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10年後の自分をイメージしているか(フリーランス時代編その3)

前回の続き。

さて、めでたく(?)退社して、フリーランスとして自分で仕事を始められたとする。その時に、あたまの片隅に入れておかなければならないことがある。

前回、「会社員でなくても社畜はたくさんいる」という話を書いた。これを深掘りしてみると、社会の構図が見えてくる。

労働者は大きく分けると、

1. 使う者
2. 使われる者


に分かれる。そして、いいように使われてしまうから「社畜」という言葉が生まれる。立場的にもマインド的にも下請けになってしまえば、会社勤めの社畜となんら変わらない。

とはいえ「2. 使われる者」がネガティブというわけではない。いきなり「1. 使う者」になるというのはハードルが高いし、リスクも大きい。大きな目標が見つからない人もいるだろう。ただ、一生「2. 使われる者」から抜け出せないとどうなるのか。

例えばグラフィックデザインの話をすると、ソフトやハードの進化で“デザイナー”という職種のハードルは年々低くなっている。極端な話、Adobe illustratorが使えれば“デザイナー”だ。そうした背景のもと、競争相手は増えていき、自分は歳をとっていく。いつまでも同じクライアントから声がかかるとは限らないし、仕事をこなすことと並行して新規営業はできている?

これはなにも特別な話ではなく、普通の話。ぼくの知り合いで独立したものの、大手クライアントとの契約が終わり、会社勤めに戻られた方もいるし、ぼく自身もクライアントの担当者が移動になって仕事が途切れるなんて日常茶飯事。営業が苦手であれば、デザイン受注サイトに登録するなどの方法もあるかもしれないけど、二束三文で叩かれ、常にコンペ状態。

そんな生活を何歳まで続けるのか。

フリーランスになり、最初は仕事が順調かもしれない。でも、その状態を10年後もキープできているのか。10年後にどうなっているのか。

「1. 使う者になる」というのは、ひとつの答えになりうる。ただ、すべての人に会社を起業したりサービスを立ち上げろというつもりはない。大切なのは常に相手と対等に話せる意識。つまり、脱・下請けマインド。

そのために、あたまの片隅に入れておいたほうがいい。

10年後に、自分がどうなっていたいのか。

【今回の学び】
・10年後の自分をイメージしてみよう
・下請けマインドから脱しよう

付録

ぼくの話。2008年にリーマンショックが起こった。世の中は不景気まっしぐら、電博がぼくらのクライント領域まで営業をかけるようになり、印刷工場が「グラフィックデザイン込み」で印刷の仕事を請け負うようになった。つまり、グラフィックデザインの価値はなくなってしまい、ぼくも業務量が一気に低下。

人気デザイナーというわけでもないので致し方ないのだが、そのまま沈没するわけにはいかないし、いまさら会社員に戻る気もなかった。

ARCHIVES

TENERITA Brand Consulting (2008)

Client: Kowa
Art Direction / Graphic Design: RASSLIN' DESIGN WORKS

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