November 15th/Nothing's Carved In Stone

いつも使っているスタジオのスタッフさんとバンドを組める、サポートセッションというイベントに参加してきた。今回でイベント自体は4回目、私は第2回から参加しているので、3回目の参加となる。曲はこっちで指定できるシステムである。

普段バンドでは出来ないような選曲をしていて、今回はNothing's Carved In StoneのNovember 15thを指定した。私が使っているベースは、Nothing's Carved In Stoneやストレイテナーのベーシストである、日向秀和、通称ひなっちが使っているモデルである。テナーもナッシングスも度々ライブに足を運んでいるが、ひなっちは正真正銘、日本一のベーシストといっても過言ではない。様々な奏法をこなし、テクニカルにうねるベースラインが特徴的である。そして、ライブパフォーマンスは、オーディエンスの誰もを楽しませる圧巻のものである。

そんなひなっちに憧れ、私は彼のモデルのベースを使っている。スタジオでも、そのイメージが定着しているらしい。

November 15thはベースはさほど難しいフレーズはないが、イントロやAメロは和音で構成されている。サビは8分のルート弾きである。

ベースを始めて6年が経ったが、未だにピック弾きが苦手である。そんな私にとっては、丁度いい課題曲だと思った。

本番に向けて、家やスタジオで練習を重ねたが、やはり好きな音楽を好きなだけ練習できるのはよい。知らない音楽をコピーするのもそれはそれで醍醐味ではあるのだが、音源でもライブでも数多聴いてきた音楽を出来るのはやはり気持ちがよい。

元々Nothing's Carved In Stoneは、ELLEGARDENの活動休止をキッカケに、ギタリストの生形真一が、当時ストレイテナー等を組んでいた日向秀和に声をかけ、さらにひなっちが組んでいたFULLARMORSというバンドのドラマーに声をかけて結成された。

ギターボーカルにはABSTRACT MASHというバンドの村松拓を勧誘したという。

村松にとっては、少し世代が上で、技力のあるミュージシャンたちとバンドをやっていけるか、不安だったという。そこで11月15日に決心を固め、November 15thという曲が出来た。

毎年11月15日にはNovember 15thというライブが開催される。私も2017、2018、2020年の3回参加してきた。

私自身、4月から部署異動で全く違う仕事をすることになった。全然違うジャンルで、毎日戸惑いの連続である。かなり大手の部署なので、人も多い。皆いい人だが、コミュニケーションが苦手な私にはちと辛い環境でもある。同期も沢山いるが、私は同期とのコミュニケーションを避けてきた。職場ではネコを被っているというのもあり、中々公私混同する気にもなれない。未だに敬語でよそよそしく会話することしか出来ない。先輩にも、同期とのコミュニケーションは大事だと言われたが、どうも前向きにはなれない。

そんな私にとって、今回のサポートセッションは楽曲に気持ちを乗せて弾くことが出来た。苦手な奏法を克服する気持ちでいたが、それ以上に"エモさ"も感じることが出来た。

前を向いて、強く生きることなんて、今の私には到底無理なことであるが、大好きな音楽と共に、日々を過ごしていこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?