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Rain Drops

こんな慟哭のような雨のせいで

こんな鼓動のような雨のせいで

今頃 気づいたんだ。


キミはボクの為に涙は流しても、

自分の為には泣かないんだと。


臆病なボクは何度もキミを傷つけた。

何度もひどく傷つけた。


本当は もっと大切にしたいのに、

まるでキミを試すかのようなボクの素ぶりに、

困惑するキミを見て安心するボクは、

やっぱり、

ひどく どうしようもない卑怯者で、

大切な人を大切に出来ない臆病者なのに…


怖くて泣く事すら出来ないボクの代わりに、

『もう泣かないで』って、

どんなに深く傷つけても、

いつもボクの全部を抱いて

キミが泣いくれていた。


ずっと、

このまま気づかなければ

楽な臆病者のままでいられたけど…

でも、もう…


この雨が止んだら、

キミを大切にすると誓う資格が欲しいと、

伝えてもいいだろうか?


この雨が止むまで、

キミが流した優しい涙をもう一度、

思い出してもいいだろうか?


この雨の一粒だけでいい。

ボクの罪をこの雫に沈めてもいいだろうか?


この雨の一粒だけでいい。

ボクの弱さを薄めて飲んでもいいだろうか?


せめて この雨の一粒くらいだけでも…

ボクに生まれたナニカが

この雨で零れ落ちないよう、

この手に握りしめていてもいいだろうか?


written by raydra

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photo by shin's  kaleidoscope art works

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