かたの けんた

[ Fictional Unfiction ] - The truth in the …

かたの けんた

[ Fictional Unfiction ] - The truth in the myth - 全ての僕たちへ届ける、後世に残したい作り話と、時々真実。

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【掲示3時間で、掲示打ち切り】

こんにちは。 REAR PROJECT代表 片野健太です。 僕は今、 「こうやって表現の場は失われていくのか」と、怒りや悲しみの感情が渦巻いてます。 掲示3時間で外側に掲示しているポスターが掲示打ち切りになりました。 時系列で説明していきます。 9:00 スクランブル交差点に到着 9:00~10:00 喫煙所清掃・掲示準備 10:30~11:00 ポスター掲示 すぐに剥がれ落ちてゴミにならぬよう入念にパーテーションを綺麗にし、 いざ掲示。 そして最後の

    • いたずらに、山の頂。|徒山 - TOZAN

      いたずらに、山の頂。人々は「今年こそは」と願いを込めて頂を目指す。 頂にたどり着いたこと、そこで拝むお天道様。 合唱した手のひらに感じる温度。 様々なものに意味づけをし、頂を後にする。 そんな人々を横目に僕たちは、頂を通過点とし、 お天道様に軽く挨拶を済ませ、筋繊維に熱を帯びながら、 「徒(いたずら)に」山登りを完遂する。 1年のスタートに「安易に手に入らない過酷な無駄」を積み重ねる行為を、 僕たちは「人生に余白をもたらす行為」と捉える。 24年の始まりに、誰よりも自由で

      • 語れぬ程に、この一歩に集中したのなら。

         いつの間に目を覚したのか、気づいたら少し黄色がかった白い天井を見つめていた。ここ数ヶ月スッキリとした朝を迎えることができなかった僕は、自分の体とは思えない状態に、困惑と清々しさに少しの間天井を見続けた。5分くらい経った頃やっと体を起こそうとした時、これまた自分の体とは思えない程重く、そして乾いた関節や筋肉の存在に気づく。そうだ、たった8時間前に、15時間の死闘を終えたばかりだったのだ。軋む体を引きずりながらトイレへと向かった。  2023年8月11日(金)午前9時32分。

        • 人が人を傷つける事は、避けられないのか。

          人類が感情を持ち合わせている限り、気持ちの浮き沈みは避けられないものではありますが、身近な人の死や、行きたかった学校や会社に行けなかったなどの自分ではコントロール出来ない出来事を除き、人の努力によって防げる痛みもあるのではないかと思う今日この頃。少し心の痛む出来事が続いたので、このテーマについて書いてみる事にします。 「故意」と「過失」 そんな事を書き出した僕ですが、被害者面をしたいわけではなく、過去に傷つけてしまった人も顔が浮かびます。しかし「よっしゃ、傷つ

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        【掲示3時間で、掲示打ち切り】

          11,675段の頂を目指したら。

          2023年1月2日(月)AM08:00  加藤は、ロシア人の彼女と、ロシアから遊びに来た彼女のお姉さんを、浅草の自宅に残し、電車で2時間弱かけて、ある場所へと向かっていた。カバンは持たず、ポケットにkindleだけを入れて、電車の椅子に腰をかけた。昨晩は、買ったばかりのSwitchでロシア美女2人と遅くまで盛り上がったせいで、まだ少し眠い。1月2日の車内は人も少なく、空も雲一つない穏やかな景色が窓から見えていたが、何度体勢を変えても座り心地の良さは改善されなかった。それはきっ

          11,675段の頂を目指したら。

          京王線で、僕を探して。

           今年の春は例年より早く訪れた。10月のカレンダーを破いたばかりなのに、僕にとっての春は11月に訪れた。「春」と聞けば、出会いやら、桜やらと楽しげなものを想像するだろうが、僕にとっての春は、花粉症に人生を台無しにされる季節でしかない。その他で強いていうなら僕の誕生日があるぐらいだが、毎年特に楽しみにしている訳でもないし、Facebookで僕の誕生日を知った人が連絡をくれるくらいで、昔のように1週間前からソワソワすることも無くなった。  アポなしで訪れた春に、帰りの電車では疲

          京王線で、僕を探して。

          秋の訪れと、エンジンの替え時。

           感情の移り変わりとは、季節や天候の移り変わりと似ているもので、希望に満ちた朝を迎えたと思えば、1日の終わりに希望のかけらも見出せない事もある。まるで「さっきまで、晴れてたのにね」なんていう雑談の定番テーマのようなもの。一方で「あれ、なんだか肌寒くなってきましたね」なんていう季節の移り変わりのように、段々と気持ちに変化が訪れる事もある。そんな今日も秋の訪れを感じさせるような肌寒さで、洋服選びに苦戦しているわけですが、ここ1ヶ月曇り気味だった僕の気持ちが、秋の訪れとともに、快晴

          秋の訪れと、エンジンの替え時。

          僕らは26キロの道のりに、人生を見た。

           今年の1月2日(日)に実施した、相模湖〜ほったらかし温泉(山梨)までの約63キロのチャレンジでは、30キロ地点の大月のセブンイレブンでリタイア。極寒という環境下と、アホみたいな下肢への負荷によって足がなくなってしまった事が原因だった。  そして、同年の8/12(金)。性懲りも無く、今年は「街並みを見ながらの60キロより、全く景色の変わらない60キロを歩き続けられる奴の方が強いに決まってる」という、アホみたいなアイデアで、地元の横山公園の200mのコースを300周するチャレ

