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【無料】おすすめエッセイ

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クリエイターのための「内発性」というガソリン、またの名を愛。

クリエイターのための「内発性」というガソリン、またの名を愛。

「全然書けない、作れない」
「というかそもそも元気が無い、生きてるだけで精一杯」
という時は無かろうか。
ガソリンが入ってないバイクを無理矢理動かすように生きている感覚。

私が住むベトナム・ホーチミン市では、街の規模の割にガソリンスタンドが圧倒的に少ないためか、路上ガソリンを売っているのだが。

急なガス欠に慌て、ペットボトルに入った安くて怪しいガソリンを買う。
ちょっと走るがガソリンスタンドま

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台湾は「日本のパラレルワールド」過ぎて変な気分になれるので旅行先としてオススメ

台湾は「日本のパラレルワールド」過ぎて変な気分になれるので旅行先としてオススメ

GWに台北へ行ってきた。

(↑これは台北郊外の九份。)

よく「台湾は、昭和の日本のような懐かしい光景が広がる」と言われる。
が、ベトナム在住の私にとって、より発展していないホーチミンの方がよほど昭和感を感じるものであり、
台湾に感じたのはむしろ「パラレルワールド感」だった。

すごいよ。日本と「かなり同じ」だけど、「ちょっと違う」んだよ。
特に文字。

日本人にとっては、「漢字」がまあまあ読め

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創作家のスランプ回復にすごく良さそうな「アーティストウェイ」というワークをおすすめする

創作家のスランプ回復にすごく良さそうな「アーティストウェイ」というワークをおすすめする

「ずっとやりたかったことを、やりなさい。(原題:The Artist Way 創造者の道)」というワークブックが、すごく良いので、おすすめの記事です。

こんな人におすすめです☟


この本の著者は、ジュリア・キャメロン。
映画やテレビのライター、ディレクター、映画監督など、びっくりするほど多彩な創作活動を送っている人だ。
彼女が行うワークショップをまとめて書籍化したのが、この本だ。

「一週間

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言葉は分からない方がいい ——現地語が話せない外国人として生きる

言葉は分からない方がいい ——現地語が話せない外国人として生きる

ベトナム最大の都市ホーチミン。
急激な経済成長を栄養にして、日本では考えられないほどの高さと密度で高層マンションがぐんぐん伸びている。ベンツなどの高級車も日本よりずっと多く見かける。

この街中を歩いていて思うのは、ここは私にとって、都会であると同時に自然でもあるということだ。
まるで賑やかな森、あるいはジャングルの中にいると錯覚することがある。

濁流のようなバイクの群れを、自動車が追い立ててい

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ロックダウンを生き延びるコツは「ただ感情を放出すること」。人・モノ・金・情報よりも大事なこと。

ロックダウンを生き延びるコツは「ただ感情を放出すること」。人・モノ・金・情報よりも大事なこと。

駐在員の友達ができた。彼女は私と同い年で、私と同じく東大卒、学科までも同じだ。
ホーチミンの一等地にある家賃3,000ドルの高級レジデンスに、会社の全額補助で住んでいる。
専用の社用車がついており、会社までの約1キロの通勤や、プライベートの外出も含めて面倒を見てもらえる。

かたや私は、家賃300ドルの家に住み、毎日の足としてバイクタクシーを使っている。
「家賃が十倍違うね! 同い年で同じ大学卒な

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誕生日に自分から手紙が来た #もしも叶うなら

誕生日に自分から手紙が来た #もしも叶うなら

今日は私の誕生日です!

なので、既に夢が叶いまくっている未来の私から、手紙が届きました! 

やったーーー!!

しゃれた封筒だ。
よく見ると、「誕」「生」「日」って書いてある。「2021」「11.3」とも書いてある。
どうやら自分で描いたみたいだな。やるな。さすが私。

便箋は2枚。便箋の柄も可愛いな。

読んでみよう。字に癖があって読みにくいので、以下書き起こしますね。

渋澤怜様
お誕生日

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「親切」は凡人の行為。「親切」をするな。天才であれ

「親切」は凡人の行為。「親切」をするな。天才であれ

今週から、自分を天才扱いして生きることにした。

「天才だから、誰でもできる仕事は受けない」
「天才だから、ちゃんと自己投資する」
「天才だから、自分の才能と時間とお金を大事にする」

こんな感じ。



これは別に、必ずしも高飛車や図々しさを意味しない。
「私は天才だから些末なことにはこだわらない。君が好きに決めろ」
これは大らかさに映ることもあるだろうし、
「私は天才だからけちけちしない」

