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スーパーサブという位置

プロ野球の練習試合が始まっていますね。新型コロナウイルス対策をしっかりしながら、無事シーズン開幕してもらいたいものです。

昨日はDeNAの中井大介選手が本塁打を打って、野球掲示板でちょっと話題になっていました。巨人で戦力外となったものの、このチームで地位を確立して、やっと野球選手として目鼻がついた感じです。

現日本ハムの大田泰示選手と同時代に巨人で苦労し、二人ともに花開いて、野球ファンとしてはうれしい限り。

大田選手はレギュラーを獲得しましたが、中井選手は、ユーティリティ・プレーヤーとして、いわばスーパーサブの位置を確立しました。

これは、ラミレス監督が、中井選手入団のときに、サブとして獲得したと明言していましたから、それを貫いているということなのでしょう。生え抜きの選手と、移籍してきた選手の、棲み分けをしっかりすることで、安定したチーム作りを目指しているように見えます。

このスーパーサブという位置、大田選手のいる日本ハムでは、杉谷拳士選手がそれにあたりますね。この人は独特で、そのタレント性のあるキャラクターや、正月TV番組のリアル野球盤への出演などで広く知られているかもしれません。

試合では、活躍しても他の選手たちからサイレント・トリートメントならぬサイレント・サイレント(つまり無視)されるなどのお笑いキャラで話題をまいています。スイッチヒッターなので、左右両打席本塁打を達成したときなど、インタビューで「スギノールと呼んでください」(同記録をもつセギノール選手にちなんで)と発言するなど、話題をつかむセンスも光ります。

もしかして、この突出したキャラクターがなければ、彼はとっくにレギュラーとして定着していたかもしれません。ここ数年は体作りもしっかりして、実力としては申し分ない状態だと思います。

これは、栗山監督のチーム作りの一環で、スーパーサブに彼を置くことで、全体のモチベーションを高めていく策をとっているように感じます。彼自身は、その位置を意識しているのかどうかわかりませんが。

まあ、サイレント・サイレントはちょっとやり過ぎのような気もしますし、死球を受けても笑われてしまうようなチーム内の関係性は、あまりほめられたものではないですけどね。

他ならぬ大田選手は高校時代に関東地方で同級生なので、仲良しなのはわかりますが、互いにリスペクトしているのでしょうから、態度でも少しは表してほしいものです。お互いには分かり合っていても、プロ野球選手は子どもたちの手本でもありますからね。

スーパーサブは、チームには欠かせない選手。割り切ってその位置に甘んじて、役割をしっかり果たすことが求められるのでしょう。でも、今年は、たとえば両翼を杉谷選手と大田選手が守って、打撃でも二人でアベックホームランで勝利、なんていう試合を見たいものです。もちろん、杉谷選手に、最高の祝福を浴びせて。

DeNAの中井選手も、一試合でも多く、スタメンで出場してほしいものです。役割交換があるからこそ、集団は活性化します。ラミレス監督の名采配を望みます。

今シーズンは、スーパーサブの選手たちの、役割を超えた活躍を期待しています。

RC

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