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アズムンがたった2試合で与えた衝撃

フュルト、フランクフルトに勝利し、あと一勝でCL圏確定となったレバークーゼン。しかし、その2試合の中でとてつもないインパクトを与えてくれた選手がいます。それも来季に大きな期待を寄せられる程の。

その選手はセルダル・アズムン。冬に格安でレバークーゼンに移籍した彼は一体どのような衝撃をもたらしたのか。私の視点から書いていきます。


経緯

まずはアズムンがどうしてレバークーゼンに来たのかについて軽く書きます。

彼はご存知の通り、元はゼニトに所属していました。CLなどで対戦することもあったでしょうから、よく覚えている方も多いでしょう。

ですが、ゼニトでの契約は22年夏に切れる予定で、アズムンは移籍先のクラブを探していました。アズムンを狙っていたクラブは数多く、リヨンやミラン、ナポリなどが注目していたという話もありました。

そんな中、冬のマーケット後半にアズムンが夏にフリーでレバークーゼンへ移籍するという公式発表がなされました。アズムンほどの選手がフリーで来てくれるというのはとてもラッキーだったといえます。

しかし、ゼニト側はどうにかしてアズムンで少しでもお金を得ておきたいという思いがあったのでしょう。公式発表後、アズムンが冬のうちに移籍する可能性があるとの記事が出ました。私自身「流石にそれはないやろ~。」と思っていたのですが、まさかまさかの移籍決定。移籍金は250m€~500m€ほどといわれており、改めて見ても格安です。以上がアズムンがレバークーゼンに来たいきさつでした。

(追記:既に元チームメイトのルニョフがいたことも、移籍の大きな要因だったかも知れませんね。)


2試合で見せた衝撃の前に

アズムンは冬に加入しましたが、怪我などが相次ぎ、いまいち調子があがりきっていませんでしたし、ピッチに立っても何をすべきかを明確には意識できていない印象も受けました。ヴォルフスブルク戦には先発しますが、正直あの試合はパウリーニョのおかげで勝った試合で、アズムンは何もなし得ることが出来ませんでした。しかし、フュルト戦にてアズムンにとっての革命が起きます。


2試合で見せた衝撃

フュルト戦、セオアネはヴィルツ不在から行っていた5-3-2のフォーメーションからヴィルツがいた頃のテンプレート、4-2-3-1にフォーメーションを戻しました。

5-3-2も悪いシステムではなかったのですが、ディアビがサイドで仕掛けられない、カウンター時に攻撃の枚数が少なくカウンターのキレが半減する、などなど様々な課題がありました。その反面守備の安定感はありましたが、あまり良いフォーメーションとは言えなかった訳です。

そしてフュルト戦の4-2-3-1。シックがトップ。アズムンをトップ下付近に置き、ディアビとパウリーニョをサイドへ配置。さぁどうなるかという所でしたが、前半5分に失点を食らってしまいます。幸先の怪しい展開ですが、すぐに8分、コーナーキックから同点に追いつきます。そして18分にはアズムンら前線のプレスが効き、GKのミスを拾ったアズムンがレバークーゼンでの初ゴール!ここからアズムンの調子は右肩上がりをしていきます。

後半に入り、アズムンは立ち位置を落としてポゼッションに参加したり、いくつか連携を見せていく中、58分にパウリーニョへの美しいアウトサイドのループパス。こんなことが出来たのかと思わせるレバークーゼンでの初アシストも記録します。

結果終わってみれば4-1。アズムンはもちろんMOMに選ばれます。


そして2試合目のフランクフルト戦。フォーメーションはフュルト戦と同じで、アズムンはトップ下に入りました。この試合のアズムンの活躍も素晴らしかったです。

まずは18分、クリアされたボールをアズムンがヘディングでつないでカウンター。およそ10秒という高速カウンターで先制します。また、この試合、アズムンが光りに光り、アズムンがボールを持てば皆が前を向きアクションを起こし、アズムンは自由にパスを出し、ドリブルする様はまるでヴィルツの面影を感じさせるほどでした。

そして後半51分にシックが絶妙な抜け出しからゴール。これでシーズン22ゴールとなります。
また、アズムンがボールを拾い、シュートレンジに入ると長谷部がシックについていってしまい、思わずシュートコースを開けてしまう場面もありました。長谷部という選手でさえ、パスをしてくるだろうと思わせるほどにアズムンがパサーとして機能していたことが伺えます。

なお、結果は2-0と完勝。クラブのMOMにはゴールもアシストもしていないのにアズムンが選ばれることとなりました。


以上がアズムンが2試合で見せた衝撃となります。
ですが、今回の2試合というのは比較的楽な相手ではありました。
フュルトは残念ながら降格が決定しているクラブですし、フランクフルトもEL準決勝へ向けて対レバークーゼンでターンオーバーを決行し、フルメンバーとはいえませんでした。
レバークーゼンは残り一勝でCL圏を確定できます。残りの相手はホッフェンハイムとフライブルク。間違いなく強敵です。ですが、ここで活躍することで、アズムンの価値を真に証明することになると思っています。




ここまで読んでいただきありがとうございました!次回作にご期待ください!


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