流通マージンは原価である。

地元で小規模に商売をしている方には、「自分達はそんなに儲からなくてもいいから、なるべく利益を取らずにお客様に還元しよう」という考えの方も多い。

それはそれで経営者の考え方なので良いのだが、商品の人気に火がついてくると、「是非うちでも扱わせて欲しい」と声が掛かることがままあり、その時に利益の薄さが問題になる。


大手の百貨店やスーパーに商品を卸すとしたら、4掛けを求められることもある。4掛けというのは、売価に対する原価率が4割になる仕切値で、売価が1,000円なら仕切値が400円ということだ。

4掛けまで求められるのは稀かもしれないが、7掛けないと商売にならない、というのは流通側の偽らざる気持ちだと思う。ここで、3割以上の利益を確保していなければ、その流通業者とは商売にならないということだ。


流通マージンは、販売価格を設定した時点ではまだ発生していない。だが、流通を通そうと思えば避けて通れない。商売を成り立たせるのに不可欠なコストなのだから、流通マージンは原価と捉えて価格設定をしなくてはならないのだ。

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