり」というのがあるわけですが、「いいところしか取らない」(≒悪い部分は無視する)というのは、あまりよろしくなさそうです。

〜〜〜botトラブル〜〜〜

Twitterに、bot用のアカウントを持っています。

◇倉下忠憲_Bot(@kurashita_bot)

Googleスプレッドシートにつぶやきのリストを作り、そこからランダムに一つを選んで一時間に一回ツイートする、というbotなのですが、少し前からつぶやきに含まれているURLにエラーが出ていました。R-styleの記事のつぶやきに含まれるリンクが個別記事ではなく、メインページのURLになっているのです。

本来こうなるはず→https://rashita.net/blog/?p=23185
リンクで飛ぶページ→https://rashita.net/blog/

他のつぶやきを見てみると、R-style以外のリンクは通常通り機能しています。ということは、R-styleのURLに固有の何かがあるのでしょう。でもって、URLに含まれる「=」が非常に怪しく思えます。

とは言え、原因がbotのアルゴリズムにあるのか、Twitterのシステムにあるのかは、この段階ではわかりません。でもって、それを確認するのもかなり大変そうです(なぜなら、botのアルゴリズムはほぼコピペで作ったので、中身がよくわかっていないからです)。

そこで思いつきました。「=」を使わないURLに変換すればいいのではないか。どうやって? 短縮URLだ。

短縮URLサービスはたくさんありますが、以前どこかのサービスが終了を迎えるという話題を見かけたので、できるだけ永く生き残りそうなところを使いたいところです。そこでとりあえず、「短縮URL」でググってみると、最上位に Google URL Shortener が表示されました。

◇Google URL Shortener

Googleさんは本当になんでもやってますね。でもって、長く生き残るかどうかの観点で言えば、おそらくここが最強でしょう(サービスそのものがサドンデスする可能性は消しきれませんが)。

とりあえず、Google URL Shortener を通したURLに置き換えてみると、つぶやきは見事に想定している通りの動作に戻りました。よかった、よかった。

でもって、ここを通しておくと、Analyticsのデータも見られるようになります。普段はあまりこういうデータは参照しないのですが、眺めてみると新しい発見があるかもしれません。今度新刊を発売したときに、ちょっと使ってみようかと考えています。

〜〜〜子どもとペッパー〜〜〜

ソフトバンクショップの前を通りかかったら、子どもペッパーくんがおしゃべりしていました。

なかなかデカい声で、ペッパーくんが言います。「ちゃんと会話ができるか、疑っていますか?」

子どもはきょとんしています。おそらく「疑っている」という言葉の意味がわからないのでしょう。

やれやれ、子どもがわからない語彙を使うだなんて、人工知能もまだまだだな、と皮肉気味に思ったのですが、いや待てよ、とすぐさま反証が浮かんできました。

そうやって、知らない言葉に接することで、彼女は「疑う」という新しい語彙を獲得するのではないか。言い換えれば、相手が確実に知っている言葉だけで話そうとするのは、相手の語彙を増やす機会を奪うのではないか。

そう考えると、「わかりやすい」ってなんだろうな、という気がしてきますね。

〜〜〜自他の境目〜〜〜

以下の記事を読みました。

自己肯定感と承認欲求の間 – simple and bright

 >> 一方妻は、まさに自他の境界線が弱く「他人事とは思えない」性格です。ワンオペで苦しむ子育てママを応援したいという気持ちが、とても強い。強すぎて足元の我が家のチェックがおろそかになって、こちらがストップをかけなくてはならないことがままあるのですが、ある面ではとてもいいことだと思います。 <<

自他の境界線が弱い人は、他者の出来事を「他人事とは思えない」。なるほど、たしかにそうかもしれません。あるいは、逆にも言えそうです。他者の出来事を「他人事」と思える人が、自他の境界が強い人だ、と。これは、自己の定義を免疫反応の有無で捉える考え方に少し似ています。

それはともかく、こうしたものは認識や感覚に属するものなので、知識のインストールによって上書きすることは容易ではありません。つまり、「そういうのは他人事なんだから、気にしないように」と言われたところで、どうしようもないのです。当人がその認識によって苦悩を抱え込んでいてすら、簡単には変えられません。

もちろん人間の脳には可塑性があるので、変化しうる可能性は含みつつも、おおよそは「その人の特性」として理解しておくのがよいのでしょう。

それに記事にもある通り、ある面ではそれが良い作用を及ぼすこともあります。でもって、さまざまな形のジグソーパズルが集まることで社会という全体の絵が完成することもたしかです。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のウォーミングアップ代わりでも考えてみてください。

Q. 他人に伝言するときに気をつけていることは何かありますか?

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

――――――――――――――――
2017/11/06 第369号の目次
――――――――――――――――

○BizArts 3rd 「1トンの石」
 タスク管理を掘り下げていく企画。仕事術とライフハックについて考えてみます。

○SS 「超情報化社会適応脳」
 読み切りのショートショートです。

○やがて悲しきインターネット 「発想と広告」
 インターネット関係の話題について書きます。

○物書きエッセイ 「定性フィードバック」
 物を書くことや考えることについてのエッセイです。

○アプリ開発日記 vol.4
 最近注力しているWebツールの開発顛末を書いています。

※質問、ツッコミ、要望、etc.お待ちしております。

ここから先は

13,193字

¥ 180

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?