芸術家にとって最悪の、共感選挙の時代
インターネットの、ポジション取りばかりの、誰が損とか得とか、こっち側は損すぎて死にたいとか、こっち側は得すぎて罪悪感ありこっちも辛いんです死にたいとか、
配慮しあってどこまで読み合うか競争、弱い側がフィーチャーされたから次は強い側、とか、強い側弁護した弱い人がもてはやされたり、いや強い人に揚げ足取られたり、結局共感選挙みたいな多数決が繰り広げられるの、
ほんとに全部もう嫌になってて、
差別のない国に逃げればいいじゃん!
と思ってしまう。
生湯葉シホさんのような繊細な人が誤読されたり政治利用されたりするのが嫌だ(政治利用、というのは自分に都合のいい一部分だけ雑に引用リツイートして「わたしも辛い~」「わかる~」って言うこと)、小野美由紀さんも多様性についての小説を書いた頃から急に私はノレなくなってしまった、大森靖子ちゃんもある時期から政治家のマニフェストのような歌詞を書き始めた、それはより多くの人を救うようになった、のだが。
かわいすぎるアイドルも、毒の水を吸って咲く極彩色の花に見える
それは美しいが、そもそも、毒の水吸わなくてもいいだろ、きれいな水のとこに移れば? と思ってしまう
戦う、とか、救う、とか言ってるアイドルが、何と戦ってるのか、何から救われるのか全く分からなくなってしまった。
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繊細な人は全員逃げてくれと思う
社会なんか1ミリも良くしなくていいし、純粋芸術だけやっててほしい。
弱者のための政治をしなくていい、雑な共感による誤読票を集めて消費されないでほしい、お願いだから。見ていて辛い
「あなたたちは強いから、社会を良くしてくれ」というメッセージが特定の集団に雑に投げかけられたら私は辛い。その集団のメンバーが全員強いわけないし、社会を良くしたくない人だっていていいから。
私が、上野千鶴子氏の祝辞にもやもやしたのはそこだと思う。
わたしが現役時代にあの答辞を聞いたら、ああ変なところに入ってしまったと思うだろう
まあ18歳の頃なんてあまりに未熟すぎて、鈍感すぎて、なにも考えてないアホでノータリンでゲームみたいに受験勉強に勝っただけだったから、いやだからこそダメージを受けるだろう
この文章こそ誰かの共感選挙に投票されたり政治利用されたら辛い、でも「共感するな」なんて「読むな」に近いんだろうか? どうやったら私は私の芸術を守ることが出来るんだろう。
結局、暗号みたいに書くしかないのか???????
しかし、暗号みたいに書かれた最果タヒさんにこそ「若者から圧倒的共感の声!」みたいな帯がついてしまう。
もしかして、今って、芸術にとって最高に野暮でダサい、最悪の時代なんだろうか?
渋澤怜(@RayShibusawa)
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