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SHIKAKUNA65ビルドガイド

この度、Boothにて私が設計したSHIKAKUNA65という自作キーボードの頒布を開始しました。

つきまして、SHIKAKUNA65の組み立て説明書にあたる、ビルドガイドを書いていきたいと思います。


SHIKAKUNA65について

60%キーボードの横を2行削って、削った分を上に1行追加した6列13行、計65キーのキーボードです。

特殊なレイアウトにしては移行コストが少なく、コンパクトで持ち歩きにも適した、なにも失いたくないけど変わったものが使いたいという欲張りな方におすすめのキーボードです。作者も愛用していますがデスクトップにもカフェにもぴったりマッチします。

注意事項

サポートはできるだけ行いますが、組み立ての失敗に関する保証はありませんので注意して組み立てていただきたく思います。

キットの内容物一覧

組み立ての前にキットの内容物をしっかりご確認ください。万が一、不足部品がございましたらBoothのメッセージかTwitterのDMからご連絡ください。

基板: 1枚

スイッチプレート: 1枚

ボトムプレート: 1枚

ブロッカープレート: 1枚

Waveshare RP2040-Zero: 1個

記事内では「マイコン」と表記します。

ダイオード(1N4148): 65個

M2スペーサー 7mm: 5個

M2スペーサー 5mm: 2個

M2ネジ: 12個

M2ネジ 黒: 2個

クッションゴム: 4個

キット以外に必要なもの

スタビライザー 2U: 3個

プレートマウントタイプ。

スタビライザー 6.25U: 1個

プレートマウントタイプ。

キースイッチ: 65個

キーキャップ: 65個

ノンスカルプチュアド(列によって形状が変わらない)タイプのキーキャップならほとんどのセットが対応します。1.75Uの右Shiftがあるといいですが、ない場合はCapsLockキーで代用できます。

USB-Cケーブル: 1本

必要工具

ニッパー

余ったダイオードやピンヘッダの足を切断するために使います。

ヤスリ

プレートの切り取り面を整えるために使います。

ハンダゴテ

ダイオード、マイコン、スイッチをハンダ付けします。

ハンダ

精密ドライバー

プレート同士をスペーサーで接合します。

マスキングテープ

ダイオードをハンダ付けする際、浮かないように押さえるために使います。

組み立て

プレートの切り取り面をヤスリで整える

各プレートにそれぞれ2ヶ所ずつ切り取りあとがあるのでヤスリで整えます。ブロッカープレート以外は整えなくても機能上の問題はありません。ブロッカープレートは上下のキーと干渉する可能性があるので、必ず整えてください。

ダイオードを配置する

なくても出来ますが、リードベンダーがあると便利です。基板の表裏、ダイオードの前後を間違えないようダイオードを差し込んで配置しましょう。ダイオードのマークがある面にダイオードを取り付けます。

なお、表面実装タイプのダイオードも取り付けることが出来るように作ってあります。

ダイオードをハンダ付けする

まず、ダイオードが浮かないよう上からマスキングテープを貼って押さえます。基板を裏返し65個すべてのダイオードをハンダ付けします。ハンダ付けが終わったら飛び出している足をニッパーで切断します。

マイコンをハンダ付けする

ピンヘッダの短い方を基板に差し込みマイコンを乗せ、マイコンをハンダ付けします。ハンダ付けが終わったら、飛び出した余分なピンヘッダをニッパーで切断します。

テストをする

ファームウェアはマイコンに出荷時に書き込んであるので、正しく組み立っていればこの時点でキーボードとして機能します。全キーが機能するか各キーをピンセットなどでショートさせて確認します。

スタビライザーを潤滑する(オプション)

必須ではありませんが、スタビライザーは潤滑することをおすすめします。

スタビライザーを取り付ける

スタビライザーをネジ止めします(v1.03の場合は左ShiftとBackspaceのスタビライザーはワイヤーを抜くか取り付けないかします)

スイッチプレートにブロッカープレートを取り付ける

M2スペーサー 5mmとM2ネジ、M2ネジ 黒でブロッカープレートをスイッチプレートに取り付けます。M2ネジ 黒が表面に来るように取り付けてください。

ロゴを見せたくない場合は裏返して取り付けてください。スイッチをハンダ付けをしてしまうと取り付けできなくなるので注意してください。

スイッチプレートにスイッチをはめ込み基板と合わせる

スイッチプレートの表裏を確認し、スイッチプレートにスイッチをはめ込み、スイッチプレートに取り付けます。

スイッチをハンダ付けする

スイッチをハンダ付けします。一度ハンダ付けしてしまうと手戻りが難しくなるので注意しましょう。

再度テストをする

スイッチをハンダ付けしたら、あらためてすべてのキーが動作するかテストしましょう。

ボトムプレートにスペーサーをネジ止めする

M2スペーサー 7mmを5本、ボトムプレートにM2ネジでネジ止めします。この際、ボトムプレートにも表裏があるので注意しましょう。

ボトムプレートをネジ止めする

ボトムプレートを本体にM2ネジでネジ止めします。

ゴム足を取り付ける

底面の4隅にゴム足を貼り付けます。

キーキャップを取り付ける

お好きなキーキャップを取り付けます。

キーマップをカスタマイズする

VIAに対応しているので、キーマップをカスタマイズしたい場合はVIAから変更します。その際は後段の関連データリンクからshikakuna65.jsonをダウンロードして、VIAに読み込ませる必要があります。

完成

以上で完成です。楽しく利用していただけるとうれしいです。

使用上の注意

ファームウェアの書き込みについて自信がない方は、マイコンについているボタンは押さないでください。

関連データ

ファームウェアなどはこちらのリンクから。ケースの3Dプリントモデルもあります(v1.03で使用する場合は穴位置が異なるので穴あけ加工が必要)

おわりに

正直、自分でキーボードの頒布をする未来が来るとは思っていませんでしたが、少なくとも私自身での利用において、かなりよく出来たキーボードになっていると思っています。

もし、SHIKAKUNA65を購入したり、製作した場合はTwitterなどSNSに投稿していただけたらうれしいです。


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