Rこころの研究室(Rこころのクリニック)

精神科医、大城隆太郎です \(-o-)/ Rの診察室から、ほっこりとした日常の診療風…

Rこころの研究室(Rこころのクリニック)

精神科医、大城隆太郎です \(-o-)/ Rの診察室から、ほっこりとした日常の診療風景を届けます。 あなたの自分研究や体験談をシェアさせてください! これを毎日読めば、通院しているみたいな安心感があるかも?!(しらんけど笑) あ、まずは自分から。自分当事者として発信します。

最近の記事

歩道橋について

通勤に、自転車をやめて、 歩いていくようになった。 自転車も好きだけど、歩くのも好き。 むかしは速い乗り物が好きだったけど、 だんだんと、ゆっくりなものが 好きになるのかもしれない。 考えてみれば、それほど慌てて、 大急ぎでしないといけないことなど、 思ったよりも、多くはないものだったのだ。 そういえば、 例えば、電車で出かける時も、 特に急ぎでなければ、 各駅電車でよいか、と思うことが、 増えたかもしれない。 ここちよい揺れで、景色も見ながら、 読めてなかった本

    • 益田先生はやっぱりすごかった!

      精神科医YouTuber、益田裕介先生、 ご存知でしょうか。 なにやらアヤシイ、 梅田の繁華街の裏通りで、 謎のトーク&サイン会があったのです。 ミラーボールのある、ライブバーみたいな会場。 BGMはアップビートのロックミュージック。 お客さんは、ほぼほぼ女性、 コアなファンと思われます。 そんなシチュエーションにもかかわらず、 学会みたいなテンションで、 学術的なカタイ話や、倫理的にオモイ話を、 淡々とクールに話される益田先生が面白い! 「この話、場所と合ってない

      • あるがままと思えない自分のあるがまま

        「あるがままの自分でいい」 たったこれだけのことに、 どれだけ長い長い、 遠回りをするのでしょうねぇ、僕たちは。 好きなものは好きだし、 嫌いなら嫌いと、思えばいいし、 しんどければ、しんどくていい。 「そのままでいい」 たったこれだけのことを言うのに、 たったこれだけを許可するために、 ほとんど人生全部、使ってきた。 「やりたいことやろう」 欲しければ、欲しいでいいし、 やりたいことは、やればいいし、 やめたければ、やめればいい。 単純なことなのに、おとなにな

        • 先生、マインドフルネスのやり方は、これであっていますか?

          この前の診察室での、 患者さんからの質問を、シェアさせていただくことにします。 「そう、このまえ先生に教えてもらった、  マインドフルネス、調べてみました」 「思考を観察して、呼吸に戻って、こんなふうにやってみました」 「このやり方で、あっていますか?」 ・・・ さてさて。 この患者さんは、重度の不眠症で最近来られた男性です。 かかりつけ医さんで、睡眠薬をたくさんもらっても、眠れないのです。 お話しをうかがうと、 大切なご家族に、突然の病気が発病して、 それをき

          ポジティブシンキングでヤケドしちゃう人たち。

          大和高田市は、今日も雨♪♪ お気に入りのレインウェアで、 出かけられるので、一日が楽しみ気分。 少しだけ遠回りして、帰宅したのでした。 診察室では、患者さんの大切なお話を 聞かせていただいておきながら、 こころの中では、、 (((このズボン、実はお気に入りの    レインウェアなんですよ!ヽ(`▽´)/ ))) と、叫びたい衝動を抑えるのに、今日も必死でした。 (本気にしないでくださいよ(笑)) また雨か、、最悪、、今日も一日どんよりだな、、、 っていう、自分の常識っ

          ポジティブシンキングでヤケドしちゃう人たち。

          梅雨の時期のメンタル不調を乗り切る、とっておきの攻略法

          今週は、すごい雨でしたね~。 僕は、自転車通勤なので、 雨だと傘をさすのも大変だし、 ズボンも濡れるし、、 あ~、今日は、、、 超ラッキー!! \(^o^)/ な、気分だったので、 体験をシェアしたいと思います。 ・・・ 雨の日の精神科外来は、ご予約さまの何割かは、 クリニックに辿り着けない人が出てきます。 飲食店や商店、他の診療科でも同じかもしれませんが、 患者さんは特に、雨や気圧、温度差などの環境変化で、 頭痛や倦怠感で朝から影響を受ける人が多いようです。

          梅雨の時期のメンタル不調を乗り切る、とっておきの攻略法

          メンタル治療で一番最初に取り組むべきは、道徳の授業の呪いの解除だった件?!

          道徳の授業では、 ざっくり言うと、 「良いことをする子には良いことが起こり、 悪いことをする子には悪いことが起きます」 というようなことを習います。 社会に適応して生きていくためには、 正しいことが正義として、 道徳的な常識を学ぶことが大切でした。 でも、普通に人生経験を積んだ大人であればわかるように、 これには子どもが学びやすくするために、 都合のよいウソが入っています。 自然や世の中は、もっとはるかに複雑で、 そもそも不条理にできているものだからです。 現実世

          メンタル治療で一番最初に取り組むべきは、道徳の授業の呪いの解除だった件?!

          小さな小さな愛着トラウマを発見する楽しみ

          週末の昼下がりの小さな回想 金曜日からの雨で、少しまた寒くなってましたね。 そんな雨上がりの週末、 実家の庭の作業を頼まれたので、 力仕事をお手伝いしに行きました。 深い穴を掘って、おっきな道具を埋め込む作業だったのですが、 土が粘土質でどろどろになっていて、作業は難航。 2時間かけて終わった頃には、 靴もズボンも、泥だらけになりました。 その時、様子を見に来た母が、何気なく、 「玄関に泥がつくから、靴を洗ってから入ってね」 と、声をかけて去って行ったのですよ。 その

          小さな小さな愛着トラウマを発見する楽しみ

          人間にできて人工知能にできないことは?