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ベトナム人はよく食べ物を残す~「もったいない」の真逆の国で

ベトナム人はよく食べ物を残す~「もったいない」の真逆の国で

ベトナム人は食べ物をよく残す。ちょっとびっくりするぐらいよく残すし、ベトナム人自身の口からも「ベトナム人はよく食べ物を残す」と聞いたことがある。

これには、中国文化圏でみられる、「お客さんとして誰かの家に行った時にごちそうを全部食べしまうと『足りない』という意味になってしまう」という考えも関係ある気もする。しかし、「お招き」に限らず、普段自分で注文した店の食べ物を食べる時も、よく残す。

「もっ

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【元彼復縁】金を返さない元彼をネタにしたら笑いながら友達に戻れた話

【元彼復縁】金を返さない元彼をネタにしたら笑いながら友達に戻れた話

伝説の元彼がいる。
4年前に3ヶ月だけ付き合い、その間に6万円を貸した。
別れてからも返してくれなかった。

彼はバンドマンだった。
別れた翌月のライヴで、
「女から!借りた金は!返さなくていー!」と歌っていた。

その時私は客としてライヴを観ていた。

借金返済はずっと求めていたが、彼はひょうひょうとして全く取り合わなかった。
その後私が第三者を介して取り立てたら彼がブチ切れ、ブロック寸前までこ

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ベトナムの葬式は悲しくない ~日本と猫と生死の話

ベトナムの葬式は悲しくない ~日本と猫と生死の話

とんでもない声で鳴く猫に会ったことがある。

あれは去年の7月、私が人生に悩んで盛岡の寺に一週間滞在した時だった。

お寺に招かれた日に、たまたま一人で食堂でお茶を飲んでいたら、台所の裏から、赤子が切り刻まれるような悲鳴が聞こえて飛び上がった。
台所の裏口に回ると、その音の発信源には、切り刻まれる赤子ではなく、猫がいた。
別に苦痛に顔をゆがめるでもなく、けろっとした顔で、網戸の向こうから、物欲しそ

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お坊さんって一体何して暮らしてるの?と思う人たちへ

お坊さんって一体何して暮らしてるの?と思う人たちへ

7月に1週間ほど、お寺に滞在させていただいた時の記録です。

・・・・・・・・・・・・・・・・

お寺のお風呂に入ったら、シャンプーしか置いてなかった。
その時に思ったのは「リンス欲しいな」じゃなくて「髪、剃るか」だった。

もちろん一瞬よぎったその選択肢は一瞬後にはすぐ掻き消えたけど、そんなことを考えた時点で「ああ、私はこの場所に徐々に順応しつつあるな」と思った。

このお寺に住まう人の約半分は

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動物が教えてくれることは多い ー日本の寺と、ベトナムの犬猫の話ー

動物が教えてくれることは多い ー日本の寺と、ベトナムの犬猫の話ー

とんでもない声で鳴く猫に会ったことがある。

あれは去年の7月、私が人生に悩んで盛岡の寺に一週間滞在した時だった。

お寺に招かれた日に、たまたま一人で食堂でお茶を飲んでいたら、台所の裏から、赤子が切り刻まれるような悲鳴が聞こえて飛び上がった。
台所の裏口に回ると、その音の発信源には、切り刻まれる赤子ではなく、猫がいた。網戸の向こうから物欲しそうな目で私を見上げている。
明かに、網戸を開けてもらい

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日本の景色は「きれい」、でも窮屈。

日本の景色は「きれい」、でも窮屈。

■日本は、「きれい」か?日本語教師として、ベトナム人に「どうして日本に行きたいんですか」「日本はどんな国だと思いますか」という話題をもちかける機会が多い。
そのたびに彼らは答える、
「日本は、便利で、安全で、きれいです」と。

その、教科書にも載ってるくらい定番のフレーズに、いつも違和感を抱えていた。

「安全」「便利」はともかくとして、日本は「きれい」だろうか。

きれいというのは、ヨーロッパの

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お嬢様はすぐヤる

お嬢様はすぐヤる

「好きなタイプはお嬢様」と公言する男友達がいる。

東大在学中から起業し現在は数億円を動かすイケメン社長の彼がこう言い放つと、身も心も全くお嬢様ではない私は結構なダメージを食らってしまうのだが、彼の言うお嬢様の定義をよくよく聞いてみると、それはどうやら「見た目が清楚」とか「良家の子女」ということではないらしい。それも大事だけれど、肝要なのは「自分に値札をつけない」ことらしい。

真のお嬢様は、「運

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