          僕らは26キロの道のりに、人生を見た。

          底辺×高さがあるのに|三角形の面積を求める公式が教えてくれたコト

          仙台の乾いたシャツは、冷たく重い 今朝は朝から冷たい雨が降っていて、朝から気分が優れない。「雨の日の強い味方!」という宣伝文句に釣られて購入した靴の中は、一歩踏み出すごとに浅瀬を歩いている感覚に見舞われる程で、雨の日にも関わらず僕の味方をしてくれる様子はない。雨は後方からの強い風と共に容赦なく打ち付け、小さな折り畳み傘を傾けて必死に抵抗するも、強風にコントロールを奪われ、露先から垂れた滴が襟元から首、背中へと垂れる。強風で背中を押されてる感覚と、背中を伝う滴の不快感。まるで、

          底辺×高さがあるのに|三角形の面積を求める公式が教えてくれたコト

          29,000mの先に見つけた「REAR PROJECT」の現在地

            新年明けましておめでとう御座います。昨年は様々な環境の変化があり…という書き出しの文章にはもう飽きている事かと思いますので、昨日決行しました「僕たちは温泉に入りたい2022」について書いていく事にします。概要をサクッとご説明しますと、「夜な夜な男二人が63km歩いて温泉を目指す」という企画を決行したんです。(道中メッセージをたくさん頂きました。ありがとう御座います。)結果、「30km目前で、タクシー呼んで、ルートインで一泊」という企画にすり替わり、一般的に「失敗」に終わっ

          29,000mの先に見つけた「REAR PROJECT」の現在地

          ドラゴンなんていない

           僕が8歳〜12歳までブルガリアのトロヤンという場所で、当時18歳だったアダム・ドライバーとルームシェアしていた頃の話。アダム・ドライバーといえば、スターウォーズ(まだ見てないけど)や、ブラック・クランズマン(これは、見た!)、パターソン(これ、大好き)などの映画で有名だが、当時から彼はムービースターになる事に対して貪欲な生活を送っていた。僕はといえば、弱小ではあったが、サーカークラブに所属し、将来はセリアAのACミランで10番を背負う事を夢に、ボールを蹴るよりもイタリア語勉

          ドラゴンなんていない

          NO TITLE |題名の付けられない3年と3ヶ月

           2018年6月から2021年8月末まで、僕はとある会社で会社員をしていた。とある事情で、公の場で発信をする事が、仕事で関わる方々へ多少なりとも影響を与える事から、当時の仕事についてや、そこで感じた事などの発信を控えていた。3年と3ヶ月過ごした居場所を離れて、バタバタとしていた諸事情も整理がついた事で、3年と3ヶ月過ごした時間ともゆっくりと向き合う事が出来つつある。またいつか、自分自身で振り返る時の為に活字として残しておきたいと、そう思える時間であった事は、書き出しの段階で確

          NO TITLE |題名の付けられない3年と3ヶ月

          「自由」に夢を託した少年は、「自由」の味を知る。

           大きな商業施設の中にある書店に駆け込む。カフェの併設された書店には、昼間からMacBook開いてヘッドホンをつけたくせ毛風パーマの青年やお洒落なブックカバーをつけた、トゥルトゥル髪のお姉さん達が充実した表情で過ごしている。しかし、万引き防止の為につけられた天井のミラーに映る僕の表情は、なんとも生気のない表情を浮かべていた。買いたい本がある訳でもなく、僕はただただ助けを求めるように並べられた背表紙に視線をぶつけ続けた。 そう、僕は今日会社を辞めた。  僕は映画が好きだ。暇

          「自由」に夢を託した少年は、「自由」の味を知る。

          高倉健×菅原文太|0才のボクへのギフト

          兄は33歳の誕生日を迎えた朝、自宅のトイレで倒れ救急車で運ばれた。当時僕がトップモデルを目指して上京したてでお金が無く、兄の家に居候していた事が不幸中の幸いですぐに救急車を呼べたのだ。救急車で運ばれる兄の表情は、どこか安らかで、救急隊に「きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで。」と言われるまで、僕は兄の心臓が活動を止めている事に気が付かなかった。 人の死というものは不思議なもので、今まで思い出さなかった事まで思い出させる。僕が、床屋で前髪を切られすぎて

          高倉健×菅原文太|0才のボクへのギフト

          僕のなりたい職業ランキング第1位は「自治会長」

           あれは、僕がまだ渋谷スクランブル交差点地下2階でしぶや動物園の園長をしていた時の話だ。両親の反対を押し切って開園したしぶや動物園は、最初の2年こそギリギリの経営だったが、その後の8年は多くの人達の支えによって、たくさんの子供達に足を運んでもらえる程になった。しかし、10月になり、スクランブル交差点で秋の収穫祭を若者たちが祝い始めるようになってから、しぶや動物園の経営は悪化し、閉園へと追い込まれてしまったのだ。今でも忘れない。しぶや動物園最期の日。開園当初から来てくれていたご

          僕のなりたい職業ランキング第1位は「自治会長」

          お、昌さんからコーヒーが届いた。

           今日、昌さんからコーヒーとラブレター、旅先の写真とステッカーが届いた。(本当は昨日届いていたのだが、不在で今日受け取った。ヤマトさんありがとうございます。)挽かれたコーヒーもそうだし、それを入れる紙袋や、梱包の仕方にしても本当に昌さんが人の想いを大切にしている事が伝わってくるものだった。僕は今回「モノ」として昌さんから受け取ったのだけれど、実は僕は昌さんからそれとは別のたくさんの「モノ」を受け取っていたので、今日はそれについて書いていきたい。  そういえば、2020年最初

          お、昌さんからコーヒーが届いた。