ロゴの自動生成サービス「Free Logo Generator Online」が今までにないレベルで高機能だった話と、これはデザイナの仕事を奪うのかどうか。

このツイートをしたところ、大きな反響をいただきまして、かるく解説記事を書いておきます。

どういうサービスなの?

オンラインでネットショッピングをつくることができる有名サービス「Shopify」のはじめたロゴ自動生成サービスです。13のビジネス分野、18のデザイン属性から自分にあったものを選択し、ロゴに入れる文字をタイプするだけでロゴを自動生成することができます。また、生成したロゴのフォント、色、アイコン、レイアウトの調整も可能ですので、自動生成といいながらほぼあなただけのロゴを自動生成することができます。

使い方

ログイン不要です。https://hatchful.shopify.com/ にアクセスして、右上の「GET STARTED」をクリックするとロゴ作成を開始することができます。

画面が遷移したら、「Choose your business space」で、あなたのビジネス分野を選択します。ファッションやテクノロジー、ゲームなどいろいろな分野がありますので、最も近いと思うものを選択してください。

次に「Choose your visual style」でデザイン属性を選択し(複数選択可能)、「Add your business name」でビジネス名(サービス名や店舗名)を入力します。「slogan (optional)」は選ぶテーマによっては表示することのできるサブタイトルですので、何か適切なものがあればご入力ください。

そして「Tell us where the logo will be used」で何に利用するかが表示されます。出力されるのは、zipに圧縮されたpngファイルですが、ここで利用シーンを選択しておくと、それにあったサイズのpngファイルが出力されます。例えば、「Social media」を選択した場合、TwitterカードやOGPにあったサイズを手に入れることができます。

次に進むと、あなたの要望にあったロゴのリストが表示されますので、その中から最も気に入ったものを選択ください。すると、そのロゴの編集モードになり、埋め込む文字やそのフォント、アイコンデザインや色などを編集することができます。

できあがりましたら、次に進み「DOWNLOAD」をクリックください。メールアドレス入力画面が表示されますので、そこにあなたのメールアドレスを入力し「DOWNLOAD LOGO」をクリックすると、ダウンロードURLが記されたメールがあなたのもとに届きます(バックエンドで処理をしているようで、1分ぐらい待つ場合があります。届かない場合は迷惑メールフォルダをご確認ください)。

簡単ですね。

規約

本サービスの規約は https://hatchful.shopify.com/terms に掲載されています。なのですが、かなり緩やかなもので、日本的によくある「出典リンクをつけなさい」「再販禁止」は確認できませんでした。

ただ、逆に海外っぽい規約といいますか、違法行為に使うなよ、差別侮蔑に使うなんてもっての他だぞ(意訳)っぽいところもありまして、少し日本の慣例とは異なるところがあるので、利用される方は一度規約に目を通したほうがいいかとは思います。

あと、詳しい方にお聞きしたいのですが、

The Service will also make use of certain symbols, colors, fonts and other design elements (collectively known as “Design Resources”) that may or may not be used to create your Design. You may not use any of these Design Resources, or any component or element thereof, individually or in an unmodified form.

は「加工禁止」と訳していいのか、それとも「フォントなどの使用権までを提供するものじゃないので、そこだけを勝手に使うなよ」ともっと限定的な意味で訳したらいいのかちょっと悩んでまして、ご教示いただけましたら幸いです。

何にしろ、一般機能(ロゴをつくって自分のサイト・サービスで表示する)以上のことをする場合は規約をご確認いただいて、または詳しい方にアドバイスもらうようにしてください。

「Free Logo Generator Online」はデザイナの仕事を奪うのか

ここ10年で「**の出現により、Webサイトをつくる仕事はなくなる」のような議論はたくさん聞き、「コーディングなしで美しいウェブサイトを作成できます」を掲げる tilda.cc のようなすばらしいWeb制作サービスもでてきましたが、未だなくなっていません。

こういうサービスの出現は単純作業にすぎない部分をカバーしてくれるので、むしろ予算感があわないお客さんに提案できるパッケージが増えたと捉えるのがいいのではないかなぁと思っています。

私も、Webサイトの制作で相談を受けますが、大体は、飲食店なら「食べログとGoogleマイビジネスに力を入れましょう」、そうでないなら「Webサイト不要では」、それでも欲しいといわれたら tilda.cc をすすめてます。ネットショッピングしたいといわれたらBASEを勧めることができるし、とてもいい世の中だなぁと思います。

こういったサービスが出現するまで、Webは1から10まですべてフルオーダースーツしかつくれないような世界でした。工夫しているWeb制作会社に出会うことができたら、CSSフレームワークなどを駆使してセミオーダーを提案してくれるようなところもありましたが、量販店で売られているような既製服のスーツは存在しませんでした。顧客から考えると、とても不幸ですよね。気軽に着潰したりするものなく、フルオーダースーツ一択なのは。

こういったサービスが生み出すのは、「顧客が求めるものがフルオーダーがふさわしいならフルオーダー、そうでないならセミオーダーや既製服」と提案にコントラストをつけることができる世界観であり、既製服が一般的になったからフルオーダーがなくなるような、0か1かの世界ではないと思っています。業界的には、裾野が広がることによってよりビジネスチャンスは大きくなるのではないでしょうか。

私は tilda.cc のようなサービスは「顧客がセミオーダーやフルオーダーを求めることができるように育てるサービス」だと捉えてますし、今回取り上げた「Free Logo Generator Online」も、顧客に提供できるサービスがより広がるサービスでありとても有用と感じているので、「デザイナの仕事を奪う」という捉え方はナンセンスではないでしょうか。

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追記

現在、Web版ではロゴに日本語のbusiness nameを使うことはできませんが、アプリ版では可能とのことです。

iOS https://itunes.apple.com/us/app/logo-maker-hatchful/id1271492340?mt=8

Android https://play.google.com/store/apps/details?id=com.shopify.logomaker.hatchful&hl=ja

ショップ名が日本語だから、という方はこちらをお使いください。なお、Web版の改修も検討してるとのことです。

https://twitter.com/hatchful/status/1034105537686896640

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榊原昌彦

#デザイン 記事まとめ

デザイン系の記事を収集してまとめるマガジン。ハッシュタグ #デザイン のついた記事などをチェックしています。広告プロモーションがメインのものは、基本的にはNGの方向で運用します。
10つのマガジンに含まれています

コメント1件

大変参考になりました!他のサイト(logostar)に比べてHatchful良かったです。
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