指示・依頼の粒度を大きくしていく。

これは #プロジェクト管理 に限らず、仕事の指示・依頼全般に関わる話になるけど、指示・依頼の粒度は大きくしていくことが望ましい。

新人に任される仕事の範囲は小さいが、成長していくに連れて任される範囲は大きくなり、事業責任者にもなってくると、月次・四半期・年次の成果さえ出していれば良しとされる。

信頼性が高まるに連れて、責任の範囲も大きくなっていく、ということだが、別の見方をすると、指示・依頼の頻度が下がっていき、それを管理する側の工数も下がっていく。

組織を円滑に運営していこうと思ったら、仕事の経験を積ませて若手を成長させながら、任せられる範囲を広げていき、管理工数を下げていくことが欠かせない、ということだ。


プロジェクト管理に当てはめると、マネジャーが数時間おきに指示を出さなくてはならない状態では、マネジャーは管理以外の仕事が全く手につかなくなってしまうと思う。

個人的な感覚だけど、段取りを考えるのは脳のリソースを大きく消費する。そして、そのために他の作業を中断したら、なかなかすぐに元には戻れない。結局、集中すべき仕事に取り組めなくなってしまう。

細々と指示・依頼を出さなくてはならない状態から脱却するためには、プロジェクト全体の作業を構造化して、ある程度のまとまりで割り振る。そして、相手の信頼性に合わせて、管理・確認の頻度を下げることが必要。


ちなみに、作業を構造化したドキュメントはWBS(Work Breakdown Structure)と呼ばれ、プロジェクト管理の基本中の基本と言われる。これを元に工数を計算し、必要な人件費を計算し、スケジュールを管理する。

精緻なWBSを作って管理するのは数ヶ月から数年を要する大規模なプロジェクトくらいだが、数日や数週間のプロジェクトでも、作業を構造化して考えることは非常に重要だと思う。


細々とした管理・確認ばかりで、自分の仕事が全然進められない人は、信頼できる相手に対して、もっと指示・依頼の粒度を大きくして、自分を管理・確認から開放することを考えるべき。

また、指示・依頼をするのはなるべく週次・月次などの決まったタイミングを設け、一度に集中して片付ける方がいい。そうして、プロジェクト管理以外の仕事に集中できる時間をまとめて確保するのだ。

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