          話題のChatGPT 画期的な人工知能、ChatGPTが話題になっています。 使っていますか? これ、めちゃくちゃ便利ですよ。 この前、あまり関わっていない職場の人から、 お祝いのメッセージを書いてくださいと頼まれたんです。 まぁ、社交辞令的な短い文章で良かったんですが、 普段なじみのない業界だし、どう書いたらいいの?って、 いろんな人に聞いたりして、けっこう悩んでいたんです。 原稿を前に、悩んでいる時、 あ、そうだ、ChatGTPに聞いてみようと思って。 「〇〇に

          人間にできて人工知能にできないことは?

          「自立とは依存先を増やすこと」~熊谷先生の言葉から

          自立とは依存先を増やすこと! 依存症という病気があります。 依存症というと、世間的にはあまり良いイメージがないのですが、 最近読んだ本で、ハッとしたところがありました。 困ってる、助けて、が言えなかった人。 人を頼って依存することができなかった人。 でも、人は誰でも、 たくさんのものに依存することなしには生きれない。 依存先が少ないと、自分ひとりで頑張るしかない。 だから少ない依存先に、依存度が深くならざるを得ないのが、依存症。 だとしたら、自立はとは? ほんとに

          「自立とは依存先を増やすこと」~熊谷先生の言葉から

          事件は診察室で起きてるんじゃない、睡眠中に起きているんだ

          強い意志の力で、進歩するものでもない 時代は便利になってYouTubeやオンラインサロンで、 新しいことを学ぶことが圧倒的に簡単になって、 なんでもわかって、楽しいのです。 いっぱい情報を入れて、知的好奇心は満たされて、 テンション上がって、なんかすごい学んだ気になって、 賢くなった気になっています、、、が! ふと気がついてみると、なんか自分~、 相変わらず、なんの進歩もないじゃないかぁー、、 と、ちょっと悲しくなることがあります。 自分がなにか分かった気になっている

          事件は診察室で起きてるんじゃない、睡眠中に起きているんだ

          やっぱり、よく寝ることが一番!

          発達性トラウマの生きづらさ 結構年月はかかったけど、 短い診察時間でも、継続してくださり、 複雑な愛着トラウマの生きづらさからも、 だんだん元気になってきている人も、いますよ。 非定型発達や愛着のトラブルで生きづらさを抱えた人が初診で来られると、主訴が「普通になりたい」と言われることが、けっこーあります。 ざっくり、翻訳すると、 「毎日が驚異的過ぎて、当たり前に笑ったり、ただ落ち込んだり、ふつーに感情を体験することが、周りの人間みたいにできん」、という感じのようです。

          やっぱり、よく寝ることが一番!

          こどものセッション、おとなのセッション

          この前、ボランティアで参加させていただいている、 こころの相談があって、とてもよい時間をいただきました。 プライバシーのため内容を大幅に変えて、 僕の体験として、エッセンスだけシェアさせていただきます。 小学校の男の子から、友達関係の悩み相談でした。 同席してくれたママさんが、状況説明をしてくれます。 学校やカウンセラーに相談し、親同士でも色々話し合い、 一旦解決してもまた、また困った友達で悩まされるのだといいます。 いったい、どうしたらいいんでしょうか! …そんな

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          トラウマ臨床から見えてくる世界観

          マニアなセラピストたちのおかしな生態 先日、久しぶりの、 ローカルな研究会に参加させてもらいました。 ポリベーガル理論とパーツ心理学(トラウマケアの専門のお話)、 というテーマで、大学の先生が話題提供してくださるということで、 何年かぶりの会でしたが、勇気を出して参加申込みをしたのです。 トラウマケアの技法って、業界ではたくさんありまして、 ある程度コンセンサスのある定番のものもあります。 一部のマニアのセラピストの集まりになっているところがあって。 大きな研修などに

          トラウマ臨床から見えてくる世界観

          自分の身体の声に、嘘つくのやめてもらっていいですか?

          こころとからだのリハビリ習慣 前回記事の続きの感じで 他のどの野生動物とも違って、 からだに備わった警告サインをないがしろにして、 おかしくしてしまった僕たちは、 からだが訴えかけてきてくれている重要なサインを、 ちっちゃい頃からあまりにも無視し続けてきました。 その蓄積された無理が、地殻プレートのように限界点に達し、 ある日、どどーんと、神経・精神症状となって、やってくる。 こころの病気には、人間特有の事情があるものです。 自分のからだとこころのメッセージを、 も

          自分の身体の声に、嘘つくのやめてもらっていいですか?

          不定愁訴~鳴らない火災報知器と鳴り続ける火災報知器の回復過程

          不定愁訴と言われても 心療内科の診察室では、毎度さまざまな症状の訴えが、 飛び交っています。 ・さいきん、すごい、物忘れが増えたんです、、  検査でもしたほうがいいんじゃないかって。。 ・さいきん、めちゃくちゃ、疲れやすいんです。  こんなこと、なかったんですけど、、 ・さいきん、急に尿意がして、あわててトイレに行くんです。  これって、なんかの病気なんですかね。。 ・さいきん、前みたいにやる気が全然でなくて。  うつですかね。やらなきゃいけないこととかもできずに、

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