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JAIST社会人セミナー「強いチームの作り方」

強いチームをつくるには?
チームを強くするために必要なのはなんだ?

自分以外の人たちとうまく力を合わせて、物事を進めて、望む成果を出す。

そのためには、なにが必要になってくるのだろうか?
そのためには、どんなことに気をつけるのが大切か?
そのためには、自分はなにをすべきだろうか?

「誰かと力を合わせる」

そのときに「自分が出す力」は、どうしたらついていくのだろうか?

チームの動きをサポートするための「現場を見守る・管理する側」の視点と、チームの一員として自分が力を出すための「現場を動かす・実行する側」の視点。その2つの視点で見てみようか。

チームの「現場を見守る・管理する」視点

チームの動きをサポートする側としては、現場の「環境を整える」のが大切だろう。それには、こういうことが挙げられる。

物理的な支援の観点では...

現場がうまくまわるために必要となる場や道具や材料を揃えること。
個人やチームとしての実力をつけるための「教育や学習の機会」を提供すること。

雰囲気をつくる観点では…

現場のやる気を削がないこと。
現場のやりたいようにやらせること。
 →邪魔しない・指示しない・教えない

日常的な働きかけの観点では…

現場に対して声掛けをすること。
現場の相談に乗ること。
現場を勇気づけること。

チームの力を引き出す観点では…

個々のメンバーの自主性を尊重すること。
個々のメンバーの多様性を活かすこと。
個人のメンバーの強みを知り、認め合いを促すこと。
メンバー同士で目標や意識を共有する(同じベクトルを向く)こと。
メンバー同士、別のチーム同士、相互の教え合いや相互協力をしやすくして、共に学習・成長させていくこと。

そして総合的には…

チームに対して、以上のような支援を惜しまないこと。
以上のことが「楽しく」できるための舵取りをすること。

チームの一員として「現場を動かす・実行する」視点

チームの一員として自分が力を出すためには?

まずはハマれ!

自分がそれに「ハマる」こと。自分をそれに「ハマらせる」こと。
ひとたびハマってしまえば、あとは放っておいてもうまくいく。

やるときは集中して濃密に!

ただ漠然と時間的な蓄積で実践を満たすのではなく、集中的な訓練が必要。
ただ努力をすればいいというものではなく、その努力は正しいかを問い直す意識が常日頃から必要ということでもあるだろう。

自分にとってキツめの課題に取り組み続ける!

ハードな課題活動を継続する。
そういう環境に身を置く。あるいはそうできる環境をつくる。

プロというレベルに熟達するためには1万時間ほど掛かるという説がある。これでいくと、1日3時間休まずに取り組むとして、10年かかるという勘定になる。

それが絶対的なハードルというわけではもちろんないけれども、集中的に時間を掛けて長く継続することが自分の力をつけるためには必要という事実。1万時間というのはその例えだろう。

つまり、生まれ持った才能よりも、GRIT:やり抜く力こそが大切。

天才と思うしかないような素質に出会うこともあるだろう。それは作って作れるものではないものであって、その素質が伸びることを邪魔しないこと。素質が活きることを徹底的にやる、やらせる。やり抜く。やり抜かせる。それもまた、大切なこと。

金沢工業大学の教育改革と「夢考房」の実績

JAIST社会人セミナー2018 地域人材育成セミナー【水曜学ぶでしょう】。
2018年8月22日に開催された講座「強いチームの作り方」に参加して、このようなことを見聞きし感じたのでした。

このセミナーで講師を務められた出村公正さんは、金沢工業大学の教授。金沢工業大学「夢考房」の学生チームを、数々のロボットコンテストなどで世界的な入賞に連続的に導いておられるとのことです。

その実績の内容はもちろんのこと、金沢工業大学の教育改革の流れ ~25年ほど前から、学生が自ら学ぶための環境を大学が創っていったこと~ についても興味深く話を聴くことができました。

学生が学生を教える技術教育。

リーダーシップやコラボレーションのためのマネジメントや倫理観を重視するための、人間力(ヒューマンスキル)の教育
日々のプロジェクト活動と発表の実践による、コミュニケーション能力の向上

学生自身で問題を見つけて解決する。
大人は学生に指示しない、教えない。

教育の民主化:学生の、学生による、学生のための教育システム。
それが重視されていることが伺えました。

JAIST社会人セミナーについて

JAIST(ジャイスト)とは、北陸先端科学技術大学院大学の略称です。
この大学自体は石川県能美市にありますが、金沢駅前の日航ホテルに隣接する「ポルテ金沢」のオフィス棟の中に、金沢駅前オフィスとしてやや小規模な研修スペースがあります。

JAIST社会人セミナーは、毎月後半の水曜日に開催されています。
事前の申し込みは必要ですが、受講にあたっての前提知識や資格のようなものは特にありません。誰でも無料で参加できます。

北陸先端科学技術大学院大学ホームページ:
 https://www.jaist.ac.jp/index.html

JAIST社会人セミナー案内(事前申し込みはここからできます):
 https://www.social-jaist.com/

「地域人材育成セミナー」という別名のとおり、ここでの学びを、地元に、身近に展開して実践していくことで、地域の活性化に寄与することが主な目的ではありますけども...

あまり敷居が高いものと捉えずに、毎月後半あるいは月末の、水曜日の夕刻から夜にかけて。敷居の高い教育機関が提供する、気軽に参加できる学びの場。そこでひとときを過ごして学び楽しむのも悪くはないと思いました。

「水曜学ぶでしょう」試しに如何でしょう?

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