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テリトリーを保持する時代の終焉。

 ついに、のんびり写真展『あこがれの秋田』がスタートした。

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↑初日にかけつけてくれた寒天使の律っちゃんと、カメラマンの浅田政志くん、広川智基くんら、のんびりチームで記念写真。みなさんもぜひ撮影して帰ってくださいね。


 しかし、
 初日動員がとてもとても少なかった……

 それもこれも僕たちのチカラ不足でしかないのだけれど、絶対的に見てもらいたいこの展示を、なんとかして、より多くの人に見ていただけるように、いま必死で脳みそを動かしている。とにかくこれはもう、泥んこになるしかない。もうやれることはなんだってやりたい気持ちが爆発して、展示二日目にして今朝、帰阪する前、展示内容に大きなテコ入れをした。過去ののんびり写真をスマートに展示していたスペースに、KGサイズとはいえ、写真プリントを280枚追加した。つまり写真展数155点と謳っているこの展覧会の写真点数が今朝一気に435点になった。これで「のんびり」制作の裏側の、まさにNONのんびりな日々がよりあからさまになったと思う。

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写真見てると、のんびりメンバーそれぞれ、結構な頻度で大泣きしているのがわかる。それだけ泣けたのも、極限まで頑張ってからこそ。ほんと壮絶な4年間だったなあ。なにが、のんびりだか……。


 おっと、そうだそうだ。プロモーションについての話だった。

 実は、今回の展覧会はとても大きな問題を抱えている。それは、ATK秋田テレビ50周年記念という冠がついていること。いやもちろん、50周年はおめでたいし、そんなタイミングで「のんびり」の写真展を開催してくれるなんて、とても喜ばしいことなのだけれど、そこには一つ大きな盲点がある。

 ちなみに、AKTを含め、秋田県には民放テレビ局が3つ存在している。

・フジテレビ系列のAKT秋田テレビ。
・日テレ系列のABS秋田放送。
・テレ朝系列はAAB秋田朝日放送。

 この3つ。そう、実は秋田はTBS系列の局がない。しかしそこをカバーしているのが、CNA秋田ケーブルテレビだったりして面白い。

 まあ、それはいいのだけれど、とにかく結論を言うと、AKT秋田テレビの冠がついた展覧会だから、他の局が宣伝をしてくれないのだ。NHKさんですら二の足踏んでる感があって、まだ取材してくれていない。

 これは、常にニュートラルな立場でいることにこだわってきた「のんびり」としては実に由々しき事態でもある。が、こういうときは発想を転換するしかない。そこで閃いた。本展をもって、昭和の匂いがプンプンする、地方メディアの小さなテリトリー競争を突破してもらうことにする。都会のように一つ一つの局が大きければまだしも、これからの地方局はさまざまをシェアし、協働していかなければ、生き残っていけないのは明らかだ。囲い込んだテリトリーを死守することに奔走するのではなく、互いを高めあい、シェアしあう戦略に切り替えてもらう。本展を、その一つの大きなきっかけにしたい! と、そう思い始めたら、なんだか俄然、やる気が湧いてきた。

 いやもちろん、そのためには、まずAKTさんが全力を尽くしてくれてこそ。現在もドキュメント番組をつくって放送してくれたり、CMを流してくれたりしてくれているけど、それはまだまだいつものやつ! さらに届いてくれるように本気で頑張れば、他局のみなさんも乗ってきてくれるはず! これは応援しなきゃ、って思ってもらえるように、ここからが本番だ!

 そこで僕はまず、こんなツイートをしてみた。

 ツイートして5分も経たずに、まず一番にRTして反応してくれたのはABS秋田放送さんだった。でも、きっと信じてる。他のメディアのみなさんも、どんどん呟いてくれることを! そのためにこちらがきちんと努力をすれば、きっとみなさんも乗ってくれるはずだ。だって、現場で奮闘してる各メディアの若者たちの多くは、みんな同じ問題意識をもってる。

 実際、初日の夜に展覧会のレセプションパーティーをして、そこにきてくれたメンバーのなかには、主催であるAKTの社員さん以外に、ABSのディレクターと、NHKのディレクターと、CNAのディレクターと、秋田魁新報の記者もいて、その全員が30代でバリバリ活躍している人たちで、そんなみんながより深く繋がって、お酒を交わし合いながら現場連携の話をしていたのはほんと未来があるなあと思った。だから早く各メディアの上層部のおじさんたちも気づいてもらいたい。さもなくば引退してほしい。

 「テリトリー」を保持する時代は徐々に終わりを告げる。いかに繋がって、いかに共有して、いかに認め合うか。そこにしか未来はない。

 あ、そういえば、展覧会初日にたまたま、美術館の横でAABさんのイベントが行われていて、そこで長嶋一茂さんのトークが行われていたんだけど、なんとまあ一茂さんが、こんなことを言っていて、マジでゾッとした。

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藤本智士(Re:S)

編集者。1974年兵庫県在住。『Re:S』『のんびり』編集長。著書に『風と土の秋田』『ほんとうのニッポンに出会う旅』共にリトルモア、『魔法をかける編集』インプレス。『ニッポンの嵐』『るろうにほん 熊本へ』など手掛けた書籍多数。

Re:S note(りすノート)

2006年に創刊した雑誌「Re:S(りす)」編集長の藤本智士が、いまあらためてお届けする、あたらしい“ふつう”のnote「Re:S」。 日々のこと。旅のこと。地方のこと。編集のこと。 記事アップは月4回以上かなぁ。

コメント2件

私の友人に信濃毎日新聞のカメラマンがいて、南信では中日新聞と壮絶なシェア争いをしてた過去があって仲が悪かったけど、今は記者同士で飲み会やったり、現場から仲良くなってると聞いてます。地域を愛する仲間だと。
いいお話ですね〜。
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