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【2301:編集後記】僕を手放すのは僕だ

まえがき

遅ればせながら、皆様、あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします!


「こういうことをやったら面白そう」という気持ちだけで、動き始めた2018年冬。多くの人の力を借りて、なんとか形を作った2019年。想定外のコロナ禍に翻弄されつつも、だからこそやらねばと思えた2020年。すっかり安定した2021年。「もうちょっと、あと少し」でがんばった2022年をもちまして、REASNOTの第一章は完結しました。

アーティスト関係の知り合いがほぼおらず、キャスティングディレクターとしてSmitchさんに協力してもらって連載したSceneシリーズ。

そろそろ自分でキャスティングも頑張らねばと思い、10年来の知り合いである鹿野レイさんを頼って立ち上げたRecordシリーズ。

Sceneシリーズの連載完結にともない、新たな「S」として開始したSSWシリーズは、レイさんにご紹介いただいたgarden#00さんとツーマンライブをされていた前田有加里さんへの取材からスタート。

人から人へ、ときには飛び込みの取材依頼を交えながら、第一章最後のSSW.21では、小野亜里沙さんに取材をさせていただきました。


なんといえばいいんでしょう。

わらしべ長者の気分、、に近いかもしれない(?)。

もちろん取材させていただいたアーティストさんは全員、とても素敵です。ただ、昔から知っている人は、やっぱり特別に感じてしまいます。

自分が過去、SSWをかじっていたからかもしれません。たとえばイラストレーターさんとか、カメラマンさんみたいな、完全な「取材対象」とは、どうしても違うんですよね。

私にとって小野亜里沙さんといえば、女性SSW界隈でトップクラスのすごい方であり、18年冬の時点では、とんでもなく遠いステージにおられる、仰ぎ見るしかないアーティストだったのです。

彼女に直接取材を申し込んで、お話を聞いて、記事を書いて、お渡しできたのは、ちょっとしたシンデレラストーリーでした。

REASNOTの第一章は、私の個人的なサクセスとして、大満足な完結を迎えることができました。ありがとうございました。


2023年、創刊5年目からは、これまで属人的だった活動を、少しずつでも組織にシフトできればと思っています。

理想は、いつか私が編集長ではなくなっても、編集部からいなくなっても、REASNOTが存続することです。

編集長や編集者や漫画家がどれだけ入れ替わっても、「週刊少年ジャンプ」は「週刊少年ジャンプ」であるように。


突然ですが、ジャンプってすごくないですか?
創刊から間もない1970年代前半はマジンガーZ、後半にはこちら葛飾区亀有公園前派出所、80年代前半はキン肉マン、後半にはドラゴンボール、90年代前半はSLAM DUNK、後半にはONE PIECE、00~10年代はDEATH NOTEなど多数、そして直近では鬼滅の刃というように、大ヒット漫画を世に送り届け続けています。

時代がどれだけ変わっても。描く人も、読む人も、経営する人も、ウケる物語やキャラクターが変わっても。根幹には「努力・友情・勝利」があって、面白い漫画が連載され続けています。

『雑誌』いや『メディア』は、そういうことができる存在なのです。

人によらず、作品によらず、同じ思いを受け継ぐことができる。


私は、「REASNOT」をそういう存在にしたいのです。


どうすればいいのか、どうなればいいのか、まだまだ分からないことだらけですが、志だけは高くありたいと思います。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

SSW.22 増田桜美

私が桜美さんのことを知ったのは、彼女がはなみさんだった2019年10月。鹿野レイさんのワンマンライブのオープニングアクトに、当時組んでいたユニット・Forvaleno さんとして出演されていたのです。

第一印象は、可愛い。そして歌上手い。

取材後、ワンマンライブにうかがって、CDも聴きました。2020年12月にはREASNOTの企画ライブにご出演いただきました。その演奏が、Forvalenoさんの活動休止前最後になってしまったのは、とても寂しかったですが。

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